昨年第1子を出産し、ただいま子育て中のメーガン妃(39)。今回発表したエッセイで、第2子を流産していたことを明かした。悲痛な心情とともに、世界に訴えたかった彼女の思いとは?
2020年3月にイギリス王室を離脱し、現在はロサンゼルスで夫のヘンリー王子(36)、長男アーチー(1)とともに暮らすメーガン妃(39)。現地時間11月25日(水)の新聞『ニューヨークタイムズ』に署名入りのエッセイを寄稿し、今年7月に第2子を流産していたことを明かした。
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「息子のおむつを変えた後、腹部に鋭い痛みを感じたの。私は息子を腕に抱いたまま、床に崩れ落ちたわ。息子と自分を落ち着かせるために、子守唄を口ずさんだ。けれど、その明るい音色とは真逆に、“悪いことが起きている”という感覚があった。私は1人目の子どもをしっかり抱きしめながら、2人目の子どもを失いつつあることを悟ったわ」と、自身の経験を語ったメーガン妃。
「数時間後には病院のベッドで、夫の手を握っていたわ。私は彼の掌の湿り気を感じて、その手にキスをした。その手は、ふたりの涙で濡れていた。白い壁を眺めながら、この悲しみを乗り越える方法を想像したの」
続けて、「子どもを失うことは、耐えきれないほどの悲しみ。これまで多くの人が経験してきたけれど、それらが語られることは少ないわ」と、流産を語ることが今だタブーであることを指摘。
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さらに「喪失による痛みの中で、私と夫は、100人の女性のうち10人から20人が流産を経験していることを知った」と言い、「一部の人は、勇気を持ってその経験談を語る。彼らは、誰かが真実を話せば、その他の人々が同じことをできると考えた。オープンな心とマインドを持った人に話を聞いてもらうことで、多くの場合、悲しみは和らぐ」と、多くの人の勇気になることを願い、今回の発言に踏み切ったことを明かした。
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イギリス王室を離脱してからは、ロイヤルファミリーとは疎遠になっていると噂される夫妻。しかし王室関係者の証言によると、ふたりは流産についてすぐさまエリザベス女王(94)、チャールズ皇太子(72)、ウィリアム王子(38)に報告し、今回のメーガン妃の寄稿も事前に知らされていたという。
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「痛みを分かち合うことで、私たちは癒しへの一歩を踏み出せるわ」というメーガン妃の告白は、すぐさま大きな反響を呼ぶことに。流産などで子どもの死を経験した家族をサポートする英慈善団体が「自らの体験を美しく、雄弁に共有する勇気を見せたメーガン妃を讃える」と敬意を表すなど、称賛の声が多く上がった。
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先日はモデルのクリッシー・テイゲン(34)が、第3子の死産をSNSで報告。病院のベッドで泣き崩れる写真に「私と同じような経験をした人たちのため、死産によって子を失うということがいかに辛いかを知ってもらうために投稿した」と添えて、壮絶な経験を公表した理由を綴った。
この投稿は世界中でセンセーショナルに報じられ、クリッシーと夫のジョン・レジェンド(41)のもとには、キム・カーダシアン(40)やドウェイン・ジョンソン(48)らセレブ仲間をはじめ、多くのお悔やみ、そして励ましの声が寄せられた。
「同じ思いをした人たちを救いたい」という一心で、悲痛な体験を明かしたメーガン妃&クリッシー。ふたりの勇気ある行動により、ひとりでも多くの人の痛み、悲しみが癒えることを願う。
text : Mariko Peeling