カニエ・ウェスト(45)が自身のファッションショーにて、差別撲滅運動に敵対する“WHITE LIVES MATTER”と書かれたTシャツを着用。その後も「“BLACK LIVES MATTER”は詐欺だ」と語り、セレブをはじめ多くの人々から批判を受けている。
パリのファッションウィークにて開催された自身のアパレルブランド、Yeezyのファッションショーに出席したカニエ・ウェスト(45)が、“WHITE LIVES MATTER”とプリントされたTシャツを着用。物議を醸している。
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Photo:Aflo
“WHITE LIVES MATTER”は、2020年に白人警察官から首を圧迫されて黒人男性のジョージ・フロイド氏が亡くなった事件をきっかけに発展した、人種差別反対運動の“BLACK LIVES MATTER(=黒人の命も大事だ)”をもじったもの。最近では、白人至上主義組織のスローガンとしても使用されている。
そんなスローガンがプリントされたTシャツをまとったカニエに対して、世間からは落胆と怒りの声が噴出。ショーに出席したジェイデン・スミス(24)は、カニエのTシャツを見るなり会場を退出。Yeezyのコミュニケーション部門で働いていた男性はTwitterで今回のショーを最後にYeezyから離れることを告白している。
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Photo:Aflo
さらにカニエはその後、自身のインスタグラムで「誰もが“BLACK LIVES MATTER”は詐欺だと知っている」と発信。BLACK LIVES MATTERを否定する姿勢を、さらに発信し続けた。
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Photo:Getty Images
続けて、インスタグラムで自身を批判したジャーナリストのガブリエラ・カレファ=ジョンソンの写真をアップし、「この人物はファッション・ピープルじゃない」と中傷。
この投稿に対しても多数の批判が寄せられており、モデルのジジ・ハディッド(27)は「あなたに彼女の知性の1パーセントでもあればよかったのに。あなたのやっていることはいじめで、馬鹿げている」と怒りのコメントを発信した。
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Photo:Getty Images
これまでも自身の思想をSNSで発信し、騒動を起こしてきたカニエ。2018年には、Twitterで人種差別や女性蔑視的な発言を繰り返すドナルド・トランプ前大統領(76)を支持し、ゴシップメディア「TMZ」でのインタビューでは「奴隷制は400年続いた。400年なんて、自分で選んだようなものだ」という持論を展開し、セレブをはじめ多くの人から批判を浴びることに。
また、今年3月には、南アフリカ出身のコメディアン、トレバー・ノア(38)に対する人種差別的な発言をしたことで、インスタグラムのアカウントが一時停止された。
現在、“BLACK LIVES MATTER”を詐欺呼ばわりした投稿やジャーナリストへの中傷の投稿は削除されているが、ジジをはじめ人々のカニエの言動に対する怒りは収まっていない。今後、カニエはどのような行動をとるのか、引き続き注目したい。