2022年10月24日(現地時間)、映画『ブラックアダム』のカメオ出演を機に、スーパーマン役の再演を正式に発表したイギリス人俳優ヘンリー・カヴィル(39)。DC映画の大規模な再編が行われる中、12月15日(現地時間)、一転して同役を解雇されたことを明らかにした。復帰公表から、わずか数週間後の降板劇に驚きの声が上がっている。
DCユニバース再建のため、新体制を構築中と言われる「DCスタジオ」。2022年12月初め、パティ・ジェンキンズ(51)が監督を務める予定だった映画『ワンダーウーマン』第3弾の製作中止報道が話題になったばかりだが、今度は『マン・オブ・スティール』主演俳優のヘンリー・カヴィル(39)がスーパーマン役を解雇されることとなり、衝撃が広がっている。
ヘンリーの降板が明らかになったのは、ピーター・サフラン(57)とともに「DCスタジオ」の共同会長兼CEOに就任したジェームズ・ガン監督(56)のツイートがきっかけ。
DCコミックス映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021)やマーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズの監督として知られている彼が、12月14日(現地時間)、新生DCのトップとして初のプロジェクトを年明けに発表するとTwitterで予告。
その一つに新たな『スーパーマン』映画の構想があることを明かし、スーパーマンの人生の初期にフォーカスしたものになるため、「ヘンリー・カヴィルが演じることはない」と明言した。
それを受けてヘンリーが12月15日(現地時間)、共同CEO2人と話し合った結果、「悲しいニュースがある」と自身のInstagramで発表。
「10月に(DC)スタジオから復帰を発表するように言われたが、それは彼ら(ガン監督とサフラン)が就任する前のこと」だったとし、「結局のところ、僕がスーパーマンとして戻ることはない」と認めた。
声明の中で、「このニュースはとても厳しいが、それが人生。交代劇は時として起こりうることで、私はそれを尊重する」とヘンリー。
ガン監督とサフランには「築くべきユニバースがあり、彼らとそれに関わるすべての人に、幸運と幸せが訪れることを祈っている」と続け、「僕がマントをつける出番は終わってしまった」が、「みんなと楽しい時間が過ごせた。これからもよろしく」と締めくくっている。
さまざまな俳優が演じてきたアイコニックな元祖スーパーヒーロー、スーパーマン。ヘンリーは2011年1月、8代目スーパーマンに抜擢され、2013年、同キャラクターとして『マン・オブ・スティール』でスクリーンデビュー。
2016年には『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』でバットマン演じるベン・アフレック(50)と2大スーパーヒーローの夢の競演を果たし、2017年『ジャスティス・リーグ』でも再び主役を務めた。
その後、再演については先行き不透明だといわれていたヘンリーだが、10月21 日(現地時間)に全米公開となったドウェイン・ジョンソン(50)主演のアンチヒーロー映画『ブラックアダム』のエンドクレジットシーンに、サプライズでカメオ出演。
10月24日(現地時間)、「スーパーマンとして戻ってきたことを正式に発表したかった」と自身が語る動画をInstagramに投稿し、今後の進展を約束して、ファンに完全復活を期待させたばかりだった。
続いてヘンリーは10月29日(現地時間)に、シーズン3まで主役を務めたNetflixのドラマ『ウィッチャー』を降板することを発表。特に理由は明かさなかったが、スーパーマン役に専念するための決断だと考えられていた。
しかし結果として主役を2作も失ったことになり、ファンとしても踏んだり蹴ったりの状態に。シーズン4はリアム・ヘムズワーズ(32)との交代が決まっているにもかかわらず、SNSでは早くもヘンリーの復帰を求める声が高まっているという。
今回の突然の降板で、もうDC映画でヘンリーを見ることはないのか気になるところだが、ガン監督は先述のTwitter投稿の中で、「ヘンリーと素晴らしいミーティングをしたよ。将来一緒に仕事できるように、たくさんエキサイティングな可能性について話をした」と明かしている。
以前、“ヘンリーを嫌っている”と噂されたことがあるガン監督は「我々はヘンリーが大好きだ」と改めて強調し、何らかの形でDC映画に再登場する見込みがあることを示唆。それが実現することを楽しみに待ちたい。