ヘンリー王子、ダイアナ元妃の意志を継いで設立したアフリカ慈善団体のパトロンを辞任。原因は会長と理事メンバーの不和

生前、エイズ患者の支援活動に尽力した母ダイアナ元妃(享年36)の遺志を継ぐものとして、ヘンリー王子(40)がレソト王室のセーイソ王子(58)とともに2006年に設立したアフリカ慈善団体のサンタバリー。現在は財政危機と内部の混乱などが噂されるなか、二人が突然の辞任を発表した。

ヘンリー王子(40)とレソト王室のセーイソ王子(58)によって2006年に設立されたサンタバリーは、アフリカ南部のレソトなどで、貧困やエイズと闘う若者たちを支援する慈善団体として知られるが、約20年間パトロンを務めた二人が辞任を発表した。

ヘンリー王子、ダイアナ元妃の意志を継いでの画像_1
セーイソ王子とヘンリー王子 Photo:Getty Images

これには、会長で弁護士のソフィー・チャンダウカ氏と、理事会メンバーとの不和が関係しているよう。ヘンリー王子とセーイソ王子は、辞任することによって理事会メンバーを支持したという。

米メディア『People』によると、「今年2月に理事らはソフィー氏に辞任を求めたが、彼女はサンタバリーを相手取って訴訟を起こした。現在は(イギリスに拠点を置く)慈善委員会が調査中」だそう。

続けて、情報筋は「ソフィー氏はサンタバリーに多大な財政的負担をかけた」と打ち明け、「彼女が2023年7月に会長に任命されたとき、同組織の財政状態は安定していたが、状況は一変してしまった」とか。

ヘンリー王子、ダイアナ元妃の意志を継いでの画像_2
ポロ・カップは2010年から開催されており、これまでに1140万ポンド以上を集めてきた Photo:Getty Images

原因は、サンタバリーの大きな資金調達イベントであるポロ・カップの主要資金提供者とソフィー氏との間に緊張が高まったこと。また、ソフィー氏は新たな資金調達戦略として、60万ドル(約9,000万円)以上の費用をかけて外部コンサルタントを雇うも、期待されていた資金を確保できなかったとか。

関係者は、「理事らは、『法廷での訴訟によって慈善団体に法的・財政的な負担をかけ続けることは良心の呵責を感じられない』と辞任を選んだ」と語ったそう。

ヘンリー王子、ダイアナ元妃の意志を継いでの画像_3
昨年4月、サンタバリーのイベントでパネルディスカッションに登壇していたヘンリー王子とソフィー氏(写真右) Photo:Getty Images

ヘンリー王子とセーイソ王子は共同声明で「打ちのめされている」などと述べ、同団体への熱意あふれるメッセージを公開。

「約20年前、私たちはダイアナ元妃(享年36)に敬意を表してサンタバリーを設立しました。サンタバリーとは、レソトの現地語であるセソト語で『私を忘れないで』を意味し、この慈善活動を通じて私たちが支援してきた若者たちに常に約束してきたことです。それは今でも変わりません」

「心苦しいですが、我々は追って通知があるまで、この団体の後援者としての役割を辞任します。これは、同じことをしなければならなかった理事会への支持と連帯を示すためです。ソフィー氏と理事会の関係が修復不可能なほどに崩壊し、耐え難い状況を生み出したことは悲惨でした」

一方のソフィー氏は、『People』が入手した声明の中で、「まず第一に、最近出回っている情報の多くは事実に反し、中傷的な性質を持っています。(中略)これらは権力の濫用、不正行為、いじめ、嫌がらせ、女性蔑視に値します」などと発言しており、今のところ辞任の意向はないそうだ。

FEATURE
HELLO...!