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同紙によると、キャサリン妃が2011年4月にウィリアム皇太子(42)と結婚し、英国王室の一員となって以来、ケンジントン宮殿は公務で着用した服の詳細を一部のメディアに定期的に発表してきたそう。
しかし、キャサリン妃がガンの治療を終え、「寛解」状態となり、徐々に公務に復帰しているなか、方針が変わったようだ。重要な王室行事や国事で着用した衣装やジュエリーに関しては、今後も発表する可能性はあるが、その他の公務については発表しないだろうと理解されていると報じた。
2025年1月、ウェールズの子どもホスピスを訪問した際は、ZARAのワンピースが注目の的に Photo:Getty Images
宮殿関係者は『The Sunday Times』の取材に対し、「(公務では)プリンセスの服装が話題になるべきではないという強い想いがあります」とコメント。
そして「彼女がスポットライトを当てている本当に重要な問題、人々、大義が注目されるようにしたいと考えています。人々の中には、プリンセスが何を着ているかに関心を持つ人が常にいるでしょうし、それはキャサリン妃も理解しています。しかし、私たちが公式に、彼女が何を着ているかを常に言及する必要があるでしょうか? いいえ、スタイルは存在しますが、重要なのは中身です」と語ったという。
2025年1月、キャサリン妃は自身がガンの治療を受けた病院を訪れ、ガン「寛解」を発表した Photo:Getty Images
同紙はこのケンジントン宮殿の動きは、キャサリン妃がガンの診断を受けて以来、公務に対する姿勢が変化していることの一環だと見られると伝えた。
ある王室関係者がキャサリン妃の変化について、「命にかかわる病気は、優先事項を再考させるものです。(中略)あのような経験をすると、何も変えずにいることはできません。彼女は今、別人です」と語っていると英誌『TATLER』は報じている。
『The Sunday Times』によれば、メディアがキャサリン妃の仕事の内容より、スタイルに注目していることは、かねてからキャサリン妃のフラストレーションのもとになっていたようだ。
2022年の同紙のインタビューで、キャサリン妃と親しい友人は、「彼女がボンド映画(『007』シリーズ)のプレミア上映会に行ったり、『トゥルーピング・ザ・カラー』に出席したりするときには、もちろんその役目における『制服』を身に纏います」と語り、こう続けた。
「特に初期の頃、彼女にとって非常にフラストレーションがたまり困難だったのは、自分が興味を持ち、自分にとって非常に重要な仕事のために外出し活動しているのに、人々は服装のことばかり話題にするということでした」。
そして今回の報道後、2月4日(現地時間)、キャサリン妃は自らが立ち上げた幼児教育プロジェクト「Shaping Us」の活動の一環として、幼稚園児たちとロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーを訪れた際、非常に控えめなパンツルックで登場。
「自身のスタイルに注目が集まることで、チャリティ活動が影を潜めることを懸念している」という主張を裏付けるかのようだと『PEOPLE』が報じた。
2025年2月、バスで子どもたちと美術館を訪れたキャサリン妃 Photo:Getty Images
一方で、同誌は「ウクライナ人デザイナー、ペタル・ペトロフよるフィットした茶色のウール混ブレザーを、薄手の黒ニットタートルネックの上に着用し、マックスマーラの黒のピンストライプパンツを合わせた」と着用ブランドを事細かに紹介。宮殿が公表しなくとも、キャサリン妃の服装の詳細はわかってしまうようだ。
ダークブラウンとチャコールグレーのシックな配色のパンツルックが「非常に控えめ」と話題に Photo:Getty Images
キャサリン妃のファッションを紹介するブログ「What Kate Wore」の創設者で、ジャーナリストのスーザン・ケリー氏は、『PEOPLE』のインタビューで、「ほとんどの人は宮殿からファッション情報を得たことはありません」と発言。
2011年以来、キャサリン妃のファッションを追っているという同氏は、「私たちはSNS上で、特定のデザイナーやスタイルを見つけるのが得意な非常に才能ある人々とともに、自らスタイルを特定しています」と説明している。
2024年12月、カタール国賓訪問ではアレキサンダー・マックイーンのコートドレスとシャネルのバッグで、バーガンディルックを披露したキャサリン妃 Photo:Getty Images
またケリー氏は「ファッションではなく、仕事に重点を置いてほしいとプリンセスが考えるのは理解できます」と前置きした上で、「私のようなジャーナリストやブロガーは、プリンセスの活動とファッションの両方を(記事で)紹介することができます」と強調。
そして、こう続けた「私は読者からいつも同じメッセージを受け取っています。『(キャサリン妃の)ファッション目当てでこのサイトを開いたが、その活動について学ぶために読み続けた』と」。
キャサリン妃がリピート愛用している英国のジュエリーブランド、キャサリン・ゾライダによると、皇太子妃がピアスを着用するたびに「売上が500%が上昇する」のだとか Photo:Getty Images
さらに「ケイト効果」と呼ばれる、キャサリン妃のファッションの凄まじい経済効果についても言及。キャサリン妃が着用した服は即完売となるだけでなく、無名の小規模ブランドを一躍有名にする力や、経済的に厳しい時代に高級ブランドの存在感を保つ効果もあると指摘した。
2025年1月、ホロコースト・メモリアルデーの式典ではユダヤ人デザイナー、スーザン・カプランの5連パールネックレスを着用。ブランドに問い合わせが殺到したという Photo:Getty Images
キャサリン妃のスタイルは、単にその場に適切な服装を選ぶというよりも、ずっと深いものだと分析するケリー氏。
ブログのコミュニティも一般の人々も、キャサリン妃のファッションに対する熱意が冷める兆しはないと見ている。「人々がプリンセスのスタイルに関心を持っていることはまぎれもない事実であって、それはケンジントン宮殿がコントロールできるものではありません」と語ったと『PEOPLE』は伝えている。