1年のスタートとともに開幕する、ハリウッドの映画賞レース。先陣を切って2019年1月6日(現地時間)に開催されたのが「第76回ゴールデングローブ賞」。栄えある賞に輝いた俳優や作品が続々と発表された授賞式から、見逃せないトピックをピックアップ。
また昨年は「Time’s Up」運動の影響で黒一色に染まったセレブたちのドレスだが、今年は通常通り彩り豊かに。華やかさ満点なレッドカーペットルックのギャラリーも、必見!
歌姫テイラー・スウィフト、プレゼンターとしてサプライズ出演!
毎年授賞式には、多くの豪華セレブたちがプレゼンターとして出演。なかでも今年最大のサプライズと評されたのが、歌姫テイラー・スウィフト(29)。俳優イドリス・エルバ(46)にエスコートされながらステージに姿を表すと、客席からはどよめきが。
音楽賞の授賞式では常連のテイラーだが、映画関係のイベントに参加するのはかなりレア。そんな彼女が担当したのは、主題歌賞の発表!
テイラーが発表した受賞作は、『アリー/ スター誕生』で主演レディー・ガガが歌う『シャロウ』。ミュージックシーンではライバル同士ともいえるふたりだが、ガガが壇上へ登ると、すかさずハグ。ガガがスピーチを行う際も笑顔で背後に立ち、アーティスト仲間の栄光に輝く姿を見守った。
じつはこの日、会場にはテイラーの恋人ジョー・アルウィン(27)の姿も。ふたりのツーショットがキャッチされることはなかったが、アフターパーティでは終始いちゃいちゃしていたという目撃情報が。
報道陣からテイラーとの共演を尋ねられるも、「未来のことはわからないね」とはぐらかしていたというジョー。ガガの背を追い、女優デビュー、はたまたゴールデングローブ受賞者となる日も遠くない!?
ブラッドリー&イリーナ夫妻、貴重な仲良しツーショットを披露
レディー・ガガをヒロインに迎えた『アリー/ スター誕生』で、監督デビューを果たしたブラッドリー・クーパー。初の監督作ながら5部門にノミネートを果たす快挙を達成し、ますます株は急上昇!
そんなブラッドリーがレッドカーペットに同伴したのは、パートナーのイリーナ・シェイク。これまでも同作品のPRで様々な映画祭やイベントに出演してきたが、ガガら共演者を連れることがほとんど。珍しいツーショットに、報道陣のフラッシュが集中。
2015年に交際をスタートさせ、2017年に娘が誕生してからも、仲睦まじく外出する姿が頻繁にパパラッチされているブラッドリー&イリーナ。今回のレッドカーペットでも終始笑い合ったり、手をつないだりと、まるでティーンのような仲の良さ。ため息の出るような美しきツーショットで、ファンのハートを射止めた。
女優よりも美しい!? スターに水を配布する女性が、SNSで脚光を浴びる
授賞式のレッドカーペットで注目を集めるのは、もちろん豪華スター陣。普段ならばまったく見向きもされない一般人の写り込みだが、スター以上に注目を集める人物が出現。その女性はなんと、セレブたちにペットボトルの水をサーブするウェイトレス!
その人物とは、セレブ御用達のシリカ水「フィジーウォーター」のサーバー係としてレッドカーペットに立っていた、無名モデルのケレス・カスバート。鮮やかなブルーのドレス効果もあってか、報道陣が撮影するスターの背後にたびたび写り込む姿が、視聴者の目に止まったよう。
するとケレスを“「フィジーウォーター」ガール”と名付け、写り込みシーンをSNSにアップする人々が続出。「彼女は誰だ? 気になって仕方ない!」「目立ちたがり屋なのね。でも野心があっていいわ」といった投稿が溢れ、そうそうたるセレブたちを差し置き、一躍時の人に!
The fiji water girl is serving LOOKS. Opportunity seeking at its finest. Get it queen! pic.twitter.com/LfgiKvG3bQ
— Alex Grigorian (@alexgrigorian_) 2019年1月7日
その反響を受け、人気テレビ番組は続々とケレスへ出演をオファー。たった一晩で知名度がグンと上昇したシンデレラストーリーは、まるで映画さながらのエピソード。来年は招待客として、レッドカーペットに立っていたりして!?
大女優グレン・クローズ、涙ながらのスピーチでスタンディングオベーションを受ける
各賞の受賞者は壇上でスピーチを行い、数々の名スピーチを生み出してきた同授賞式。今年もレディー・ガガ含むスターたちの言葉が感動を呼ぶなか、もっとも会場を沸かせたのが、『天才作家の妻 -40年目の真実-』で主演女優賞(ドラマ部門)を受賞したグレン・クローズ(71)。
グレンはこれまでアカデミー賞に6回のノミネートを果たし、エミー賞、トニー賞ではそれぞれ3回の受賞歴を誇る大女優。ステージではベテランらしい堂々としたスピーチを行うも、自身の母について語るにつれ、涙する一幕が。
完成までに14年かかったという同作で、世界的作家の夫を慎ましく支える辛抱強い妻を演じたクローズ。役を振り返り「人生をかけて父に尽くした母を思い出すわ。80代になったとき、母は“人生で何も成し遂げられなかった気がする”と言った。これは問題よね。この作品を通して、女性は子育て係として生きることを強いられていると、あらためて感じたわ」と明かしながら、目に涙を浮かべた。
さらにクローズは語気を強めながら、「我々女性は、子どもたち、夫、あるいはパートナーを持つ。でもそれだけでなく、個人として満足できることが大切なの。夢を追わなきゃだめ。“私にはできる、そしてそれをする資格があるんだ”って、宣言するのよ」と断言。
すると観客からは大きな拍手が湧き起こり、スタンディングオベーションに! 「Time’s Up」運動への関心が冷めやらぬ今、SNSには世界中の女性から、クローズを絶賛するコメントが溢れた。
今年の主要賞受賞作品&受賞者をチェック!
■映画/ドラマ部門
作品賞:『ボヘミアン・ラプソディ』
男優賞:ラミ・マレック(『ボヘミアン・ラプソディ』)
女優賞:グレン・クローズ(『天才作家の妻 -40年目の真実-』)
■映画/ミュージカル・コメディ部門
作品賞:『グリーンブック』
男優賞:クリスチャン・ベイル(『バイス』)
女優賞:オリヴィア・コールマン(『女王陛下のお気に入り』)
■映画/全部門
助演女優賞:レジーナ・キング(『ビール・ストリートの恋人たち』)
助演男優賞:マハーシャラ・アリ(『グリーンブック』)
アニメ作品賞:『スパイダーマン:スパイダーバース』
外国語映画賞:『ROMA/ローマ』
監督賞:アルフォンソ・キュアロン(『ROMA/ローマ』)
脚本賞:ニック・バレロンガ、ブライアン・カーリー、ピーター・ファレリー(『グリーンブック』)
■テレビ/ドラマシリーズ部門
作品賞:『ジ・アメリカンズ』
男優賞:リチャード・マッデン(『ボディガード ―守るべきもの―』
女優賞:サンドラ・オー(『Killing Eve(原題)』)
■テレビ/ミュージカル・コメディシリーズ部門
作品賞:『コミンスキー・メソッド』
男優賞:マイケル・ダグラス(『コミンスキー・メソッド』)
女優賞:レイチェル・ブロズナハン(『マーベラス・ミセス・メイゼル』)
「Time’s Up」運動の一環で、ほぼすべての女性が黒いドレスを選んだ昨年の授賞式から一転、華やかな彩りを取り戻したレッドカーペット。シャーリーズ・セロン(43)やジュリア・ロバーツ(51)、エマ・ストーン(30)、アン・ハサウェイ(36)など、ハリウッドを代表する美しきスター総勢35名のドレスルックもお見逃しなく!
text : Ayano Nakanishi