2024.05.16

【セレブのレカペドレス秘話】ジュリア・ロバーツ、シャロン・ストーン、ゼンデイヤまで、 炎上も感動も巻き起こしたドレスストーリー。ドレスの数だけドラマがある!

レッドカーペットを彩ってきたセレブのドレスルックには、知られざるバックストーリーがあった! 借りられるドレスがなかったエリザベス・ハーレイ(58)から、レッドカーペット直前にヘアスタイルを変更したビヨンセ(42)まで、伝説のドレスとそのバックストーリーをお届け。セレブたちが着用することで訴えたファッションメッセージも受け取って。

数名のデザイナーから着用を拒否される:エリザベス・ハーレイ(58)

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Photo:Shutterstock/アフロ

『フォー・ウェディング』(1994年)のプレミアに、当時の恋人ヒュー・グラント(63)の付き添いで来場したエリザベス・ハーレイ(58)。この時に着用したサイドに大きな安全ピンが付いたヴェルサーチェのブラックドレスはあまりに有名で、セレブのドレス史に欠かせない存在といっても過言ではない。

しかし、イベントに出席するまでにはドラマが。 2019年のインタビューでヒューは、「当時彼女はまだ有名ではなかったため、数人のデザイナーが彼女にドレスを着させることを拒否した。それに応じたのはヴェルサーチェだけだった」と語った。結果、主演のヒューよりも目立ったのは言うまでもない。

ネイキッドドレスにひと工夫:ビヨンセ(42)

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Photo:Getty images

2015年のメットガラで、リカルド・ティッシ(49)がデザインしたジバンシィのドレスに身を包んだビヨンセ(42)。宝飾デザイナーのロレーヌ・シュワルツが無数のダイヤモンドを刺繍し、壮観だったが、ビヨンセ自身によるアイデアでさらにドレスが際立ったようだ。

ビヨンセ御用達のヘアスタイリスト、ニール・ファリナ(30)によると、「イベントに向かう途中、エレベーターの中で、彼女が全く違う髪型をリクエストしたの。私たちはすぐに部屋に戻り、わずか5分でこのポニーテールに変更したのよ」。ドレスを引き立てるヘアアレンジは、ビヨンセ自身が提案したものだと発覚。そして、後世に残るドレスルックの一つになった。

3Dスキャンが大活躍!:ゼンデイヤ(27)

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Photo:Getty Images

第25回クリティクス・チョイス・アワード(2020年)でゼンデイヤ(27)がまとったのは、トム・フォードの2022年春夏コレクションからセレクトされたピンクのドレス。トップスがプラスチックのような素材で作られた近未来的なデザインが大きな話題を呼んだ。

しかし、胸のサイズが合わなかったため、「それがクリアできればこのドレスを着たい」とスタイリストのロー・ローチ(45)に伝えたところ、担当者がゼンデイヤの胸の形をスキャンしに来てくれたという。

「ヘアドライヤーのような道具でスキャンした動画をコンピューターにアップロードしただけよ」とゼンデイヤ。あっという間に作業は終わり、念願のドレスを着用することができたそうだ。

今年のメットガラでは共同ホストを務めたゼンデイヤだが、今も彼女のスタイリングを担当しているローは、最近のインタビューで「(セレブのために)ドレスを借りることは本当に難しい」と回想。以前、複数のデザイナーに打診をしたことがあったが、「来年また来てください。彼女はまだ若すぎる」と断られたそうだ。

>>【メットガラ2024】砂ドレスやボタニカルドレスが話題に! 大絶賛されたゼンデイヤをはじめ、豪華セレブの華々しいドレスルック

ドレスに縁がない!?:シャロン・ストーン(66)

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映画『氷の微笑』(1992年)で一世を風靡した俳優のシャロン・ストーン(66)。昨今は、セルライトなどを隠さずに水着姿をSNSに投稿するなどで注目されているが、プレゼンターとして初登壇した第64回アカデミー賞授賞式(1992年)では、ドレスを貸してくれるデザイナーがおらず、ポリエステル製のジャンプスーツを自腹で購入したエピソードも話題に。

第68回アカデミー賞授賞式(1996年)では、『カジノ』(1995年)で助演女優賞にノミネートされていたシャロン。当日はヴェラ・ウォンのピンクのドレスを着用するはずだったが、式の前日に配達員が誤ってドレスが入っている箱を道路に落としてしまい、ドレスにタイヤの跡がついてしまったという。

大ピンチに救いの手を差し伸べたのは、『氷の微笑』でシャロンに白いドレスを着させた、衣装デザイナーのエレン・マイロニック(74)。シャロンの手持ちから、GAPのタートルネック、ヴァレンティノのドレス、そしてアルマーニのジャケットをチョイスし、スタイリングしたという。

しかし、ここでも問題が発生。シャロンの母から、ジャケットの脇に小さな穴があることを指摘されてしまったシャロンは、「私は受賞されない」と悟ったそう。

残念ながらその予想は当たってしまい、受賞を逃してしまったシャロン。実際に穴開きジャケットは着用するも、胸には自宅の庭に咲いていたクチナシの花を添えた。

>>「無名の私に買える最上のドレスだった」。シャロン・ストーン、アカデミー賞授賞式で着用した「ひどい」ドレスを振り返る

男性用のスーツは自前だった!:ジュリア・ロバーツ(56)

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オスカー俳優のジュリア・ロバーツ(56)も、自前の衣装で授賞式に臨んだことがある。

肌の露出が苦手というジュリアだが、第47回ゴールデングローブ賞(1990年)の舞台に選んだのは男性用のスーツ。このルックは世間に驚きと衝撃を与え、ジュリア自身も気に入っている一着だそう。

「髪は自分でセットして、メイクは友人がしてくれたの」。続けて、「スーツはビバリーヒルズのアルマーニで購入した。それから、紳士服売り場にあるテーラーで私に合うように仕立ててもらったわ」とジュリア。

当時はあまり華やかなドレスは見られなかったそうだが、スーツがドレスにも引けを取らない衣装になると思っていなかったとか。そしてこのスーツは、今も大切に保管しているそう。

スキャンダラスなブラックドレス:ダイアナ元妃(享年36)

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Photo:AP/アフロ

亡くなる1年前、ダイアナ元妃(享年36)はジョン・ガリアーノ(63)がデザインしたディオールの黒いドレスを着て、1996年のメットガラに出席。レースが装飾されたシルクドレスは、ディオール初のレッドカーペットルックのひとつと言われている。

ドレスは王室メンバーが着るにはスキャンダラスなデザインだったが、ジョンは後に、「彼女は自ら内側のコルセットを外して、より露出度の高いものに挑戦したいと提案した」と明かした。コルセットを付けた姿も見たかったが、どちらにしてもダイアナ元妃が美しく輝いていたことは間違いない。

俳優としての価値を認めてほしかった:シェール(77)

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第58回アカデミー賞授賞式(1986年)では衣装デザイナーのボブ・マッキー(84)が手掛けた黒いスパンコールドレスとヘッドピースを着用したシェール(77)。

その姿はあまりに衝撃的で、当時恋人だったジョシュア・ドーネン(68)は「気を失いそうになった」とか。また、「俳優としての自分の価値を認めていないアカデミーに対する声明だった」と明かした。

「私がこのアイデアを思いついたのは、アカデミーが私のことをあまり好きではなかったからよ。彼らは私の服装を嫌っていて、私には若いボーイフレンドがいたけれど、私たちのことを真剣ではないと思っていた」と語った。

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シェールはその後、第60回アカデミー賞授賞式にて『月の輝く夜に』(1988年)での演技が評価され、主演女優賞を受賞。この年もシェールらしい衣装に身を包み、堂々とした表情でオスカー像を手にした。

スーツが透けるなんて聞いてない!:バーブラ・ストライサンド(82)

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『ファニー・ガール』(1968年)で美しい歌声を披露し、第41回アカデミー賞授賞式では主演女優賞に輝いたバーブラ・ストライサンド(82)。授賞式で着たアイコニックなスパンコールのシースルースーツは、今ほど露出度の高いドレスが多くなかった当時、大きな話題を呼んだ。

しかし、それはバーブラの意図ではなかったよう!「授賞式の夜、楽屋には2着あった。1着は素敵なドレスだったけれど、なんだか物足りない。そしてもう1着があのスーツだった。結局、白い襟と袖口が可愛くてこのスーツを選んだけれど、照明に当たると透けるなんて知らなかったわ。とても恥ずかしい思いをした」と回想した。

追悼の意を込めてドレスの裾にサインを:サラ・ジェシカ・パーカー(59)

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ファッションの祭典に欠かせないセレブの一人が、サラ・ジェシカ・パーカー(59)。2014年に亡くなったデザイナー、オスカー・デ・ラ・レンタ(享年82)とは15年来の友人としても知られていた。

そんなサラが翌年のメットガラで選んだのが、オスカー・デ・ラ・レンタのモノクロドレス。裾には、スカーレット色の糸でオスカー・デ・ラ・レンタの名前が刺繍されていた。

サラはインタビューで、「この15年、さまざまな場面でオスカー・デ・ラ・レンタがデザインしたドレスを着られたことは大変な名誉でした」と振り返り、「私は彼の名前を刺繍し、彼への尊敬を表させてくれたことに感謝し続ける」と追悼。

また、別のインタビューでは、刺繍のアイデアはサラが提案したことを明かし、「彼はこれまで、ドレスに自分の名前を縫うことはしなかった。あまりに謙虚だったのね」とコメントしている。

釈明するもファッション関係者は激怒:カーディ・B(31)

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サラの感動エピソードとは真逆に、メットガラ2024でデザイナーに対する発言で批判されたのが、ラッパーのカーディ・B(31)。

床一面を覆うようなボリュームの黒いドレスを着用したカーディの周りには、9人の男性が待機し、カーディが移動するたびにドレスの裾を直す場面も見られた。

会場でレポーターに、「(このドレスを着用して)どんな気分? これはどこのドレス?」などと質問されると、「素晴らしい気分よ」とコメント。続けて、「アジア人で、えーっと……」とデザイナーの名前を答えることができなかったのだ。

この発言に対して、SNSで批判の声が殺到。後日、カーディは自身のSNSで発言を釈明をする動画をアップ。「デザイナーの名前(センセン・リー)は少し複雑なので、読み方を忘れてしまった。頭が混乱していたわ」などと悪気がなかったこと、アジア人と表現したのは「彼の国籍を知らず、攻撃的な発言は避けたかった。中国ではなく、アジアと発した」と説明した。

伝説の写真家、そして職人たちに敬意を:ニコール・キッドマン(56)

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メットガラ2024でニコール・キッドマン(56)が着用したのは、1950年代にクリストバル・バレンシアガがデザインしたオートクチュールガウンを再現したもの。このドレスは、伝説の写真家リチャード・アヴェドンが撮影したことでアイコニックな一着となった。

ニコールは「リチャードと一緒に仕事をしたいと思っていたから、彼が病気で亡くなってしまい、後悔しているわ」と故人を偲び、「(リチャードの写真を見て)このドレスを蘇らせたいと思った。そうすることで、ドレスだけでなく彼自身のことも称えたかったのよ」と話した。

また、このドレスは制作に400時間かかり、羽根に見立てたスカートは3,000枚のピースが使用されたそう。「このドレスは多大な時間を費やして作られたもの。彼らのためにも、この素晴らしい芸術を纏う」と職人たちにも敬意を払った。

伝説のルックで唯一後悔していることは?:リアーナ(36)

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2014年のCFDAファッションアワードでファッションアイコン賞を受賞したリアーナ(36)。21万6,000個ものクリスタルが刺繍されたアダム セルマンのドレスを着用し、受賞名に相応しいルックで魅了した。このドレスは1920年代に欧米で流行したフラッパーをイメージして作られたそうだ。

しかし、リアーナは2018年のインタビューでこのルックについて一つだけ後悔しているとコメント。

「CFDAファッションアワードで着用するドレスにブラジャーが付いているところを想像できる? そんなの喉を切り裂かれた方がマシよ」と、ブラジャーをつけなかったことについては肯定しつつ、「眩しくないTバックをはいたことが唯一の欠点だったわ」と後悔を明らかに。ファッショニスタらしいこだわりが、再び話題を呼んだ。

物議を醸した生肉ドレスの裏話:レディー・ガガ(38)

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Photo:Getty images

それまでレディー・ガガ(38)の奇抜なファッションを知らなかった人も、一度は目にしたことであろうガガの“生肉ドレス”姿。

2010年開催のMTVビデオ・ミュージック・アワードで、ガガの友人でファッションデザイナーのブランドン・マクスウェル(39)が手がけたドレスとブーツに生肉が使用され、動物愛護団体PETAをはじめ視聴者から批判が相次いだ。

2021年のインタビューでガガは生肉ドレスについて、「あれは『Don’t Ask, Don’t Tell』政策に対するジャブだった」と振り返った。『Don’t Ask, Don’t Tell』とは、米軍に入隊するときに、同性愛者であるか否かを聞いてはいけないという政策。

「国に命を捧げるのに自分のセクシャリティは関係ないはず。だから私はこのドレスを着たのよ」。ちなみにこの生肉ドレスは、米『タイム誌』で2010年の最も表現力のあるファッションに選ばれた。

“ドレスは我慢?”で炎上:キム・カーダシアン(43)

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(左から)2019年、2024年のメットガラにて Photo:Getty Images

2019年のメットガラでキム・カーダシアン(43)が着用したのが、ミュグレーのウェットドレス。体にフィットした肌色ドレスに、クリスタルが滴り、海から上がったばかりの女性を表現した。フォトジェニックで話題をさらったが、舞台裏では数々の問題が。

「ドレスを着用するのに、3人の手助けが必要だったわ」とキム。ウエストをきつく締めたコルセットについては、「(ドレスを着て)外出や人と話すことはできるけど、座れなかった。それと、4時間もトイレに行けないから、周りの人たちに祈っておいてと伝えたの」と振り返った。

今年の同イベントでは、ジョン・ガリアーノによるメゾン・マルジェラのカスタムドレスで登場するも、細さを強調させたウエストに視線集中。SNSで「内臓を押し潰した?」「歩くことも息をすることもできないだろう」などと非難の声が殺到した。

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