2020年は映画『魔女がいっぱい』にて、衝撃のビジュアルを持つ魔女役に挑戦し、話題を呼んだアン・ハサウェイ（38）。メイクで口裂けを、カツラでハゲ頭を隠している魔女という役柄ゆえ、衝撃の“本来の姿”に度肝を抜いた人も多いはず。まさかあの美しいアンが…！と思うけれど、実は女優魂に溢れる彼女にとっては何のその！ そして最新作には、新型コロナウイルスの感染拡大防止のためにロックダウンされた都市が舞台となった映画『ロックド・ダウン』が控えている。“ロックダウン疲れ”から宝石強盗になる主人公を演じるとあって、ストーリーもビジュアルもどのように仕上がっていくのか、一層気になる！
photo : Instagram（@annehathway）
映画デビュー作となった『プリティ・プリンセス』や世界で大ヒットを記録した『プラダを着た悪魔』も、おしゃれに美しく変身する前は、なかなかのダサっぷりを発揮した垢抜けない女子を熱演。さらにオスカー女優へと導いた『レ・ミゼラブル』では壮絶なダイエットと衝撃のバズカットベリーショートヘアで別人に！ そんな女優魂があったからこそ、幾度のスランプも乗り越え、今では正真正銘の演技派女優に。 アップ＆ダウンを繰り返し、トップ女優へと上り詰めたアンの女優ヒストリーとともに、徐々に美しく、自分らしいスタイルを確立していくファッションもチェック！
デビュー時はまだまだ垢抜けない女子高生！
高校時代に演技の経験を積み、1999年に放映されたテレビシリーズ『ゲット・リアル』で主人公に抜擢されたアン。すっぴん状態でファッションもまだまだ垢抜けてないけれど、当時からその透明感は抜群！
入念な役作りで、完璧なプリンセス役に
2001年、『プリティ・プリンセス』で映画デビュー。ごく普通の女の子が突然プリンセスになり、美しくなっていくというハマり役を見事に演じ、一気にその名が知られることに。しかも王女役のため、スウェーデンのヴィクトリア王女関連の本を読み漁ったという役作りにおける努力も当時から欠かさなかったとのこと。
女子高生らしく、眩しい制服姿を披露
撮影当時は実際のティーンエイジャーだったため、制服姿がジャストマッチ！ モジャモジャ頭で眉毛もボサボサ、そしてドジっ子という主人公が、洗練されて美しく変わっていく姿に、同世代の多くの女子が共感。
ブロードウェイデビューは赤ドレスで大胆に
2002年にはミュージカル『Carnival!』でブロードウェイデビュー。さらには映画『ディケンズのニコラス・ニックルビー』にも出演し、映画プレミアのアフターパーティにも出席。ピュアなイメージから一転、胸元が大きく開いた赤のドレスで大胆な一面を披露。
イメージ脱却のため、派手なヘア＆メイクに挑戦
2004年、『プリティ・プリンセス』の続編となる『プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング』が公開。再び大ヒットを記録するも、それによりプリンセス役のイメージが定着し、理想の役が得られないという事態に。その葛藤の表れか、髪も明るく、メイクやファッションも派手にしてガラリとイメージチェンジ！
実力とともにファッションやメイクにも自信が満ち溢れる
2005年、数々の賞を受賞した映画『ブロークバック・マウンテン』に出演し、ついに優等生イメージを脱却。演技の実力が認められ、自信も大いについたのか、ファッションもメイクも大人っぽく、洗練された雰囲気に。キュートなシースルーブラウスに、ロングのアクセサリーを重ねづけ、スパイスを加えたのがスタイリッシュ！
キュート＆フレッシュなドレススタイルで登場
第73回ゴールデングローブ賞のアフターパーティでは、ワンショルダーのミディドレスで登場。スパークルな輝きでキュートさを出しつつ、大胆な肌見せやレッドリップで大人の魅力を引き出すバランスが◎。
小物使いでグレードアップするファッションが話題！
2006年には、鬼編集長の下で働く新人編集アシスタントを熱演した『プラダを着た悪魔』が公開。『セックス・アンド・ザ・シティ』でおなじみのスタイリスト、パトリシア・フィールド（79）によるトレンディかつおしゃれなスタイルを見事に着こなしが、世界中で大ブレイク！
ドレス：カルバン クライン（Calvin Klein）
勝負の日は赤とワンショルダーでバッチリ！
映画『レイチェルの結婚』（2008年公開）では、約10年間の薬物治療でリハビリ施設の入退所を繰り返す薬物中毒者という難しい役どころに挑戦。その演技力が認められ、アカデミー賞主演女優賞にノミネート！ 可愛らしさと女性らしさが融合したマルケッサの赤ドレスで、グッと深まった女優オーラを見せつけることに成功。
ドレス：マルケッサ（Marchesa）
人気が上がるとともに、ファッションもゴージャスに！
2010年の『ラブ & ドラッグ』ではラブ＆コメディ映画ながら、難病の役を演じ、ゴールデングローブ賞の主演女優賞にノミネート。アルマーニ プリヴェの全身スパンコールドレスをゆるウェーブのヘアスタイルでラフに着こなしたセンスに、多くのメディアがベストスタイルと絶賛。
ドレス：アルマーニ プリヴェ（Armani Privé）
見事な役作りで、女優として一気に飛躍
結婚を発表した2012年は、キャリアでも大きな変化が。映画『レ・ミゼラブル』では役作りで超ショートヘアに。さらには結核に冒されるという役どころのため、1日の食事はオートミールバーの2本のみといったダイエットで、約11キロを減量。その壮絶な女優魂を見せることに。
髪型を活かして、エッジィなルックにも挑戦
ニューヨークで行われた映画プレミアでは、ショートヘアを生かしたエッジィなルックに挑戦。バックがドレープのデザインになったトム フォードのドレスに、個性的なブーツをプラスし、スパイシーなモードスタイルを披露。
ドレス：トム フォード（Tom Ford）
オスカー受賞するも、衣装で非難される事態に
『レ・ミゼラブル』での熱演ぶりが評価され、念願のアカデミー賞を受賞。しかし同作で共演したアマンダ・サイフリッド（35）が同じようなドレスを着るということから、ドレスをヴァレンティノから急遽プラダにチェンジ。胸が透けて見えると揶揄されたり、スピーチが大げさっぽいなどと、なぜかバッシングを受けることに。
ボーイッシュスタイルは肌見せで女性らしさを演出
批判に対する悩みは、仕事へのエネルギーへと変換したアン。翌年の2014年には、SF超大作『インターステラー』に出演し、『ブルックリンの恋人たち』では主演だけでなくプロデューサーも兼任。アンにしては珍しいスーツスタイルは、ダークグリーンのカラーとブーツでマニッシュに決めつつ、大胆な胸元でラフさと抜け感をプラス！
さりげないシアー素材で上品な色気を
2015年には大物俳優ロバート・デ・ニーロ（77）と共演した『マイ・インターン』が公開。一緒に登場した映画プレミアでは、ゴージャスに着飾ることなく、繊細なレースの黒ドレスで控えめかつ上品に。ターコイズカラーのピアスを取り入れることで、遊び心をみせたのがポイント。
ファッションサイトの運営会社で働くアンの衣装も見どころ！
ファッション関連の企業を舞台にした、大物俳優との共演ゆえ、出世作となった『プラダを着た悪魔』をどこか彷彿させる同作。ロバート・デ・ニーロとの掛け合いはもちろん、ファッションサイト運営会社の物語だけにファッションも見どころの一つ。ちなみにスタイリングは『セックス・アンド・ザ・シティ2』のスタッフが担当。
白のレースワンピースで可憐にみせた
2016年は、2010年の続編となる『アリス・イン・ワンダーランド／時間の旅』に出演。プレミアでは“白の女王”らしく、白のレースを基調としたドレスで登場。リップで赤色を差したことにより、全身がピリリと引き締まるモノクロコーディネートが完成。
映画のイメージに合わせて衣装もチェンジ！
そして2018年には『オーシャンズ8』が公開。世間による自身のイメージを具象化するような、わがままで目立ちたがり屋な女性をあえて演じ大絶賛！ ファッションも葛藤を吹っ切るかのような、これまでにないエスニックかつモダンなデザインに挑戦し、これまた評判を呼ぶことに成功。
ドレス：ジャン ポール ゴルチエ（JEAN PAUL GAULTIER）
上品フェミニンなファッションも必見
ケイト・ブランシェット（51）、サンドラ・ブロック（56）など、大物女優たちが勢ぞろいした『オーシャンズ8』。ハンサムスーツなど男前なファッションを着こなす共演者が多い中、アンは女優役を演じた同作のイメージを保つような上品でフェミニンなワンピースを選択。ユニークなライン使いなど、ディテールにこだわったデザインで個性を出して。
時にはド派手なコーディネートにもトライ
ファッションもメンバーも個性的な『オーシャンズ8』ゆえ、PRでのTV出演時の衣装もユニークなものばかり。この日は「デヴィッド・ボウイ（享年69）が70年代にゴルフをしたら何を着るか」というテーマを作り上げ、ロシャスのキラキラトップスに、モンセのお目立ち柄パンツをコーディネート。
トップス：ロシャス（ROCHAS）
パンツ：モンセ（MONSE）
バッグ：カブリエラ ハースト（Gabriela Hearst）
お茶目な姿もアンの魅力
インスタグラムでは、共演者リアーナ（32）とサラ・ポールソン（46）とのこんなお茶目な舞台裏ショットも披露。キャストたちは、撮影以外でもグループトークで交流するほどとても仲良しだったそう。
新ドラマで再びキュートなファッションを見せつけ！
2019年には、Amazonプライム・ビデオのオリジナルドラマ『モダン･ラブ ～今日もＮＹの街角で～』に出演。20年ぶりにテレビシリーズにメインキャストとして出演したことはもちろん、キュートなレトロファッションも可愛いと話題に。ファー、スパンコール、シフォンといった様々な素材やカラーを取り入れるも、上品なスタイルとウォームカラー系に統一することで、スッキリまとまったスタイリングを披露。
コート：マックスマーラ（Max Mara）
トップス：Ramy Brook
スカート：フェンディ（FENDI）
完全に再現した70'sレトロルック！
舞台は1970年代というだけあって、レトロなファッションが見どころの一つ。Aラインのコートに白のフレアパンツ、さらに厚底ブーツとふわふわの帽子など、当時のファッションを完全に再現。ファッションに合わせたカラーを強調する健康的なメイクにも注目したい！
おしゃれの決め手は、カラーの小物使い！
とにかくカラーで遊び心を見せるのがキーとなる70年代ファッション。レトロ柄のワンピースに合わせた同色系のコートとシューズには、アクセントとしてグリーンのベレー帽を持ってくるのが決め手！
特別な日は、上品だけど個性的なデザインで
2019年は、これまでの女優としての業績が認められ、ついにハリウッドのスター街道ウォーク・オブ・フェームに名前を刻むことに。そんな名誉ある日に選んだのは、上品だけど個性の強い、まるで自身の魅力を表したかのような、ピンク地に黒薔薇やチェーンをあしらったヴァレンティノ（VALENTINO）のドレス！
ドレス：ヴァレンティノ（VALENTINO）
どんなに有名になっても、女優魂は忘れず！
2020年、公開されるやいなや世界中で話題となった映画『魔女がいっぱい』。アンは特殊メイクで髪の毛がなく、口が裂けている魔女を怪演。子供にはトラウマ級の衝撃のビジュアルにも、恐れずに挑むのがさすが！
