2023.02.10

このブランドの“服力”がすごかった!【2023年春夏コレクションをSPUR視点で超解説! Part.1】

そうだったんだ! ランウェイ〝噂″の真相

プロが選んだベストルックから、アップカミングなデザイナーや話題のモデルのインタビュー、オフランウェイのSNAPまで。各都市で開催されたコレクションから気になるトピックを徹底取材。モードラバーたちの「知りたい!」のすべてがここに

まずは編集部が特に心震えたルックを紹介。2023年のファッショントレンドを牽引する、パワーのある服を目撃せよ!

サンローラン

サンローラン

タフに、美しく生きる。現代女性にとって、至高のワードローブ!
— 編集H

「数シーズン前から提案してきたスタイルが〝進化〞と〝深化〞を遂げて、圧倒的な吸引力のあるルックが誕生しました。ビッグショルダーのコートの下は、さりげない肌見せとスリークなシルエットのボトム。凛々しさと色気の中に、フーディや柔らかな素材をきかせることで感じさせる、ひとさじのエフォートレス。抜きん出たかっこよさがありつつも、決してハードではない装いに、〝こんな服が似合う人になりたい〞と思いました。今季アンソニー・ヴァカレロが描く女性像に、誰もが強烈な憧れを抱くのではないでしょうか」

シャネル

シャネル

シャネルだからこそかなう、品格あふれるミニボトム
— 編集H

「各メゾンがミニ丈の提案を行なっていた今季、中でも一線を画す存在感を放っていたのがシャネルです。軽やかで可憐、それでいてとびきりエレガント! 個人的にはクリーム色のセーラーカラーブラウスとジャケットに、レースをトリミングしたショートパンツを合わせたルックが優勝です。ヌーヴェルヴァーグの世界観から着想を得ているコレクションらしくレトロなムードを漂わせつつも、同時にモダンなエッセンスを確かに感じる……メッシュ素材を取り入れたブーツといった小物に至るまで、ときめく要素が詰まっています」

ルイ・ヴィトン

ルイ・ヴィトン

"着るアートピース"。大胆でユニークな発想に純粋にワクワクした!
— 編集H

「ルーヴル美術館にてショーを開催したルイ・ヴィトン。〝ディテールの拡大と強調〞がかぎとなったコレクションでは、服のパーツが通常の10倍以上のサイズであしらわれた遊び心あふれるルックが登場しました。金具やジップを誇張したミニドレスをはじめとするアーティスティックな装いは、物語の主人公がまとうコスチュームのようでもあり、ひと目見て心が高揚!そしてプレイフルなアイデアをシックなバランスに仕上げるべく、シルエットはあえてシンプルに仕上げたニコラ・ジェスキエールの手腕にも感嘆です!」

バーバリー

バーバリー

センシュアルな肌見せアイテムをエレガントにこなすお手本
— 編集R

「スウィムスーツや下着は、今季多くのブランドが提案したキーアイテム。その中でも傑作は、すべてのルックにその要素を取り入れたバーバリーでした。トップス代わりのリュクスなビキニに、総レースのボディスーツと、いつになく官能的でありながら、デニムやジャージ使いでフレッシュに。トレンチコートやハウ スチェックといったメゾンのシグネチャーと組み合わせ、最終的にはエレガントに落とし込むところはさすがです。バーバリーの新たな一面を見せてくれた、リカルド・ティッシ最後のコレクションでした!」

フェンディ

フェンディ

エッセンシャルなY2K、ここに極まれり!
— 編集S

「フェンディ家の歴史や、アーカイブスをモダンに引用するキム・ジョーンズの力量がより発揮されていました!今回はカール・ラガーフェルドが手がけた1996年から2002年までのコレクションを参照。軽やかなカラーを基調としたポジティブなスタイルが素敵。フローラルプリントを施したオーガンジードレスや刺しゅうで装飾したナイロンジャージなど、エレガンスとスポーティなムードをミックス。特に今の気分を象徴するのはワークディテールを有するパンツルックです。ポップすぎない、大人のY2Kはこれだ!と納得」

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