話題の韓ドラ『涙の女王』と『ソンジェ背負って走れ』。ドラマをヒットに導くケミを生んだ【キム・ジウォン】【キム・へユン】の魅力にフォーカス!

『愛の不時着』超えの視聴率を叩き出した『涙の女王』や、2024年を代表する韓ドラと大反響で幕を閉じた『ソンジェ背負って走れ』。脚本の面白さはもちろんのこと、なんと言ってもヒロインを演じたキム・ジウォンとキム・へユンなしには、ここまでの大ヒットには至らなかったはず! そんな韓ドラ追っかけ班も夢中になっているふたりについてアツ〜く語りながら、見逃し厳禁なおすすめ主演ドラマ2作品ずつをご紹介します。

『涙の女王』キム・ジウォンと、『ソンジェ背負って走れ』キム・へユン 韓国俳優 韓国スター
キム・ジウォン Netflix韓国ドラマ『涙の女王』の場面写真 韓国俳優
Netflixシリーズ『涙の女王』独占配信中
キム・へユン 韓国ドラマ『ソンジェ背負って走れ』の場面写真 韓国俳優
『ソンジェ背負って走れ』 U-NEXT独占配信中 © CJ ENM Studios Co., Ltd.

【韓国ドラマ ナビゲーター】
さすらいのライター 山崎敦子
『最高の愛 〜恋はドゥグンドゥグン〜』より韓国ドラマに魅せられ、日々最新ドラマをリサーチするさすらいのライター。さまざまなジャンルを渡り歩き、今では美容記事に携わること多し。サバイバルオーディションも大好物で、今の推しはENHYPEN。推しの俳優は絞りきれないほど多数。エクラwebでも韓流連載執筆中。

韓ドラ追っかけ班/エディターK
母の影響により、第1次韓流ブームの火付け役となった『冬のソナタ』から韓国ドラマの世界へ足を踏み入れる。「寝不足だけど幸せ」を合言葉に、20年以上あらゆるジャンルの韓流ドラマを観続けている。ドラマに加え、アイドル、コスメ、ファッションなど、日々韓国まわりの情報をキャッチアップ。ドラマを観るたびに推しの俳優が増えていく毎日です。

韓ドラ班が推す【キム・ジウォン】の魅力ポイント!

キム・ジウォン Netflix韓国ドラマ『涙の女王』の場面写真 韓国俳優
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【さすらいのライター山崎's Recommend Point!】

これまで、彼女の美貌を疑ったことは一度もありません。そう、この方、キム・ジウォン。一気に知名度を上げた『相続者たち』のユ・ラヘル役しかり、最高視聴率41.6%という脅威の数字を叩き出した『太陽の末裔 Love Under The Sun』のユン・ミョンジュ役しかり、パク・ソジュンと共演した『サム、マイウェイ〜恋の一発逆転!〜』のチェ・エラ役しかり、ソン・ソックとの関係性にドギマギさせられた『私の解放日誌』のヨム・ミジョンしかり。セレブな敵役からエリート女性兵士、勝気なデパート案内係に社交性ゼロの契約社員と、その役柄はさまざまだけど、彼女の持つアクのない美しさは、それゆえどんな役柄にもするんとなじんでなりきってしまうとでも言いましょうか。

個性派というよりは、むしろ正統派という言葉が似合うタイプ。もちろん私の個人的主観ではありますが、デビューのきっかけがそもそもスカウト(中学三年の時らしい)だったという彼女の経歴を見てしても、ただ道を歩いているだけでも視線を惹きつけてしまうビジュアルを幼い頃から持ち合わせていたに違いないと思われる次第です。とはいえ、私的には美しいけれど、ちょっぴり凡庸?……と多少なりとも思わないこともなかったというか。むしろ、だからこそあの名作『私の解放日誌』の感動が生まれたとも言えなくはないのですが、ここ最近の流行りは、個性派のほうにあるようで、ちょっとアグレッシブだったり、少々変わり者だったり、凡庸よりも際立った個性を持っているほうが、断然、心に残る……とでも言いましょうか。ってことは、正統派は今や個性派の中に埋もれてしまう存在なのか……そう、思っていたところに、かの『涙の女王』ホン・ヘインです。

脇役陣は、あの敵役モ・スリを演じたイ・ミスクを筆頭に、個性派俳優のオンパレード。しかも、それぞれにかなりいい味出しているんですよね、みんな。なのに、これが埋もれない。ホン・ヘインの奥から光を感じるハーフマットな肌感は気品そのものだし、細めに整えたなだらかな眉は瞳の深い輝きをより上品に際立たせているし、ワンレングス風の艶やかな黒髪は本音を覆い隠す神秘のベールのようにも見えるし。洗練に磨きをかけた正統派はやっぱり強い、と唸らずにはいられません。だからなのか、そのクールな言動に隠されたホン・ヘインの心根が、より微笑ましく映るし、より多くの涙を誘うわけでして。今後も、ますます磨かれていくであろう正統派キム・ジウォンに期待大です。

【エディターK's Recommend Point!】
『相続者たち』で魅了されて以来、ずっと追っている俳優のひとりです。圧倒的美ポジションなので、どうしてもクールな役柄が多い彼女。ですが、無表情と笑顔のギャップに射抜かれたのは『太陽の末裔 Love Under The Sun』や、ソジュンとの幼馴染ラブに萌えざるを得なかった『サム、マイウェイ〜恋の一発逆転!〜』など。コメディもいけるクチ?と視聴者を虜にして、実力を証明しました。そしてジウォンのこんな役は初めて見た!と思わず興奮してしまったのは『私の解放日誌』。「私を崇めて」は韓ドラワードの中でも伝説だと思っております。ソン・ソックとのやたらアンニュイな絡みにこちらまで翻弄させられた……。

上品すぎるが故に演じる役柄が制限されるタイプかもしれないけれど、『涙の女王』で見せたヘインの姿は、まるで素?と思ってしまうほど馴染んでいて、心に影を秘めたツンデレ財閥役が本当に似合う。余談ですが、『太陽〜』や『アスダル年代記』で共演したソン・ジュンギがカメオ出演とは思えないほどの贅沢感でして(大物同士なのでなかなかドラマでは見られないスヒョンとのツーショットにも心震えた!)。色々な意味で最高すぎる作品でした。さすが『愛の不時着』超えの視聴率を叩き出しただけあります。

キム・ジウォンのおすすめ主演ドラマ1/『涙の女王』

キム・スヒョン、キム・ジウォン Netflix韓国ドラマ『涙の女王』の場面写真 韓国俳優
Netflixシリーズ『涙の女王』独占配信中

財閥グループの跡取りと目される娘と一介の新入社員の“世紀の結婚”から3年、すっかり冷え切ってしまった離婚寸前の世紀の夫婦が、妻の難病発覚を機に埋もれてしまっていた愛を再び呼び覚ましていくラブロマンスです。“一介の新入社員”ことロマンスの主人公となるヒョヌに扮するのはイケメン演技派のキム・スヒョン。財閥家と冷酷な妻になぶりものにされていくコメディ部分の可愛さも、愛する妻を魔の手から救おうと奔走するロマンス部分のカッコよさもきっとスヒョン史上No.1。でもって、そんな彼の魅力を存分に引き出したのが、そう、もうひとりのロマンスの主人公財閥グループの娘ホン・ヘインに扮するキム・ジウォンあってこそ。

とにかく高慢、とにかくクール、とにかく怖い。いつも眉間にシワを寄せてニコリともせずにナイフのように鋭利な眼差してバッサバッサと人を切り捨てていく。そりゃあ、ヒョヌならずとも離婚したくなるのも納得なのですが、実はそんな強気に隠されたヘインの心は実に健気で実にピュアそのもの。氷の女王のごとく冷酷に見せかけておきながら、時折見せるそんな繊細な心の対比の見せ方が絶品。ヘインのクールな言動には、ひとつひとつの裏エピソードも隠されていて、それらをパズルのように解き明かしていく演出もかなり楽しめます。(さすらいのライター山崎)

『涙の女王』の詳細はこちらの記事をチェック!

キム・ジウォンのおすすめ主演ドラマ2/『サム、マイウェイ〜恋の一発逆転!〜』

キム・ジウォン Netflix韓国ドラマ『サム、マイウェイ〜恋の一発逆転!〜』の場面写真 韓国俳優ー
『サム、マイウェイ〜恋の一発逆転!〜』場面写真。photo : Aflo

もはやハリウッド俳優でもあるパク・ソジュン主演の青春ドラマなのですが、実は個人的に『キム秘書はいったい、なぜ?』より『梨泰院クラス』より彼の主演作の中ではこの作品の“パク・ソジュン”がいちばん好きなのであります。ソジュンが演じる主人公のドンマンは、元テコンドーの天才と言われた青年なのですが、今ではダニ駆除仕事をしながら冴えない日々を送っているという設定。つまり、ノースペック。そんなフツーの男が、とあることからもう一度夢を追いかけ始めるのだけど、もがき苦しみながら、這い上がろうとしていく姿が等身大でよりリアルに響くと言いましょうか。喧嘩っ早く不器用なソジュンが野生味あふれていて良いのです。

で、キム・ジウォンが演じるのは、そんなドンマンの幼馴染のチェ・エラ。彼女もまた、アナウンサーという夢を諦めて、百貨店の受付係として悶々としながら働いているわけです。そんなエラも、ドンマンに触発されるかのごとく夢への思いを募らせていき……。曲がったことが大嫌いで思ったことは言わずにいられない気の強いキャラクターは、どこかヘインにも通じるところがあり、ビフォー&アフターじゃないけれど、まだあか抜けきれていない素朴なユラと洗練されたヘインの違いを見比べてみるのも一興。いわゆる青春成長物語のジャンルでありますが、もちろん、そこに欠かせないのがふたりの幼馴染から始まる恋。友情が恋に変わっていくドキドキな胸キュンシーンも満載です。(さすらいのライター山崎)

韓ドラ班が推す【キム・へユン】の魅力ポイント!

キム・へユン 韓国ドラマ『ソンジェ背負って走れ』の場面写真 韓国俳優 韓国スター
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【エディターK's Recommend Point!】
「キム・へユンと共演すれば売れる」なんていう言葉が韓国で話題になっているので、今改めてホットな俳優と言っていいのではないでしょうか。10代から演技活動を始め、一躍ブレイクしたのは『SKYキャッスル〜上流階級の妻たち〜』のイェソ役。わずか0.1%の富裕層しか入居できない高級住宅街を舞台に、SKY(韓国最難関大学の頭文字)を目指す優等生という役どころ。日々抱える葛藤や焦り、不安といった感情を激しく表現するキャラクターとあって、ここで確かな実力を証明しました(そして共演したチョ・ビョンギュもその後売れっ子に!)。オーバー気味なんだけれど、決して興醒めしないギリギリのラインの演技が印象的で、「怒る」と「泣く」、このふたつの表現が抜群にうまい。だからこそ作中で目が離せないし、魅せられてしまうという。

ロウン、イ・ジェウク、キム・ヨンデという今旬のスターたちが出演した、へユン初主演作の『偶然見つけたハル』。彼女のコロコロと変わる表情とパワフルな演技に導かれて、ドラマとは思えないナチュラル感に魅了され、切ないし、ときめくし、やるせないしで……大人もハマれるロマコメとしてトップランキング入りかと思う次第です。脚本は完全ファンタジーなのに! へユンが醸し出すオーラが、視聴者への圧倒的な親近感に繋がるというか。ここが固いんですよ。ワタシ的名作韓ドラのひとつです。

そして2024年。なんといっても今年最高韓ドラと名高い『ソンジェ背負って走れ』。ピョン・ウソクは自身でも戸惑うくらいの大ブレイクを遂げていますし、へユンには共演者を輝かせる不思議な力があるに違いない。しかも今回の「泣く」シーンが過去作とは比べものにならないくらいバージョンアップしており、1話ごとに必ず泣いている。作中でこれだけ泣いていたら撮影期間どれだけの涙を流してるの!?というほどの量です。「僕が“ソンジェ”になれたのは、へユンが常に“ソル”でいてくれたから」とのちにウソクがインタビューで語っていましたが、またしても伝説のケミカップルがここに誕生!というほどお似合い。今後へユンと共演させようと企むネクストブレイク俳優所属事務所の「へユン争奪戦」が巻き起こるかもしれません。

【さすらいのライター山崎's Recommend Point!】
若干小うるさい演技をする人だなあというのが、申し訳ありません、私のキム・へユンの第一印象。というのも、最初に彼女を認識した『SKYキャッスル〜上流階級の妻たち〜』で、思うように勉強が進まずやたらヒステリックに叫んでいる彼女の印象が強かったからかもしれません。もちろん、ドラマ的にはそれが狙いであり、彼女はそのキャラクターを見事ドラマの中で演じ切ったわけなのですが、その役柄が似合いすぎていたせいなのか大ヒット作『偶然見つけたハル』のヒロイン役という彼女に最初はなかなかなじめなかったというか。ところがです。回を追うごとに、いつも以上に物語にのめり込んでしまっている私がいる。というか、むしろへユン演じるヒロインのウン・ダノを全力で応援している私がいるではありませんか。

整った目鼻立ちをしているヘユンでありますが、どちらかというと平凡な雰囲気というか。それゆえかどうかはわかりませんが、より自分ごととして物語に彼女が引き寄せてくれるのではと思っている次第。身長160cmという韓国では小柄な部類に入る彼女。共演したロウンやジェウクとの身長差ケミもワクワクさせてくれるポイントのひとつでしたが、もちろん話題の『ソンジェ背負って走れ』でもウソクの高身長に包み込まれるようなヘユンに何度心ときめかせたことか。それにしてもロウンもジェウクもウソクも彼女との共演によって大ブレイク。へユンの演技力の高さには定評がありますが、相手役を光り輝かせる実力も、きっと並はずれているに違いありません。

キム・へユンのおすすめ主演ドラマ1/『ソンジェ背負って走れ』

キム・へユン 韓国ドラマ『ソンジェ背負って走れ』の場面写真 韓国俳優 韓国スター
『ソンジェ背負って走れ』 U-NEXT独占配信中 © CJ ENM Studios Co., Ltd.

推しを救うためにタイムスリップしたらなんとご近所に住む同級生ということが発覚。最初のツンデレどこいった!?くらいのデレデレ期を過ぎ、何度冷たくあしらっても決して諦めずに一途に好いてくれるナイト期が永久に続くと……。これでソンジェ(ウソク)沼に落ちない人が果たしてどのくらいいるのでしょうか。王道ラブを潔く追求しながらも、タイムスリップというファンタジー要素と、現代社会を生きる我々が共感しやすい設定のバランスが絶妙。ヘユンの繊細な演技力によって違和感なく、なんなら感情移入しすぎてつらい!とロスを嘆くほど好きになれます。主人公ソルを演じたヘユンとウソクのリア恋と錯覚するくらいのホンモノ感は、枯れ切った心の栄養補給にぴったりです。(エディターK)

『ソンジェ背負って走れ』の詳細はこちらの記事をチェック!

キム・へユンのおすすめ主演ドラマ2/『偶然見つけたハル』

ロウン、キム・へユン 韓国ドラマ『偶然見つけたハル』の場面写真 韓国俳優
©2019MBC『偶然見つけたハル』

多くの韓ドラフリークの間で、名作ポジションに君臨している本作。ストーリー設定が若干ややこしいので、詳細はこちらの記事を! とにかく声を大にして伝えたいのは、「うーん、学園ロマンスものかぁ〜」と避けている人にこそ観てほしい名作ヒューマン×ロマンスであるということ!! 実際まわりでも「お願いだから観て!」と懇願したらまんまと沼落ちする人が続出……というくらい、凄まじい吸引力なので、ぜひ肌で感じてほしい。作者が生み出した漫画の世界で生きるキャラクターたちにスポットライトを当てているんですが、自我を持ってしまったがゆえに知る、抗うことのできない用意された“シナリオ”のなかで生きるつらさ、知らずにいれば感じることもなかった心の痛みを、これまた主人公ダノ役のへユンが繊細に演じてくれているんですね。ほぼ喋らないけれど絵になりすぎるロウンと、性格に難ありなのになぜか惹かれてしまうジェウクと、クールな学園のアイドル役がハマっているキム・ヨンデ。全員がその後売れっ子になっている理由がわかる、そんなドラマです。(エディターK)

『偶然見つけたハル』の詳細はこちらの記事をチェック!