2016.06.29

今津聡子さん(フォトグラファー)/Part 2: あの人が惚れ込むローカルショップ

鳥取・大山
『HUT SBALCO design』

森に住む素敵な家族に会いに行く心地よさ

「とにかく森の中にあるのがいいんです。東京に帰るとすぐ、あの森に戻りたいと思ってしまう」と推薦者のフォトグラファー・今津聡子さん。

「ヒュッテ スバルコ デザイン」はドラマーのオライビさんと内装業の大輔さん夫妻、息子の空南(あなん)くんの3人の店だ。
 
3人は3年前まで東京に住んでいたが、大山に近い森を気に入って引っ越し。木が生い茂る森を自力で切り開き、テント生活を始めた。そして小屋を建てて住み始め、そこが店となり、今はみんなの仕事場に。野生の森で生活を営む3人の姿は、家族というよりもチーム。ここを訪れるのは、このチームにほかにない魅力を感じて、引き寄せられる感覚に近い。

「何か切迫した理由で引っ越ししたわけではないんです。ただこの森が気に入って、自然とこうなりました」とオライビさん。店も小屋にあるものを譲ってほしいという人が多くいたため、いつの間にかそうなっていた。ありのまま、というのがチームから受ける印象だ。

店はうつわやアンティーク雑貨などをオライビさんがセレクト。ツアー先で買いつけたものや、好きな作り手のアイテムが主になる。併設のコーヒースタンドでは、空南くんが、自ら焙煎した豆で淹れてくれる。

今津さんは「オライビさんの人柄、ホスピタリティの素晴らしさに惹きつけられます。東京にいても、あの家族があの森にいると想像するだけで安心します」と惚れ込んでいる。


人懐っこい黒柴のハナちゃんは、チームの4番目のメンバー

Data
ヒュッテ スバルコ デザイン
●鳥取県西伯郡伯耆町ペンション村 トマト通り 奥の森
☎0859(57)5666
http://sbalcodesign.com/project.html

photography:Satoko Imazu text:Akane Watanuki

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