棚橋弘至の人生相談室へようこそ 【仕事・恋愛の悩み】

仕事の悩み

Q1 子育てが一段落したのでパートで働きたいと思っていますが、職場での人間関係が怖くて一歩が踏み出せません。(42歳 沖縄県)

 A  僕と同世代ということは、お子さんは小学校高学年とか中学生ぐらいでしょうか。仕事を再開するにはちょうどいい時期ですね。僕だったら、おしゃれなカフェで働きたいです(笑)。確かに不安が先立つのはわかります。でも、家事育児一辺倒だった生活に新しい刺激が入ると思えば、楽しみも増すと思うんですよね。周りの人がいい人でヘルプしてくれるとか、気の合う仲間が見つかるとか、逆にいい縁に恵まれるかもしれない。ストレスを感じたら無理に続ける必要もないですしね。新しい環境を楽しもうという気持ちになってみたらどうでしょう。世界が広がっていくと思いますよ。

 

Q2 今年の4月に転職しました。中途採用で即戦力を求められますが、居心地が悪くもう辞めたい気分です。さらに年下の同僚にタメ口で話されるのもいい気がしません。(31歳 三重県)

 A  転職したということは向上心がある方なのでしょうね。居心地がよくないのは、うまくやれていないことに対しての歯がゆさもあるのだと思います。選択肢は二つ。ひとつは現状に自分を合わせていくこと。もうひとつは自分にとってこの仕事がやりがいを感じられるかを見極めること。僕の場合は、2004年頃に新日本プロレスを辞めてアメリカに行きたいと思ったことがありました。でも、小さい日本という国の新日本プロレスという団体でチャンピオンにもなっていない、会社も立て直せてない奴が海外に行って何ができるんだと思ったんです。まずは新日本プロレスを盛り上げてからでも遅くないと思ったら……遅かったです(笑)。まずは、今の仕事で充実感を得られているかをひとつの目安にすればいいと思います。せっかく転職したばかりなのですからもう少し頑張ってみてください。それと、タメ口をきく年下には、心の中で張り手を食らわしてください。「なめんな、このやろう!」って(笑)。

 

Q3 仕事で思うような結果を出せなかったときの、気持ちの切り替え方がわかりません。何かいい方法はありますか?(32歳 埼玉県)

 A  これは「おまじない」で簡単に切り替えられます。僕も試合が盛り上がらなかったり、ミスをして悔しい試合をしたときはすごく凹んで、次にいい試合をするまでずっと引きずるんですね。でもある日、その引きずっている時間が無駄じゃないかと思ったんです。気持ちを切り替えて道場に行ってベンチプレスを一回でもやったほうが自分のためになると。なので、そういうときは「わーすれろ!」と顔の前で指をパチンと鳴らして、悔しい気持ちを一回忘れるんです。その悔しい気持ちを次の試合で引き出せば、さらに大きなエネルギーが生まれます。悔しい気持ちはいったん忘れてください。そうすれば、次の大きな仕事の場面で「今日こそやってやる」というようなエネルギーに換えられるはずですから!

 

Q4 スキルアップのために中国語と簿記の勉強をしています。やる気はあるのですが、いざ机に向かうと気持ちがフワフワしてしまい、勉強に身が入りません。(36歳 大阪府)

 A  これは多くの人が「英語がしゃべれたらいいな」と思っているのと同じで、ぼんやりした気持ちのままでは永遠に話せるようにならないのと同じですね。まずは、勉強して資格を取って最終的にこうなるんだというゴールをイメージすることが大事だと思います。たとえば僕の場合は、大きなタイトルマッチがあるとすると「そのときまでにこういう身体になるんだ」という強い意志で練習に取り組まないと、つい夜中においしいものを食べたりして調整が間に合いません。最終的なゴールをイメージすれば「やらなきゃ!」という緊張感が湧いて集中力が研ぎ澄まされるはずです。僕はそれを「鉄の意志」と呼んで実践しています。それは勉強にも仕事にも使えますので、ぜひ頭の中に入れておいてください。

 

恋愛の悩み

Q5 恋愛したいのですが、なかなかいい人に出会えません。そもそも攻めるタイプなので向こうが積極的だと乗り気にならなくて……性格を変えたほうがいいですか?(35歳 沖縄県)

 A  このご時世、パワーバランス的には女性のほうがエネルギーがあるので、攻めの一手でいくのもいいと思いますよ。攻めてくる女性、僕は好きです。プロレスでも、盛り上がる試合というのは一進一退の攻防です。攻めて、受けて、やり返して、立ち上がって、お互いが全力を出し尽くしていくことでお客さんは盛り上がる。一方的に攻め続けたり、一方的にやられたりする試合なんて、面白くないんです。攻め続けてダメなら、少し受けにまわってもいいと思いますね。ぜひプロレスを参考にしてください。

 

Q6 会社の後輩が、自分より仕事ができて給料が上がったり、プライベートが順調だったりすると、会社を辞めたくなります。こんなふうに思う自分は嫌な女でしょうか?(28歳 埼玉県)

 A  いえいえ、嫌な女じゃないですよ。それは人間関係においてはよくあること。新日本プロレスでも、若いオカダ・カズチカが出てきてチャンピオンになり、棚橋の防衛記録を抜いて、世界でも話題になるなんて、僕は悔しい思いしかしてないじゃないですか。でも、それは彼が思い描く彼自身の姿であって、僕はオカダになりたいとは思わない。結局は、幸せの尺度を他人に委ねずに、幸せの基準を自分の中でしっかり持つことが大事なのだと思います。プロレスという仕事はいつケガをするかわからない。だから、朝起きたらうれしいし、朝ごはんを食べられたら幸せ。子どもを学校へ送って行けたらハッピー。当たり前に日常を過ごせることに感謝するなど、幸せのハードルを下げるのも一案です。そうすると毎時間毎分毎秒、幸せを感じられると思いますよ。

 

Q7 婚活をしすぎて精神的に疲れました。しかし、やめようとすると紹介話が舞い込んだりと、なかなか落ち着きません。世間体も気になるので婚活し続けるべき?(36歳 大阪府)

 A  これも仕事のスキルアップと同じで、婚活して最終的にいいパートナーを「必ず見つける」のか「見つかればいいなぁ」なのか、どれぐらいの熱量でやってるかが重要ですね。一生懸命することに疲れているのだったら、「ながら婚活」ぐらいのユルさで続けるのはどうでしょう。普段のルーティンをしておきながら、いい話が来たときや食事会があったときにだけ顔を出す。婚活という言葉にストレスを感じないぐらいがちょうどいいと思いますよ。

 

Q8 恋人にいつか浮気されるんじゃないかという漠然とした不安が拭いきれません。(35歳 愛知県)

 A  昔、何かがあったんでしょうか?彼氏が自分のことを好きだということを毎日メイクシュアしたいということなのでしょうね。だとしたら、彼氏に毎日「好き」と言わせましょう。「ねぇ、私のこと好きなの?」と寝る前に聞く。戻ってくる答えが「はいはい、スキスキ」でもいいと思うんですよ。不安が拭えるように、彼氏に毎日確認することも二人にとっては大事なことです。そのうちめんどくさくなると思いますが、それはそれで二人にとってはすごく健全な状態だと思いますから。言葉に出すということは大事です。

 

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