集めて纏うアンティーク着物 By 佐竹 彩(フリーランスPR)

さたけ あや●1989年生まれ。BEAMSのウィメンズPRを経て、2021年7月に独立。「THE NORTH FACE」などのアウトドアブランドのPRを手がける。着付師2級の資格も持ち、成人式の際などに着付師としても活動。

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1 出かける日はスタンダードなお太鼓結びがぴったり
2 着用したのはシックな"粋"を体現する、江戸小紋の一着。朱色の帯は4〜5月に咲く季節の花である牡丹柄をチョイス。帯留めともモチーフを合わせて遊び心を。「四季に思いを馳せるのも、着物ならではの楽しみなんです」

 

着物文化をもっと身近に感じられるように

佐竹彩さんが着物を本格的に習い始めたのは、2017年のこと。もともと浮世絵に興味があり、そこに描かれた着物に魅了されたことがきっかけ。「雑誌を眺めるように、ファッションとして見て楽しかったんです。最近は休日に、着物で何げない外出をするのが趣味です。友人にも着付けして一緒に出かけたり」

行き先はカフェや美術館、ギャラリー、映画館などさまざま。純喫茶を探して訪れたりも。母から譲り受けた着物のほかに、大正から昭和時代のアンティークもこつこつと収集中。「職人技による絵付けが素晴らしくて。アンティークショップや古物市の競りで探すこともあります。どれも年月を重ねて穴が開いていたりするので、丁寧にお直しをしてもらうことが大事ですね」

「ゆくゆくは着物の貸し出しを考えています」とも語る佐竹さんの愛はますます膨らんでいる。「和装って遠い存在に感じがちなのですが、私が着ていると友人からのリアクションも大きい。身近にきっかけがないだけで、たとえば結婚の記念写真用に振袖を着付けるととても喜ばれるんですよね。自分で装うのも楽しいですが、今はどうしても高齢化が進む着物文化を若い人に向けて盛り上げたい、という使命感もあるんです」

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3 散策する際は、ベロアの羽織りとビーズバッグをお供に

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ダイナミックな古典柄はアンティークならでは!

4 昭和初期頃の婚礼衣装。もっとも格式高い黒の一着は、松竹梅など吉兆のモチーフ
が連なる古典柄。「鶴の頭に刺しゅうが施されているのがお気に入りのポイントです」
5 胡桃の木から仕立てられた下駄。組み紐の鼻緒もモダンな表情
6 佐竹さんが少しずつコレクションしているアンティークの着物。「大正から昭和初期は5枚、昭和から平成は10枚くらい所有しています。こちらはどれも昭和初期の振袖。五つ紋のふき綿仕立てで、かなりフォーマルで華やかですね」

photography: Sodai Yokoyama

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