ミッドセンチュリー期に生まれたデザインは、現行品として今も作り続けられているものも多い。アメリカ、日本、北欧のデザイナーによる名作をインテリアスタイリストの長山智美さんがセレクト。長く愛される理由とデザインの特徴を解説する
JAPAN
人々の交流が深まりデザインが一気に発展
「この時代に勢いがあったのはリセット・スタートができたからだと思います。日本もまさにその状況。50年代はテレビが登場し、旅客機が大衆化。情報が得やすくなり、人々の行き来も容易になったことから世界的な文化交流が活発に。日本でもヨーロッパやアメリカの影響を受けながら、それまで持っていた木工技術を生かした独自のデザインが生み出されました。戦前にはなかったデザイナーという職業も誕生し、戦争で一度喪失した日常を豊かなものに発展させようという気運も高まっていたと思います」

