ニューヨーク発のガーリー文化は創造的な彼女たちにお任せ!

ソフィア・コッポラの系譜に連なる、ガールズクリエイターたちがニューヨークで台頭中! 今後の飛躍が期待される5人をSPURがいち早くピックアップ。

 

エイヴェリー・ノーマン,ローゼル・ヤウク,ニコライア・リップス,チェイス・スイ・ワンダーズ,ジーニー・スイ・ワンダーズ

(右から)写真家のエイヴェリー・ノーマンはカルチャーマガジン『Document Journal』などで活躍中。画家のローゼル・ヤウクはビースティ・ボーイズのアダム・ヤウクの娘で『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』(’17)ではプロダクション・アシスタントを務めた。階段に腰をかけているのはライターのニコライア・リップス。『ニューヨーク・タイムズ』紙やファッション誌に寄稿し、著書にチェルシー・ホテルで過ごした幼少期について語る『Trying to Float; A Memoir』がある。最前列のチェイス・スイ・ワンダーズは気鋭の若手俳優。そして、ソフィア・コッポラの愛弟子で、この企画を撮影したのが映像作家のジーニー・スイ・ワンダーズ。二人は姉妹であり、アナ・スイを叔母に持つ。

Jeannie Sui Wonders,Chase Sui Wonders
(左から)Chase Sui Wonders(チェイス・スイ・ワンダーズ)、Jeannie Sui Wonders(ジーニー・スイ・ワンダーズ)
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サッカーなんて何年ぶり?と笑いながら童心に帰る仲間たち

「家族旅行では、いつもカムコーダーで映画を作っていたの。バカバカしい内容の稚拙なものだったけれど」。ジーニーと妹のチェイスは口を揃えて幼少期の思い出を語る。ジーニーが映像製作の世界、妹のチェイスが俳優の道に進んだのは自然の成り行きかもしれない。ファッション界のレジェンドといわれる叔母のアナ・スイのクリエイティブな血も受け継いで、二人は次世代のカルチャーの担い手として期待される逸材だ。 

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仕事や共通の友人を介して知り合った4人。(左上から時計回りに)サンディ リアンのジャケットとスカート、バレエシューズを愛用するジーニー。ローゼルは透け感のあるコットンの白ブラウスにミディ丈の黒スカートを。チェイスはサンディ リアンのミニドレス。ライターのニコライアは「あなたらしい」とジーニーが褒めていた、セイント シントラの白シャツにショートパンツ姿でヘルシーに

事前ミーティングではジーニーはすでに映画監督のモード全開。「この特集、すごくエキサイティング!」と即、絵コンテに企画の要点を書き込みながら「ニューヨークらしさが必要ね」とこちらの要求を察する勘のよさ。妹のチェイスにコンテを見せながら趣旨をテキパキと説明。チェイスが仲間たちの人選が難しいとこぼすと「私たちに刺激を与えてくれている友人がいるでしょ!」と言いながらコンテに数人の名前と職業を書き留めてチェイスに確認する。そこで決まったのが写真の3名だ。

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「たまにはこんな過ごし方もいいわね」とローゼル

ジーニーがソフィア・コッポラの映画で助手を務めていたときにセットデザインを手がけていた画家のローゼル・ヤウク。注目の若手ライター、ニコライア・リップスとは共通の友人の紹介で出会った。そして写真の面白さをジーニーに教えてくれた写真家のエイヴェリー・ノーマン。撮影当日に集まった5人の間には、パワフルな電流が流れていて、互いを刺激し合っているようだ。 

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この撮影でアシスタントを務めたエイヴェリー(左端)も一緒に。ストライプのセットアップはセイント シントラ

撮影中にテンパってピリピリしていたジーニーもニコライアやローゼルがやってくると表情が和らぎうれしそう。仲間同士の強い信頼関係をベースに、おのおのの分野で彼女たちが新たな世界を築いていく未来が楽しみだ。 

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携帯に着信したメッセージをうれしそうに見せるチェイス
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