2026.06.13

「素敵なハルモニ(おばあちゃん)」になることは、私たちみんなの憧れ。Kカルチャーの今をプロが解説! 【NOW ON SEOUL】

Kカルチャーの今をキャッチ!

韓国のローカルシーンで注目を集めるカルチャーは? 現地の専門家が最前線を解説。今月のトピックは、90歳を超えても現役で活躍する女性彫刻家の大規模回顧展。

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韓国のローカルシーンで注目を集めるカルチャーは? 現地の専門家が最前線を解説。今月のトピックは、90歳を超えても現役で活躍する女性彫刻家の大規模回顧展。

Kカルチャーの今をキャッチ「NOW ON SEOUL」連載

サムスングループの創業者である故イ・ビョンチョル会長の雅号を冠した湖巌(ホアム)美術館は、1982年に開館しました。リニューアルを経て2023年にキム・ファンギの個展で再び開館して以来、ルイーズ・ブルジョワやニコラス・パーティーといった国際的なアーティストの展示や、韓国仏教美術における「女性」の表象に焦点を当てた企画展など、質の高い展示を次々と開催しています。そして、今春には韓国現代彫刻界の重要な一員であり、当時としては稀少な女性彫刻家であったキム・ユンシンの大規模な展示が幕を開けました。

1935年生まれのキム・ユンシンは、70年代半ばまで韓国とフランスを学びと活動の舞台とし、大きな注目を集めました。その後、彫刻制作に適した良質な木を求めてアルゼンチンへ移住し、約40年にわたり豊かな自然の中で素材と一体となるような人生を送ります。そこから生まれた彼女の生涯の制作テーマ「合二合一 分二分一(ハルハビル ブニブニル)」は、作家と素材が一つになり(合)、作品というまた別のものが誕生する(分)という意味を持つ。今回の展示のタイトルにもなっています。

素敵に年を重ねていくことは、誰にとっても憧れ。若い頃から現在に至るまで、絶えず大きな情熱と真摯な芸術観を持って生きるキム・ユンシンの素晴らしい思想と姿が、映画監督イム・ソネの映像に収められ、展示室で上映されています。作品とともに、このドキュメンタリー映像もぜひご覧ください。

生涯を通じて熾烈に打ち込んできた制作の変化と発展の軌跡をひと目で見ることができる大規模な回顧展に加え、春を迎えた美術館の庭園「熙園(ヒウォン)」の美しい植物や石を観賞するのも大変おすすめ。運がよければクジャクに出合えることもありますよ。特に今回、屋外に新しくオープンした「イェットル庭園」にはリ・ウファンの作品が恒久設置されており、散歩がてら作品を見つける楽しさもあります。

龍仁(ヨンイン)に位置する湖巌美術館は、観光客にとっては少しアクセスしにくい場所かもしれませんが、漢南洞(ハンナムドン)のリウム美術館から1日2回シャトルバスが運行しているので、こちらを利用するととても便利です。チケットの予約やシャトルバスの詳細は、リウム美術館の公式サイト(www.leeumhoam.org)をチェック!

湖巌美術館

Photo: Yongjoon Choi, Courtesy of Hoam Museum of Art

湖巌美術館は、リウム美術館とは姉妹関係にあたる。伝統的な建築物を囲む優雅な庭園には、韓国の古い石彫刻やルイーズ・ブルジョワ、リ・ウファンの彫刻が置かれている。

キム・ユンシン

Photo: Eun Chun,Courtesy of Hoam Museum of Art

今年91歳を迎えるキム・ユンシン。

Tree Full of Songs 2013-16V1

Photo: Eun Chun, Courtesy of Hoam Museum of Art

立体作品《Tree Full of Songs 2013-16V1》。異国情緒あふれる色彩も作風の特徴。

Aspiration 1973-2

Photo: Eun Chun, Courtesy of Hoam Museum of Art

絵画も手がける。《Aspiration 1973-2》

キム・ユンシン

Photo: Eun Chun, Courtesy of Hoam Museum of Art

代表作は、丸太の表面の皮を剝がさずにそのまま生かしながら、チェーンソーとノミを用いて一部だけを彫り出すようにした彫刻。

キム・ユンシン: 合二合一 分二分一

会場/湖巌美術館
会期/開催中〜6月28日

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oottoogi

ウトゥギ●最初の職場が美術雑誌の編集部だったこともあり、毎月新しくスタートする展示に足を運ぶことが自然と趣味に。2017年より、展示情報とその周辺のおいしいお店を紹介するInstagramを運営中。

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