スノーピークの焚き火ウェアをまとう
高感度なキャンパーたちが愛用するスノーピークの焚火シリーズは、撥水加工を施し、難燃機能が半永久的に落ちないというオリジナル生地を使用しているのが特徴。タウンユースも意識したシックなデザインでありながら、大きなポケットなど機能性も追求されている。
秋キャンプに向けて新しいザ・ノース・フェイスを知る
確かなクォリティとデザイン性によって生み出されるザ・ノース・フェイスのウェアは、山好きだけでなくキャンパーの間でもかなり人気。秋冬も、難燃素材を採用したウェアなどキャンプシーン専用のものがバリエーション豊富に揃う。
足もとにこだわって快適に過ごす
雄大な自然の中で意外と悩ましいのがシューズ選び。登山シューズほどタフなスペックは必要ないけど、普段用スニーカーでは心許ない。泥や朝露から守ってくれて、テントの出入りもスムースにしたい。欲を言えば、街で履けたらなおうれしい! そんなわがままをかなえる3タイプをピックアップ。
アウトドアだからこそ燻製に挑む
キッチンで作ると煙が気になるし、ベランダではご近所迷惑になりそう……と、自宅ではなかなか難しい燻製料理。下処理さえきちんと終えれば、手間のかかる調理もなく、ゆったりとでき上がりを待つだけなので、挑戦するなら屋外がチャンス。贅沢な時間が流れること間違いなし!
トレンドの吊り下げ収納を取り入れる
ここ最近、キャンプ場で見かけるようになったハンガーラック。道具や服をテント外のラックに引っ掛けておくのが、新しいトレンドになっている。辺りが暗くなっても、吊るしてあると道具が見つけやすく、ディスプレイのように並べれば見た目も楽しい!
"クセ強め"グッズを自慢する
仲間とのキャンプは、お気に入りグッズの情報交換をする絶好の機会でもある。こだわりが詰まったアイテムをプチ自慢し合えば、キャンプ熱がますますヒートアップするはず! ユニークなグッズを見せ合い、喜びを共有しよう。
キャンプにふさわしく、モードに装う
(左から)
スタイリスト
古田千晶さん
機能的なアウトドアウェアに、愛用のモードアイテムをバランスよく取り入れたレイヤードスタイル。「朝晩の寒暖差が激しいから重ね着が基本です」と古田さん。ジャケット、パンツ、ミニバッグはカナダ発のアークテリクスを愛用。パッチワークのシャツはロエベのメンズアイテムで、ワンピース風にまとって。足もとはロケ撮影でも活躍する名品、L.L.Beanのブーツをチョイス。
ジェムプロジェクター/ディレクター・PRマネジャー
戸簾麻里子さん
日常の延長として、普段とあまり変わらない装いでキャンプを楽しむという戸簾さん。アクネ ストゥディオズのスウェットにザ・ノース・フェイスとエムエム6 メゾン マルジェラがコラボしたポンチョを重ねて。コモン スウェーデンのシルクウールのパンツは通気性も保温性も抜群。作業がひと段落したら、ビルケンシュトックとトゥーグッドのコラボサンダルに履き替え、快適に。
フリーランスPR
三井千晶さん
山遊びも楽しむ三井さん、初めてのキャンプ では驚いたことが。「本格アウトドアな装いで行ったら、思いのほかみんなおしゃれでした(笑)。今は翌日に温泉や街に行けるアイテムを選んでいます。焚き火で匂いがつくので洗えるものがマスト」。ドリス ヴァン ノッテンとレン・ライのワンピースを古着のパンツでドレスダウン。サロモンのトレラン用シューズはタフでありながら、脱ぎ履きしやすい。
コーヒーは挽きたて淹れたてを飲む
澄んだ空気と目覚めの朝日。最高のロケーションで飲むコーヒーは、それだけでいつもの数倍増しでおいしく感じる。日常の忙しさから離れた貴重な時間だから、淹れるまでの工程もいつもより丁寧に。自分で淹れた本格的な一杯が、気持ちを満たしてくれる。
ソロキャンプの魅力と心得を学ぶ
勝手気ままなひとり時間を、注意を払いながら満喫
BRIGHTLOGG,INC. ディレクター
山城さくらさん
山城さんは夫婦でキャンプを始めて以来どっぷりハマり、今ではソロキャンプもするようになった。誰に気を使うこともなく、自由に過ごす時間は至福のひと言に尽きる。ただし、女性ひとりならではの心配があるのも現実。安全に楽しむには、まずキャンプ場選びが大切だ。「コミュニケーションがとれる管理人がいて、電波の届くところが大前提。夜のトイレは怖いので、清潔であるかも含めて口コミなどをチェック」。開放感に浸りながらも、防犯も忘れない。「テントを離れるとき、寝るときは必ず南京錠をかける。防犯ブザーを携帯し、枕元には薪用のナイフを。ひとりではないことをアピールするために、男性用の靴も持っていきます」
外ごはんを気楽に楽しむ
のんびりするためにキャンプに来ているはずが、料理や設営などの作業が多くて逆に普段より忙しい、ということも少なくない。上級者の間では今、スキレットやダッチオーブンなど鍋ひとつで料理を楽しみ、片づけも簡単に済ませるのが定番に。料理がおいしく、効率よくできるアイテムがあればその後、散策したり、星を眺めたり、焚き火をしたりなど、自然をもっと満喫することができる。目的とスタイルに合った調理器具があれば、キャンプ飯はもっと楽しくなる!
効率よく燃やし、焚き火マナーを守る
夜も更けた頃、フィールドのあちこちでゆらゆらと揺れる炎。最近は焚き火を目的にしたキャンプスタイルもあるほど静かなブームとなっている。調理はそこそこに、ひたすら薪をくべて刻々と変わる火の表情を楽しむ。そんな何もしない贅沢な時間でも不便は避けたい。火の扱いやゴミに関するルールはキャンプ場ごとに違うので、マナーを守るのも基本だ。お役立ちギアに頼って、なるべく簡単&スマートに身も心も温めて。
自然の中で思いきり遊ぶ
せっかく広々とした場所に来たなら、のんびり&まったりしているだけというのももったいない。ユニークな遊び道具で体を動かせば、巣ごもり生活による運動不足やストレスも解消できる。ときには童心に帰り、日常を忘れてアクティビティを本気でエンジョイしてみよう!
キャンプスタイルに合わせて灯す
安心と安全のために必携の「灯り」は、キャンプの際は夜の主役。闇夜を照らして安全を確保してくれると同時に、インテリアとしての側面も。クラシックな佇まいが魅力のランタン、便利なLEDなど用途や好みに合わせてセレクト。シーン別に複数あっても楽しい。
メスティンの可能性を探る
小さいのに、最強コスパ! 北欧発の飯ごう
アウトドア系インスタグラマー
YURIEさん
メスティンとは、スウェーデンで使われてきた、お弁当箱サイズほどのアルミ製の飯ごうのこと。熱伝導率が高く、お米がおいしく炊ける優れもので、万能クッカーとして人気急上昇。おいしくて映えるキャンプ飯が得意なYURIEさんはフライパンのように使ったり、蒸し料理を楽しんだり。「取っ手がついていて調理がしやすく、どんな料理もメスティンひとつで作れる」と、欠かせない調理アイテムになっている。ベトナムを訪れたときの思い出の味、フォーを作るのにも、使ったのはメスティンだけ。「フォーは作ったままテーブルへ。蓋をお皿代わりにして、旅気分でハーブを盛りつけました」
生活の拠点は、設営の簡単さで選ぶ
キャンプ場での生活拠点となるテント。初チャレンジする人にとっては、設営作業と撤収が簡単にできるタイプが正解! ただし、どんなにシンプルなものでもテントサイトの地面の形状や立地で想像以上に戸惑うことも。あっという間に日没直前、ということにならないよう、組み立ての予行演習も忘れずに。
最強クーラーボックスでよく冷やす
野外で冷蔵庫の役割を果たす、クーラーボックスやバッグ。食材の保管はもちろんのこと、キンキンに冷えたビールを飲みたいなら、断熱材を挟み込んだ保冷力が高いギアが最適だ。移動時の持ち運びやすさも、重要なポイント。
ただ座れるだけのチェアじゃ満足しない
のんびりと景色を眺めたり、食事をしたり、うたた寝をしたり。キャンプでは座って過ごす時間が多い。チェアの座り心地のよし悪しが、キャンプを快適に過ごせるかどうかのカギになるため、ここはケチらずよいものを。収納は小さくコンパクトにできたほうが便利。
テント泊だって快眠は譲れない
よく遊び、よく食べた後はぐっすり眠りたい。翌朝テキパキと撤収し、元気に帰ることを考えたら、ちゃんと寝るのも大切な技術。気分で変えたり、テントサイトの状況に合わせて対応できるように、コットやハンモックもおすすめ。秋キャンプの朝晩は冷えるので、防寒対策もマスト。
お気に入りのキャンプ場を見つける
(左)スノーピークおち仁淀川キャンプフィールド
清流として名高い、高知県・仁淀川が身近に感じられるキャンプフィールド。対岸に人工物がないため、美しい景色だけが目の前に広がる。敷地内には芝生のオートキャンプサイト、区画サイトのほか、建築家・隈研吾デザインのモバイルハウス「住箱」を設置した宿泊棟を展開。利用者にはスノーピーク製品の貸し出しも行なっていて、すべてのギアがレンタルできる「手ぶらCAMPプラン」で気軽に宿泊することも。商品を購入する前に、ここで実際の使い心地を確かめてみるのもいい。
(上)川沿いの高台に並ぶ、モバイルハウス「住箱」。内部にはベッド、洗面台、お湯を沸かす器具が装備。電源と冷暖房がつき、テント泊が不安な人も安心して過ごせる
(下)仁淀川は、仁淀ブルーと呼ばれるほどの美しい青さが特徴。プロガイドによるラフティングツアーも開催されている
DATA
●高知県高岡郡越知町片岡4番地
電話:0889-27-2622
営業時間:9時〜18時
定休日:水曜
要予約
(右)宝台樹キャンプ場
群馬県・みなかみ町にあるキャンプ場。標高1000メートルに位置し、雄大な山々の絶景を堪能しながらキャンプができる。広大な敷地内にはオートサイト、フリーサイトだけでなく、テント不要のバンガローやコテージの宿泊施設も揃う。オートサイト内に、百名山のひとつである武尊山から登る朝日が見られる区画があり指定予約するのもおすすめ。アクティビティも充実していて、四輪バギーやキャニオニングなどもキャンプ場で予約することができる。
(上)75区画あるオートサイト。三井さんはきれいに管理された炊事場が気に入って利用。「オートサイトは段差があるので、周囲を気にすることなく過ごせる」
(下)バンガローは常設備品がないため、持参するか、レンタル利用が必要
DATA
●群馬県利根郡みなかみ町藤原915の1
電話:0278-75-2206
営業時間:2021年9月26日まで毎日営業。10月は第2、5週を除く週末営業
要予約
コロナ禍でブレイク、キャンプ芸人に真髄を聞く
キャンプの魅力は「自由」。それがすごく楽しい
アウトドア歴17年を誇る芸能界きってのキャンプの達人、阿諏訪泰義さんも最初はみんなと同じビギナー。仲間とのキャンプで楽しさに目覚め、どんどんハマり、ひとりでも行くようになった。ソロだと思いのほかレンタル料が高い、ということからグッズを買い始め、そこから道具への愛着が湧くようになったそう。初心者の人も何かひとつ、お気に入りのアイテムを持っていくことをすすめる。
「大きなギアはレンタルしても、マグカップでも椅子でも、自分の好きなものがひとつでもあると気分が違いますから。それを家に帰って洗ったり、手入れしたりしているうちに、次はいつ行けるだろうという気持ちになるんです」
アウトドアの知識を得ていくうちに、10年ほど前から阿諏訪さんが熱中しているのがブッシュクラフトと呼ばれるキャンプスタイル。限られたギアのみを持参し、あとは自然のものを使って過ごす上級キャンパー向けのスタイルだ。
「落ちている枝でペグを作ったり、木を削って食器にしたり、自然との一体感を感じるこのスタイルに今は夢中。でもキャンプは基本的に何をやってもよくて、それが最大の魅力。日常は仕事に家事と、やらなきゃいけないことだらけだけどそれがゼロになる感覚なんです」
阿諏訪さんといえば、キャンプ好き芸人が集う「焚火会」の創設メンバーとしてもおなじみ。ソロも楽しいけど、仲間との時間は何物にも代え難いそう。
「コロナ禍前はお正月に沖縄の無人島で楽しむのが恒例。それぞれ好き勝手に過ごしていて、ひたすら楽しい時間です」
最後にキャンプの掟も教えてくれた。
「日々の煩わしさから抜け出したくて出かけると思うので、本当に気の合う人だけで行くのが絶対条件です!」
(上)「焚火会」で訪れた無人島でのキャンプ。都会では味わえない、夕日や星空を写真に収めたりしている
(下)キャンプの夜は何かと忙しい。昼間の散策で見つけた木でウッドクラフトを作ったり、本を読んだり。夏場ならホタル、夜行性の花など見逃せない動植物も
PROFILE
あすわ たいぎ●2009年にお笑いコンビ「うしろシティ」を結成。YouTubeチャンネル「野あすわ」でキャンプや釣り、レザークラフトの動画を配信。キャンプまわりのアイテムを取り扱うオリジナルブランド、BLUEMOMENTを始動。
SOURCE:SPUR 2021年10月号「この秋は、モダン・キャンパーになる」
photography: Takehiro Uochi 〈TENT〉, Kiyono Hattori(SNAP,阿諏訪泰義) styling: Michie Suzuki text: Momoko Yokomizo