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2024.08.04

今すぐ行きたいパリ! 最新ガイド2024【ファッション、カルチャー、フード……今行くべき24アドレス保存版】

ハイエンドエリアのクールな2軒

パリ夏季五輪が壮大なスペクタクルとともに、いよいよ幕を開けました! テレビで競技を観戦しつつ、久々にパリに行きたいと思っている人も多いのでは? そこで今回は、コロナ禍以降のオープンを中心に最新パリ情報をご用意しました。 ※営業日・時間は住所をクリックして、各オフィシャルサイトかInstagramアカウントへ!

まずはハイエンドショッピングの中心地、アヴェニュー・モンテーニュから。

●Jacquemus(ジャックムス)

特別なショー会場やウィットの効いた街頭広告などで話題に事欠かないジャックムスは、オープン当時ポップアップと言われていたアドレスをキープしています。ここでも、巨大なアイロンからさくらんぼ型風船の洪水まで、ウインドウの演出が毎回見もの。2フロア、200㎡にアールデコ調の名残が残る店内は、アート・ギャラリー然としています。ジャコメッティの作品に着想源を得た漆喰のハンガーラック、マリオ・ベリーニによるアイコニックなソファ「Le Bambole(レ・バンボレ)」(1972年)からテーラーメイドのセラミック作品まで、サイモン・ポート・ジャックムスのテイストをシェアできるスペースです。
58, Avenue Montaigne 750008 Paris

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オブジェとウェアの両方にデザイナーのジオメトリック・シェイプからのインスピレーションが呼応する、ジャックムスの店内。Photo: Courtesy of Jacquemus

●Carven(カルヴェン)

シャンゼリゼ通りの麓には今一番ホットなブランド、カルヴェンのブティックがこの3月にオープン。第二次大戦後間も無い頃、ブランドの創始者マダム・カルヴェンがサロンをオープンしたアイコニックなアドレスです。アーティスティック・ディレクターのルイーズ・トロッターによるディレクションのもと内装はまだまだワークインプログレス、ということで店内はお見せできませんが。ミニマルながらオブジェやヴィンテージの家具でモダニズムとクラフト感の両方が顕著。また今後入荷されるアイテムについては本誌10月号(8月23日発売)で特集しているので、お楽しみに!
6, Rond Point des Champs Elysées 75008 Paris

グリーンと白のストライプは、メゾンのシグネチャー。ルイーズもデビューコレクションより再解釈している 

DSMPのオープンで盛り上がる、マレ地区へ

●LEMAIRE(ルメール)

ルメールはマレ地区に留まりつつ、340㎡とさらに広い店舗をオープン。クリストフ・ルメールとサラ=リン・トランが率いるメゾンのデザインチームが構想したスペースには、機能的でタイムレス、そしてエレガントというブランドの価値観が象徴されています。天窓から差し込む自然光が照らし出すのは、白壁に石や木を配した温かみのあるトーン。モロッコの手作りのタイルやラグ、モダニストの巨匠エンツォ・マーリによる木造りの家具、スペインのアーティストによるセラミックのディテールなどに、彼らのクラフツマンシップへのリスペクトが感じられます。
1, rue Elzévir 75003 Paris

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この近く、ヴォージュ広場にはルメールの小物専門店も。(11, Place des Vosges 75003 Paris )Photo : ©CHRISTOPHE COËNON

●Drôle de Monsieur(ドロール・ドゥ・ムッシュー)

ルメールの一号店があった場所にオープンしたのは、ドロール・ドゥ・ムッシューです。2014年にダニー・ドス・サントスとマキシム・シュヴァブがローンチした同ブランドはレトロモダンなメンズのワードローブですが、ユニセックスなアイテムも多数。ヴィンテージの家具やオーディオ機器を配したブティックでは1970年代タッチのインテリアに、ウェアだけでなくレコードやオリジナルのライフスタイル・グッズも見逃せません。
28, rue de Poitou 75003 Paris

レトロモダンな内装、ドロール・ドゥ・ムッシューの店内

●The Frankie Shop ザ・フランキー・ショップ

新しくはありませんがこの地区のマストなショッピング・アドレスとしてあえて紹介したいのは、ザ・フランキー・ショップです。デザイナー&ファウンダーのガエル・ドゥレヴェはニューヨーク在住のフランス人。ですから二つの街のいいところをミックスしたオリジナルコレクションはエフォートレス&コンテンポラリーで、パンツスーツやメンズシャツを定番としています。JW アンダーソンやクリストファー・エスバー、コペルニ、ザ・ガーメントなどデザイナーものもオリジナル同様、着やすく手頃なプライスのセレクション。
7, rue Saint Claude 75003 Paris

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De Sedeのソファを配した、ザ・フランキー・ショップの店内。 Photo: Courtesy of The Frankie Shop

●Courrèges クレージュ

最新オープンは、クレージュ。235㎡に渡るスペースでは、ブランドのアーティスティック・ディレクターであるニコラス・デ・フェリーチェのポストモダン志向が具現化されました。内装はベルギーの建築家、ベルナール・デュボワ。小さな広場のような円形のスペースに向かって細長く伸びる店内では、壁一面から天井にまで張り巡らされた鏡が、未来的な雰囲気を醸し出します。一方白の床とアーチ型のアルコーヴは歴史を感じさせ、エレガント。
27, rue des Francs Bourgeois 75004 Paris  

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未来的な内装の、クレージュ。 Photo © Romain Laprade

●Dover Street Market Paris(ドーバーストリートマーケット・パリ)

そして最も大きな話題は、待望のドーバーストリートマーケット・パリ。17世紀建造の貴族の私邸の元来の作りを生かしつつ、インダストリアルな素材やジオメトリックな什器で店内をデザインしたのは、他ならぬ川久保玲です。1100㎡に渡り、地上の2フロアにはテラス席もあるローズベーカリーとヴィンテージ本のコーナーも含めてモードのセレクション。地下にはギャラリー・スペースとポップアップが。道に面したウィンドウはなく、建物のドアから覗くと中庭は、木の円柱にパオロ・ロヴェルシ撮影による年々のコムデギャルソンのルックが転写され、まるで屋外ギャラリーのよう。
35-37 rue des Francs Bourgeois 75004 Paris  

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川久保玲自身が内装を手がけたドーヴァーストリートマーケットは、パリ店だけ。Photo: Courtesy of Dover Street Market

●Fondation Azzedine Alaïa アズディン・アライア財団

マレ地区を後にする前に、ファッションのお勉強を。毎回故アズディン・アライアと彼が愛したアーティストやクチュリエの作品を並列させて見せる同財団の最新のキュレーションで今回フィーチュアされているのは、倉俣史郎からのインスピレーション。Alaïa/Kuramata Lightness in Creation展は2025年1月12日まで。
18, rue de la Verrerie 75004 Paris

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アライアのアイコニックなドレスと並列して見せたのは、倉俣史郎のrevolving Cabinet。Photo : Minako Norimatsu

そして左岸、サンジェルマンへ

●Dries Van Noten  Galerie Quai Malaquais(ドリス ヴァン ノッテン ギャルリー ケ・マラケ)

ボナパルト通りとセーヌ沿いの道ケ・マラケの角、ウイメンズ店とその先にあるメンズ店の間に1年前にオープンしたのが、ドリス・ヴァン・ノッテンのビューティと小物の専門店。ウインドウを飾るのは、モデルを使ったビューティキャンペーンではなく、シュールレアリスティックなオブジェとベルギーのアーティスト、Gill Buttonによるドローイングです。ファッションデザイナーとしては6月のメンズショーで引退を遂げた後も、ビューティのディレクションは続けていくドリス(本誌8月号のインタビュー参照)。自身のクリエイションがこれからも肌で感じられるのが、ここ。店頭ではフレグランスとリップスティックの全コレクションが揃います。また手鏡、コームといったビューティ小物、そしてスカーフからバッグ、ジュエリーまでのファッションアクセサリー、そして右手奥の謎めいた部屋には、現行以前のシーズンのジュエリーも。

9, Quai Malaquai 75006 Paris

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ビューティと小物のブティックは、ウィメンズとメンズ両店舗の間に位置する。Photo: ©Jean-Pierre Gabriel 

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1970年代のヴェニーニ・ガラスのシャンデリアが、反対側にかけられたフランドル地方のタペストリーと合間って、モダンさと歴史の融合を演出する。Photo: ©Jean-Pierre Gabriel

●Charlotte CHESNAIS(シャルロット シェネ)

シャルロット・シェネは右岸の一号店に続き、左岸店の内装もオランダ人建築家、アン・ホルトロップに依頼しました。凹凸のある半透明のリサイクルアクリル版を使ったパーテーションやディスプレー・ドロワーはジュエリーをまるで宙に浮いているかのように見せ、同時に光を受けて小さなブティック自体をまるでアート作品のように演出しています。また特筆すべきは、上階のハイジュエリーコレクションの部屋。深い翡翠色のラッカー塗りの壁やフェルト調のカーペットは70’s風。VIP顧客のアポイントメントにも使われる、インティメイトな空間です。
168, Boulevard Saint Germain 75006 Paris

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半透明のアクリル板を使ったブティック。Photo: Courtesy of Charlotte Chesnais

●Ahlem(アーレム)

バウハウスにインスパイアされたアイウェアブランド、今年10周年を迎えたアーレム。ファウンダー&デザイナーであるアーレム・マナイ・プラットの世界観が凝縮されたのが、昨年春にオープンしたヨーロッパ1号店です。内装を手がけたのは、デザインやアートに精通した彼女と美意識をシェアするストックホルムの建築事務所、スペシフィック・ジェネリック。ブティック全体の形はイサム・ノグチによる1927 年のドローイング "Paris Abstraction” を土台とし、ガラス、メタル、表面を打ち付けて凹凸をつけた木、コンクリートといった異素材が小さなスペースに巧妙に交錯しています。
9, rue du Dragon 75006 Paris

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イサム・ノグチのドローイングに着想源を得たシェイプの、アーレムのブティック。Photo: Courtesy of Ahlem

●Le Chateau De Ma Mère(ル・シャトー・ドゥ・マ・メール)

モードのブランドではありませんが、ライフスタイルショップとしてパリジェンヌに人気なのが、”私のお母さんのお城“と名付けられたシャトー・ドゥ・マ・メール。長年PRエージェンシを続け、パリの社交界では知られた存在であるソフィー・ドゥザルが構想するのは、オリジナルのウェアとベッドリネン、カゴ類、そしてテーブルウェア。いずれもプロヴァンスの色と光を彷彿とさせ、昔ながらのサヴォワフェールを生かしたアイテムです。
84 bis, rue de Grenelle 75007 Paris

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プロヴァンス地方特有の帽子をフィーチャーしたウインドー。Photo: Minako Norimatsu

●Coffee Flower Shop(コーヒー・フラワーショップ)

ディオール メゾンとベビー ディオールのア―ティスティック・ディレクター、またコンコルド広場のカフェ・ラペルーズをはじめ多くのレストランやホテルの内装でも知られるコーデリア・ドゥ・カステラーヌはランチもできるカフェを併設したフラワーショップをオープン。彼女のインテリアデザインブックとオリジナルグッズも販売。
14, rue du Bac, 75007 Paris

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ランチやお茶もできるフラワーショップ。Photo: Minako Norimatsu

●BAC 117 / Zara Home(バック117 /ザラ・ホーム)

ル・ボンマルシェの裏、元コンランショップだった3フロアに渡る1600㎡にオープンしたのは、ザラ・ホーム。5月末から1年間限りのポップアップながら大規模なコンセプトストアです、。バスルーム、ベッドルーム、キッチンなど生活シーンごとの部屋は美しく演出され、ここだけの限定版アイテムも見つかります。カフェやフラワーショップも併設なほか、“アパルトマン“ではピエール・ジャヌレのアイコニックなヴィンテージや現代アート作家による絵画も展示・販売。
117, rue du Bac 75007 Paris

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広大なザラ・ホームのコンセプトストア。Photo: Courtesy of Zara

●Babylone(バビロン)

カルチャーへと拡げると、今年のビッグオープンはサンローランの「バビロン」。メゾンのクリエイティブ・ディレクター、アンソニー・ヴァカレロのパーソナルなキュレーションによる、ギャラリー&ストアです。彼がセレクトしたのはアート本とレコード、ヴィンテージまたは現行の雑誌、そしてオブジェ、アートまで。奥の図書室風テーブルについて、雑誌や本の閲覧も可能。店名は、かつてのイヴ・サンローラン氏とピエール・ベルジェ氏の住まい、アートに溢れたアパルトマンの所在地からの由来だとか。
9, rue de Grenelle 75007 Paris

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ギャラリーも兼ねたブック&レコードストア、サンローランのバビロン。Photo: Minako Norimatsu

●Hermès Petit h(エルメス プティアッシュ)

バビロンの程近く、エルメスのパリ セーヴル店でのお目当ては、プティ アッシュ。パリと京都を拠点とするアーティスト、河原シンスケ氏がこのコーナーのセノグラフィーを手掛けたのは5月10日の記事でご紹介しましたが、最近リニュアールされました。新しい演出ではプティ アッシュ特有のクラフト感、遊び心はそのままに、白を基調としたモダンなバックグラウンドで、一点ものの作品の数々がまた違った表情を見せています。11月まで。
17, rue de Sèvre 75007 Paris

河原シンスケ氏の撮影による、エルメス プティ アッシュの最新形

別の地区でも、ピンポイントでマストアドレスを抜粋

●Hermès エルメスのウインドウ

エルメスと言えば、アイコニックなのはフォーブールサントノレの本店。ブティックの歴史、内装と品揃えに関してはもう言うまでもないのですが、意外と知られていないのが、ショーウインドー。グローバリゼーションで世界中の店舗のディスプレイを統一化する多くのブランドとは一線を画し、エルメス本店では三ヶ月に一度、テーマを設けたストーリー性のあるショーウインドウが幕を開けます。つまり、ここでしか見られないインスタレーション。アーティスティック・ディレクターは映画のセットデザイナーとして経験を積んだ、アントワーヌ・プラトーです。一昨年末のクリスマス・ウインドウについて紹介したように、彼は毎回最新コレクションにスペシャル・オーダーのピースを配しつつ、ユーモアのある演出でエルメスの本店をぐるりと囲みます。人間用のウィッグを使って仕立てた犬たちを主役とした最新ウインドウは、9月半ばまで。
24, rue du Faubourg Saint Honoré 75008 Paris

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エルメス本店ではこの夏どのウインドウにも、ウイッグで作られた犬のオブジェが。Photo: Minako Norimatsu

●Maison Diptyque Paris メゾン・ディプティック・パリ

そしてコンコルド地区で、パラリンピックも含めたパリ夏季五輪が9月8日に終了する前でも、徒歩でならQRコード無しで入れるデュフォ通りには、ディプティックのコンセプトストアが。 ここではまず、フレグランス、ルームフレグランス、キャンドル、ディフューザーからスキンケア、バス&ボディケア、そして砂時計やオブジェまで、限定品も含めた全ラインナップが揃います。そのほかフレグランスのレフィル(コレクションの一部のみ)やボトルの刻印サービスも。一方植物が生い茂るイマジナリーガーデンでは庭用のオブジェのセレクションも提案され、香りや植物に関するワークショップやサラ・アンデルマンがキュレーションするカルチャー・プログラムなど特別なイベントに関しては、オフィシャルサイトでまめにチェック。よりどりみどりのコーナーを巡った後は、パレロワイヤルの老舗カフェ、ヴェルレのポップアップ・カフェカウンターでコーヒーを。
7, rue Duphot 75001 Paris

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マケトリー細工の壁装飾には、ディプティックが大切にするクラフツマンシップが象徴的。Photo: Minako Norimatsu

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メゾン ディプティックの0階には、カフェ・ヴェルレのポップアップコーナーが。Photo: Minako Norimatsu

●Quidam De Revel l’Annexe   キダム・ドゥ・レヴェル  ラネックス

特筆したいのは、ヴィンテージショップののラネックス。本体であるキダム・ドゥ・レヴェルのショールーム(プロを対象としたコンサルティングとリースのみ)は本誌でも紹介したことがありますが、買えるヴィンテージを提案する“アネックス”はオープンしたばかり。ファウンダーの一人、エマニュエルによるチョイスは必ずしもブランド物ではありませんが、いずれも特定の時代、スタイルが象徴的なコレクターズアイテムばかり。E-shopはまだありませんが、インスタグラムで問い合わせ、購入可。
55, rue des Petites Ecuries 75010 

 

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ガレージを改装してブドワールのように仕立てた、ラネックスの店内。Photo: Courtesy of Quidam de Revel

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ラネックスではヴィンテージの生き字引きのようなファウンダーに、各ピースのストーリーを聞いてみるのも面白い。Photo: Courtesy of Quidam de Revel

●Iné(イネ)

上記ラネックスとセットで行きたいのは、正真正銘ジャパニーズのお弁当屋さん、イネ。ハンバーグ(ひき肉、魚、またはヴェジ)やお野菜料理各種(期間によっては茅乃舎のだしを使用)、繊細に盛ったご飯にお供するのはエン ティーのお茶と、オリジナルのふわふわチーズケーキ!元々ファッションのPR会社でアタッシェ・ドゥ・プレスを勤めていただけあっておしゃれなファウンダー、サラ・ウエタさんにも会えるかも!?
29, rue d’Enghien 75010 

●Ephemera(エフェメラ)

イネとラネックスに来たついでに寄ってみたいのは、ファッションヴィンテージ本のエフェメラ。絶版の本や雑誌のバックナンバー、ブランドのルックブックやカタログまでが見つかります。4月15日の記事でご紹介した、版元ではソールドアウトとなっているドリス・ヴァン・ノッテンの展覧会の図録も、ここで発見。
29, rue de Trévise  75009 Paris

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ギャラリーも兼ね、イベントも頻繁に開催されるエフェメラ。Photo: Minako Norimatsu

●Listner(リスナー)

レコードショップやDJブースを備えつつ、クオリティもルックも最高のオーディオ機器に囲まれてランチやディナーもできるカフェ&バーは世界中に多数ありますが、ここでは10人までのグループ音響ルームに加え、個人使用の昼寝ルームも併設。自身でレコードやCD、または携帯電話上のトラックリストを持ち込むもよし、現地のレパートリーから選曲するもよし。そしていずれのコーナーにも、トゴのソファを始めラウンジ風のヴィンテージ家具が配されています。
10, rue Vivienne 75002

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グループ・リスニングルーム。Photo: Kate Shanasy

●Lemon Story(レモン・ストーリー)

最後にずっと北、モンマルトル組んだりまで足を伸ばしてでもぜひ訪れたいのが、レモン・ストーリー。プロヴァンス地方で柑橘類を栽培するファミリーに生まれたマリオン・ラペルシュが、それまでレストランなど業者にしかサプライされていなかった珍しい柑橘類を産直販売する、小さなショップです。中でもお勧めは、シトロンキャビア。小さなレモンを真ん中で切って絞ると、なんとキャビアのようなつぶつぶが。田舎パンに載せたパテやアンチョビの上に絞るとちょっとしたおつまみになるので、滞在先がキッチン付きでなくても試してみて。またマンドブッダ(仏手柑)の酢漬け、ジャム、蜂蜜やリモンチェロも荷物に余裕があればお土産に。
1, rue Garreau 75018 Paris

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産直柑橘類とジャムの瓶がひしめく、小さなショップ。Photo: ©jaifaim

それでは、Enjoy Paris!

ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子プロフィール画像
ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子

パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
https://www.instagram.com/minakoparis/

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