2022.06.07

【こんにちは、世界のシュプーリーさん】プラブリーン・クーアさん FROM NEW DELHI

Prabhleen Kaur

アーティスト&クリエイティブ・ディレクター
Instagram: @thesologirl

メヘンディほか多様な媒体で表現するアート活動のほか、クリエイティブ・ディレクターやモデルとしても活躍。インドのアートシーンを刷新する逸材として、世界中から注目を集めている。

日常の定点観測から生まれる本能的で素直なクリエーション

【こんにちは、世界のシュプーリーさん】プの画像_1
キルトドレスは近日ローンチする彼女のブランドのもの。父が手作りしたハシゴに、ウズベキスタン製の人形を並べて

ニューデリーの郊外、太陽の湖を意味するスーラジクンド近くで暮らすアーティストのクーア。

「アシッドグリーンや新鮮なラベンダーなど鮮やかな色が好き。地球上で北と南のように対極にある土地の衣装やテキスタイルを掛け合わせることに興味があるので、多くの布を集め、スカーフやドレスとして身につけています」

花、貝殻などオーガニックな素材のほか、創作活動で夢中なのが、天然染料ヘナで彩る伝統的なボディアート、メヘンディ。「きっかけは知人の結婚式。メヘンディ・アーティストが(花嫁の手足に)華やかなパターンを描くのを見て、表現手段に魅了されました。フラットなイラストと人との触れ合いをつなぐ架け橋のような方法に刺激されます」

SNSの興隆でインドのアートシーンはより民主的に広がっている。「若く意識の高いアーティストは自費出版の作品などを通し、政治的発言が可能に。地域独自の民芸や芸術が適切な場所で発表できるようになったのも大きな変化。社会で当然のこととして教育される概念に疑問を投げかけ、国境を超えてクリエイティビティを満喫したいです」

【こんにちは、世界のシュプーリーさん】プの画像_2

 Anuj Bhutaniのセットアップに手染めのスカーフとグッチのサンダルを合わせて。「作品に用いる花の多くはこのテラスで育てています」 

 魚やクジラなど海の生き物をテーマにすることも多い彼女のメヘンディ・デザイン 

 モデルも務めるローカルブランドPoochki のスカーフとARCVSH by Pallavi Singhのリネンドレス

SOURCE:SPUR 2022年7月号「こんにちは、世界のシュプーリーさん」
interview & text: Mari Fukuda

【こんにちは、世界のシュプーリーさん】をもっと読む