可愛い見た目とは裏腹に実はタフなディアレザー
ワンショルダーバッグ〈H17×W27×D7cm〉¥41,800/アエタ、他は私物
エディターAKIYAMA (以下A ) まずはアエタの代名詞ともいえるディアレザーを使用した、ワンショルダーバッグから見ていきましょう。このマットな質感とダークブラウンの色味が最高に可愛い! スタイリストWATANABE (以下W ) 本当! アエタのディアレザーは上品さがありますよね。今日みたいな全体的にゆるいシルエットのスタイリングに合わせても、品よくまとまるのが嬉しい。A バッグとジャケットの色合わせも素晴らしいですね。ディアレザーは繊細なイメージですが、カウレザーよりも強度があって本来はワイルドな素材なんだそう! W え……こんなに柔らかいのに……!? いい意味で裏切られた気分です。タフなディアレザーをこの繊細なバッグとして完成させているのもすごい。A 初めはマットな風合いですが、使い込むほどにツヤツヤしてきて、育てる過程も楽しそうですよね。馴染むのも早くていい味が出そう!
かっちりしすぎない馴染みのよさが特徴のボストンバッグ
ボストンバッグ〈H18.5×W24.5×D7.5cm〉¥42,900/ミラベラ(アエタ)
A お次もディアレザーを使用した、ロングセラーを誇るボストンバッグ! こちらは多くの人を虜にしている、言わずと知れたアエタの名品。私も形違いのものを持っています! 「それどこの?」と褒められることも多いですね。
W どんな洋服にも似合いそうなオーセンティックな佇まいが素敵です。しかもコンパクトで実用的! ジップ部分も計算された美しさを感じます。A スイスの高級ファスナーメーカーriri(リリー)社のジップファスナーを使用しているそうですよ。W ジップの絶妙なきらきら感と滑りの良さもたまらないですね!
表情豊かな天然のシボ革が魅力のビッグトート
ショルダートートバッグ〈H36×W59×D22cm〉¥77,000/アエタ、他は私物
A カウレザーの天然のシボ革を使った、ペブルグレインレザーコレクションの新作です。通常革1枚だと内側がスエード状になっていますが、このシリーズは2枚の革を貼り合わせてから成形しているんだそう! 内側も外側と同様の素材になっていることで、色落ちしたり荷物が汚れたりることもなく、そのままきれいに使えるのも嬉しいですね。こんなに大きくても、裏地を使うなど余計なことをしていない分、重さを抑えられているというのも高ポイント。このくたっとしている感じもナイス~!
W スタイリングにモードさを加えたい時に、こういうくたっとしたレザーの大きいバッグが1つあると便利。バッグのボディがかなり暗めのネイビーなのもシャレています。
A コーディネートのポイントはどんなところですか?
W 私はもともとスタイリングのどこかをマッチングさせるのが好きで。今回もバッグに合わせて足元はローファーを選びました。スニーカーではなく、きちんと感のあるものが似合うと思って。それからバッグとオーバーサイズニットのくたっと感も合わせてみました。ボリュームのあるトップスに大きなバッグを合わせるコーディネートは、ぜひ試してみてほしいです。
A なるほど〜! 勉強になります!!
こんなデザインが欲しかった! シーズンレスなバスケットバッグ
バスケットバッグ〈H19.5×W28×D12.5cm〉¥56,100/ミラベラ(アエタ)
A パッと見、夏っぽ~い! と思ったけど、今シーズンの商品というから驚きました。バスケットバッグってリゾート感が出てしまうけれど、これはレザーでつくられているからほどよくウェイトがあって季節を問わず楽しめそう! W オーセンティックなプラスチックのフルーツバスケットをそのままレザーで表現したところも面白いですよね。先ほどのショルダートートと同じく、2枚の革を貼り合わせてからバッグの形を作っているから、内側も外側もツルツルで美しい。A 今も素敵だけれど、ベジタブルタンニンレザーのヌメ革らしく、愛用するうちにヴィンテージライクな姿になっていくのも絶対に可愛いと思う。W あとこれ、置いているだけでも絵になりません? 小物入れじゃないけど、インテリアとしての使い方もできそう。バッグの中にコレクションしているスカーフを入れて飾りたい!
アクセサリー感覚で楽しめる名品ウエストポーチ
ウエストポーチ〈H11×W18.5×D7cm〉¥38,500/アエタ、ニット¥49,500/ショールームリンクス(フォトコピュー) 、他はすべて私物
A ブランド当初から続いているディアレザーのウエストポーチは、周りのファッションプロがよくブラックを持っていたのを覚えています!W アエタといえばですよね! ホワイトもスタイリングに映えておすすめ。このミニマルなサイズ感がたまらない。A ここまで純白のディアレザーはアエタ以外で見たことがないです。本当にきれい。実際に着用してみていかがですか?
W 古着のダメージデニムとミリタリージャケットに合わせてみたんですけど、ウエストポーチのおかげで程よくドレッシー感が加わりました。ラフな格好でも、ウエストポーチがアクセサリーとしての役割を果たしてくれて感動です。冬はアウターのせいでアクセサリーが見えづらかったりしますが、これはアウターの上からも着用できるところが嬉しいですね。
A 「ウエストポーチはアクセサリーにもなれる」。名言が出ましたね~!
シンプルながら計算されたこだわりが宿る
スクエアバックルベルト(メンズ)〈S、M、L〉各¥24,200/アエタ
W これくらいシンプルなベルト、大好きです。いろんなところで探しています。A そうなんですね! ミリタリーベルトをベースにしていて、より普段着に取り入れやすいよう、幅を狭めて3cm幅でつくっているそうです。実際のミリタリーベルトはこれよりも約1cm太いのだとか! W これとっても使いやすいと思います。パンツを腰穿きする時は細すぎるベルトだとバランスが悪くて、落ちてきちゃうことも。そういう時に頼りになるのがこのベルトだと思います。メンズアイテムですが、女性も問題なく使えると思います。S、M、Lと長さ違いのバリエーションがあるのも嬉しい。
A 3サイズあれば、自分にちょうどいい長さが見つかりそうですね! シルバーのバックル部分は、3Dプリンターで作成した型をヤスリで細かく削り、 試作と微調整を繰り返してつくったそう。細部にまでかなりのこだわりを感じます。
モダンな縦型のハンドポーチ
ハンドポーチ〈H22×Φ140cm〉¥33,000/ミラベラ(アエタ)、ジャケット¥121,000/ショールームリンクス(フォトコピュー)、シューズ¥79,200/インコントロ(スタジオ ニコルソン)、他はすべて私物
A こちらのハンドポーチもカウレザーのシボ革を使用したもの。ショルダートートと同じように2枚のレザーを貼り合わせているから、内側の仕上がりも美しいですね。W ミニマムな形だからどんなスタイリングにも合いそう。今回は、バッグと色味を合わせてジャケットもアイボリーにしてみました。デイリーユースしたいですよね。意外と和装にも似合いそう!
A 実際、和装に合わせるために購入する方もいるんだそうですよ。内側にきちんとポケットがついているのも嬉しいですね。
W しかもボディにステッチを出さないよう、背中の縫い目に合わせてポケットをつけているから、こんなにプレーンでなめらかな佇まいが実現できているんですね。
カジュアルなイメージを覆すモードな大人のバックパック
(左)バックパック〈H44×W39.5×D16cm〉¥23,100、(右)バックパック〈H56×W49.5×D20cm〉¥28,600/アエタ
W この大きいほうのバックパック、実は狙っています!A スタイリストさんは荷物が多いですもんね。W 自分の中で、大きいバッグがモードみたいなフェーズに入っているのかもしれない(笑)。すべてネイビーで統一しているから、よりシックに持てる印象です。
A 素材はナイロンでスポーティだけど、引き手やハンドルにカウレザーが使われているところがアエタらしいですよね。バックパックだからといってカジュアルになりすぎない、ちょうどいいさじ加減がさすがです!
スタイルの幅が広がるキャッチーなトートバッグ
トートバッグ〈H23×W32cm〉¥55,000/ミラベラ(アエタ)
A このトートバッグは、よくヨーロッパで見かけるジャガイモや玉ねぎを入れているコットン製のニットバッグをレザーで再現したそうです。
W さっき紹介したバスケットバッグに続き、素敵に再現していますね。
A それに細く割いたレザーと補強の糸を撚ってつくっているから、切れることがないんだとか。重たいものを入れるとビヨーンと伸びますが、形状記憶で元の形に戻ってくれる点も使い勝手がよさそう!
W このバッグとヴィンテージライクな柄物のワンピースを合わせるのも可愛いと思いますし、逆にモノトーンで統一して、ジャケット、シャツスタイルのシックなコーディネートの外しに使うのも素敵。
バッグ同様、実用性の高いレザー小物が勢揃い!
(左上から時計回りに)カードケース〈H8×W11×D2.5cm〉¥16,500、キーケース大〈H8.5×W8cm〉¥17,600、キーケース小〈H8.5×W5.5cm〉¥15,400、コインケース〈H6.5×W10×D1.5cm〉¥17,600/アエタ
W アエタのレザー小物はクリスマスのギフトにも良さそうじゃないですか? このキーケースもバッグの中で鍵が他のものを傷つけないようにしまえるところがナイスアイデアすぎる!A 確かに! ペブルグレインレザーのカードケースやコインケースも、余計な装飾を省いたシックなデザインだから、相手を選ばず、老若男女に喜んでもらえそうですね。W 持った人だけが分かる、さり気ないシルバーのロゴも好きです。
長く愛用できるシンプルさと、細部に宿る美学
A というわけでWATANABEさん、アエタの魅力ってどんなところだと思いますか? W 良い意味で、アエタはシンプルな感じがいいですよね。ロゴが大きく入っていると、他のアイテムとバッティングしてスタイリングしづらかったりする時があるんです。アエタはむしろ、あえて目立たないようにしていて、アイテムが最大限に引き立つロゴの入り方だと感じました。あとジップや留め具など、細かい部分のディテールもキーになっていて、だからこそさりげないモード感が出せるのですよね。A 本当ですね。それから、アエタでは修理のサービスも行っているそうですよ! アイテムを直しながら長く愛用できるのも嬉しいですよね。改めて、ウエストポーチが欲しくなっちゃいました!W 私は仕事でも使えそうなバックパックが欲しい……! 早速この後お買い物に行ってきます〜。
アエタhttps://store.aeta.website/ info@aeta.website
スタイリストWATANABE (渡邊薫さん) セレクトショップの販売員を経て小川夢乃氏に師事、2020年独立。最近歯科矯正をはじめたのを機にさまざまなオーラルケアグッズを試すのがマイブーム。仕事柄荷物が多くなる為、アエタのボックスショルダーをサブバッグと併用して普段から使用している。
エディターAKIYAMA SPUR.JPではファッション&カルチャーを担当。現在、期間限定で都心から遠方にお引越し。憧れのスローライフを満喫中だが、都心に出てくるたびに時間がかかり、やや疲労が蓄積中。アエタのアイテムは、ボストンバッグと巾着型のポーチを愛用中。
photograph: Naomi Ito text:Ayaka Ono