と最近常に考えております。直近では、サカイの阿部千登勢さんをゲストデザイナーに迎えて発表したオートクチュールコレクションが話題に。御大は引退されているので、ブランド・ディレクターであるフローレンス・テティエ氏主導のもと、「ジャン=ポール・ゴルチエ」がなんだか面白いことになっています。
きっかけは、SPUR8月号のヴィンテージ特集に載っていたゴルチエ収集家のロードワーグさんのインタビュー。おそらく彼と同年代の私は、90年代後半から2000年代初頭にかけてゴルチエにめちゃ憧れたひとりでした。モードなゴス感が大好きで。うわ〜、なつかしい!と思っていた時、今一番応援しているマリーン・セルの着想源がゴルチエなんじゃないかという話をスタイリストの浜田英枝さんから聞いたのです。調べれば、セカンドスキンのルックがゴルチエの1995年のコレクションと通じていることを確認。時が経ても、自分が好きなものの文脈が変わっていないことに驚きつつ、妙に納得したのでした。
その勢いでポチッと購入したのがこちらのバスクシャツ! 約6年ぶりにリリースされた「ジャン=ポール・ゴルチエ」の既製服です。
ブランドのE CとSSENSE.comで展開されており、ゴルチエらしい“フェティッシュなセーラー”をテーマに数名の若手デザイナーとコラボレーションしたマリンアイテムが揃っています。アイコニックなコーンブラやタトゥーシリーズを彷彿させるエッジィなデザインが目を引く中、最もベーシックなトップスをチョイス。おばあさんになってもずっと着られそうです。
余談ですが、約20年ぶりに、ゴルチエのリュックを引っ張り出してみました。数年タンスの肥やしになっていたバッグをバスクシャツに合わせてみたら、今の気分に不思議としっくり。
ああ、やっぱり今ゴルチエなんだわ!と勝手に腑に落ちたのでありました。
顔面識別が得意のモデルウォッチャー。デビューから好きなのはサーシャ・ピヴォヴァロヴァ。ファッションと映画を主に担当。