SPUR.JPの連載「あの人のお気に入り」第11弾は、数々の話題作に出演し、コメディからシリアスまで、幅広いジャンルの役柄を演じ分ける俳優の木南晴夏さんが登場。「ショッピングはすべて一目惚れから始まる」と語る、ファッションラバーの彼女が選んだ一軍ワードローブとは?
アイキャッチなデザインが好き! チャレンジ精神が育んだ高感度なワードローブ
「シンプルよりも、一癖あるデザインが好き」と語る木南さん。厳選した10のアイテムは、マルニやロエベ、メゾン マルジェラなどのハイブランドから、コスチュームジュエリーブランドまで、遊び心とエッジのきいたアイキャッチなデザインが中心だ。
16歳で上京し、サイラスやGDCに夢中になった頃から大のファッション好き。気になるアイテムを瞬時にキャッチするセンサーも鋭く、お気に入りとの出合いは、ほとんどが一目惚れからの衝動買いだそう。「これが好き!と勢いで買ったはいいけれど、いざ手にしてみるとコーディネートに悩むときも(笑)。そんなときは、いつもお世話になっているスタイリストさんに着こなし術をアドバイスしてもらいます」と、自然体でありつつ、新しいデザインやスタイルへのチャレンジ精神も旺盛だ。
最近のお気に入りショップは、大阪と名古屋に店舗を構える人気セレクトショップ「リトマス(LITMUS)」だそう。「ここ2〜3年よくリトマスで買い物をしています。オンラインショップがないので、Instagramの掲載アイテムを定期的にチェックして、自らDMで「在庫ありますか?」「サイズはどんな感じですか?」と、問い合わせています。直接メッセージを送るのは毎回勇気がいりますが(笑)、この店のおかげで、さらにおしゃれが好きになった気がしますね」。
多彩な才能と演技力で、新たな魅力を更新し続ける木南さん。そんなユニークな彼女の個性が反映された10のアイテムをご紹介。
【マルニのジャケット】柄物のジャケットに初チャレンジ
マルニは大好きなブランドのひとつ。黒やネイビーのベーシックなジャケットは持っていたけれど、コーディネートの主役になる柄物ジャケットは初めて。明るいチェック柄に惹きつけられました。今日はエレガントにスカートを合わせましたが、プライベートではワイドパンツと着ることが多いです。首もとには同じくマルニで購入したハートネックレスをプラス。シャツ風に上のボタンだけを外したスタイリングと相性抜群です。
【マルニのドレス】高揚感をもたらすドット柄に夢中
大きめのポップなドットモチーフは、着ると明るい気持ちになれるところがお気に入り。インパクトがあって、ちょっとしたパーティにも着られるのがいいなと思って購入しました。ドレープが揺れるシルエットはエレガントだけど、ブーツやスニーカーと合わせればカジュアルにも着回せる。今回のように一枚でストンと潔く着こなすのが気分です。
【グッチのボウタイブラウス】おしゃれしたい特別な日のとっておき
5〜6年前にグッチのショップで、細やかなフリルの美しさに釘付けになりました。流れるようなロングリボンの存在感や、アイコニックなGGロゴのレースなど、他にはないデザインが魅力です。試着してちょっとドラマティックすぎるかな、と一瞬躊躇したんですが、やっぱり素敵だなと勢いで購入(笑)。グッチの服を買ったのはこれが初めて。とにかく着るとテンションが上がるので、おしゃれに気合いを入れたい特別な日に着ています。ハイネック気味の首もとは、ショートヘアにしたら、よりしっくりきますね。
【トーガのピアス】シンプル服を格上げする存在感
ウエスタン風のモチーフがアイコニックなピアスは、トーガのショップで購入しました。一点投入するだけで、シンプルなシャツやカットソーもおしゃれに格上げしてくれるので、かなりの頻度で普段使いしています。トーガの一癖あるスタイルが好きで、服も含め昔からお気に入り。グッチのボウタイブラウスとも相性抜群です。
【アデルビジューのパールネックレス】ポップなアレンジでパールをデイリーに
ドラマの衣装として使ったのが出合いのきっかけ。すごく可愛いなと思って、オンラインショップで探して購入しました。パールネックレスは普段から愛用していて、冠婚葬祭に対応できるベーシックなものからデザインフルなものまでいくつか持っていますが、今一番のお気に入りはこちら。ポップな苺のパーツがプレイフルで、普段使いにぴったり! いつもはシンプルなカットソーにさらりと合わせて楽しんでいます。
【ロエベのシューズ】気分を上げる主役級デザインに一目惚れ
ロエベは特に靴が好きで、よくチェックするブランドです。この主役級シューズは、もちろん一目惚れ。ワードローブで目にするたびに、気分を上げてくれるアイテムです。ルックスはインパクト満点だけど、ベースはオーソドックスなスニーカータイプなので軽くて歩きやすいのも魅力的。
お気に入りすぎて、家からスタジオに移動する日など、なるべく歩かないときに活用しています(笑)。普段はフルレングスのパンツと合わせて履くことが多いのですが、今回のようにショート丈のボトムスを合わせるのも新鮮だったので、今度トライしてみたいと思います。
【メゾン マルジェラのジャケット】オーバーサイズをテイストミックスで着こなす
「オールジェンダー」コレクションのジャケットは、試着したときに、かなりオーバーサイズだな、と思ったのですが、上質でシンプルなデザインのジャケットが欲しくて購入。仕事現場に着ていってスタイリストさんに「このサイズ感合ってる?」と確認してお墨付きをもらい、今は安心して愛用しています(笑)。パンツと合わせるとメンズライクな印象が強すぎてしまうので、ドレスやガーリーなアイテムとミックスすることが多いですね。タビブーツも愛用していて、ワードローブに4足持っています。
【ハルタ×シーロンのコラボローファー】自分らしさにフィットする運命の出合い
何となくInstagramを眺めていたときに、広告でこのローファーが画面に出てきて、「え!可愛い!」と予約購入した一足です。以前からローファーを探していたのですが、かっちりした正統派デザインだと、エッジィなアイテムが大半を占める自分のワードローブからは浮いてしまいそうで。これくらいポップなアレンジがきいているデザインが、自分らしいと思って即決しました。とにかく履き心地がよいので、いつものパンツの足もとに合わせてヘビロテしています。
【ヤンソルヴィアッセンブリーのスカート】着回し自由自在の構築的なスカート
ヤンソルヴィアッセンブリーは、大好きなセレクトショップ・リトマスのオリジナルブランド。リトマスが東京・代官山でポップアップイベントを開催したときに、足を運んで購入しました。構築的なシルエットが個性的なスカートは、ブラウスでクラシカルに装っても、Tシャツ&スニーカーでカジュアルダウンしてもモードに仕上げてくれます。私のワードローブになかったタフタ素材で、シワになりにくい点もお気に入りポイント。
【リトルサニーバイトのバッグ】ポジティブに“可愛い”を楽しむ
20代からリトルサニーバイトが大好きです。年齢を重ねるにつれて「こんな可愛いバッグを自分が持ってもいいのだろうか……」と考えたこともありました。ですが、このブランドを手がけている同世代の友人デザイナーが「好きなものを持つのに年齢なんて関係ない」、とポジティブに背中を押してくれたので、可愛いマインドを取り入れたいときに愛用しています。ガーリーだけれど、クラシカルな筒型のフォルムは、意外とどんなスタイルとも好相性。普段はTシャツやデニムに合わせることが多いです。
1985年8月9日生まれ。大阪府出身。2004年にドラマ『桜咲くまで』で俳優デビュー。2009年に映画『20世紀少年』でストーリーの鍵となる役を演じ注目を集める。以降、ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズ、『おいハンサム!!』シリーズ、『ブラッシュアップライフ』、『セクシー田中さん』、『9ボーダー』、『ビリオン×スクール』映画『シャイロックの子供たち』、『ゆとりですがなにか インターナショナル』など、数々の作品に出演。大のパン好きとしても知られ、パンシェルジュ2級の資格を保持し、「キナミのパン宅配便」というサービスも展開している。2025年1月24日公開の『アンダーニンジャ』にて、川戸愛役で出演予定。