俳優・伊藤万理華のエッセンシャルなファッションアイテムを公開!【あの人のお気に入りvol.9】

SPUR.JPの連載「あの人のお気に入り」第9弾は、展覧会のキュレーションやクリエイターとのコラボレーションも精力的に行っている、俳優の伊藤万理華さんが登場。ヴィンテージに自分なりのアレンジを加えて着こなす彼女が、愛用しているエッセンシャルなアイテムとは?

SPUR.JPの連載「あの人のお気に入り」第9弾は、展覧会のキュレーションやクリエイターとのコラボレーションも精力的に行っている、俳優の伊藤万理華さんが登場。ヴィンテージに自分なりのアレンジを加えて着こなす彼女が、愛用しているエッセンシャルなアイテムとは?

ファッションが与えてくれるインスピレーション

乃木坂46を卒業後、話題となった主演作『サマーフィルムにのって』や、10月11日公開の映画『チャチャ』などで、印象に残る独自の存在感で注目されている俳優・伊藤万理華さん。今回、紹介してくれたのは、そんな彼女ならではの視点を感じる10のアイテム。「思い入れがあるものや、これからもずっと使っていきたいアイテムを選びました。ファッションは気分を変えてくれる大切なもの。いつもひとつはお気に入りを身につけていたいと思っています」。

ファッションの仕事をする母から譲り受けたものや、母を通して知ったブランドもあるけれど、古着店で出合った服に、自分なりに手を加えて着ることも。「手を動かすことが好きです。特にクリエイターの友人たちとおしゃべりをしながら、ビーズアクセサリーを作ったり、服をリメイクしたりする作業が大切な時間です。落ち込んだときも、手仕事をしていると、いつもの自分を取り戻せるような気がして」。


これまで3回開催した展覧会ではキュレーションを担当。「展覧会をきっかけにクリエイターや作品と出会って、そこから新しい何かが生まれたら本当に幸せ。そのために仕事を頑張ろうと思えるくらい、私の生きがいです」。

作り手に思いを馳せることはファッションも一緒。「実際に着ることはなくても、デザイナーに共感した服を買い集めてしまうコレクター気質なところがあって。唯一無二のものを眺めるだけでワクワクします」。10のアイテムには、彼女のものづくりに対する思いが表れていた。

【ヴィンテージのジャケット】ボタンをつけ替えて自分らしくリメイク

ヴィンテージのジャケット
ジャケット/本人私物、パンツ¥107,800/アマン(アンスクリア)03-6805-0527

古着店で購入したショート丈のジャケットです。フロントのボタンや胸ポケットの仕様が気に入っていたので、ずっと集めていたヴィンテージのボタンにすべてつけ替えました。いろんなヴィンテージのボタンを1枚のシートにしてセット販売している店によく通っていて、その中でもこの黒いボタンが好きで集めていました。自分の手を加えたことで、より愛着が増したような気がします。クロップド丈のジャケットは、どんなものにも合わせやすく、シーンを選ばないので、普段から登場回数が多かったけれど、今回のように裾を絞って1枚で着るのも新鮮だったので、この着こなしを真似してみようと思います。

【プラダのバッグ】リバイバル中のボストンバッグは母からの贈り物

ルメールのパンツ
バッグ/本人私物、トップス¥52,800・グローブ¥30,800/クリフ(フミカ_ウチダ)03-5844-6152、スカート¥91,000(参考価格)/パウラ カノヴァス デル ヴァス press@paulacanovasdelvas.com

母が使っていたプラダのボストンバッグを譲り受けました。芸能界で仕事を始めて一人暮らしをするタイミングで母がプレゼントしてくれました。当時はまだ10代だったこともあって、このバッグのよさに気付けず、しばらくクローゼットで大切に保管していたんです。最近、ボストンバッグがリバイバルしているのを見かけ、このバッグが、カジュアルにもドレッシーな服にも合わせられるとわかってから、やっと魅力に気づきました。小ぶりだけど必要なものはすべて入って便利なので、仕事の日もヘビーユースしています。

【ジェム・キングダムのブレスレット】自分のベースになっているシルバーアクセサリー

俳優・伊藤万理華のエッセンシャルなファッの画像_3
ブレスレット/本人私物

ジェム・キングダムは、子どもの頃から母とアッシュ・ペー・フランスを訪れるたびに憧れていたブランドです。大人になって、仕事を始めてから自分へのご褒美として購入したのがこのブレスレット。ターコイズの色味と、ふたつとして同じものがないオリジナリティに惹かれて。私のアクセサリーはシルバーが多いのですが、それもこのブランドの影響というくらい、自分のベースになっています。今では、ジェム・キングダムのアイテムをいくつも持っていますが、特にこれは初めて買ったということもあって思い入れがあります。

【タナカダイスケのスパンコール刺しゅう】古着のシャツとコレクションピースが融合

チサキのハット
チェックのシャツ/本人私物、シャツ(タイ付き)¥59,400/アマン(アンスクリア)03-6805-0527

共通の知人を通して、タナカダイスケさんのリメイクシリーズの素材を譲っていただき、古着のネルシャツに自分で縫いつけました。カジュアルとエレガント、新品とヴィンテージという対比が気に入っています。

俳優・伊藤万理華のエッセンシャルなファッの画像_5
チェックのシャツ/本人私物、シャツ(タイ付き)¥59,400/アマン(アンスクリア)03-6805-0527

ものづくりをする人たちに相談しながら服作りの作業をするのも楽しかったですし、自分でも着丈をクロップド丈にカスタムしたりして、とても愛着のあるシャツになりました。

【キャピタルのスウェットパンツ】スウェットにきらびやかなスタッズのコントラスト

メゾン マルジェラのフラットシューズ
パンツ/本人私物、トップス¥53,900・グローブ¥29,700/アマン(アンスクリア)03-6805-0527

キャピタルが好きな母に連れられて、小さい頃からショップを訪れていました。大人になった今でも大好きなブランドのひとつです。このパンツは、カジュアルな印象のスウェット地ときらきらしたスタッズとのコントラストが気に入って購入。メンズなので、もしサイズが合わなかったら私のコレクションにしようと思っていたのですが、リラックスした穿き心地で、タイトなスキントップスやクロップド丈のトップスに合わせてたくさん着ています。

【ヴィンテージのワンピース】コレクター心を刺激する、ノスタルジックなミントグリーン

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ワンピース/本人私物

古着店で出合ったヴィンテージのワンピースです。少し色褪せたようなミントグリーンに一目惚れしました。背中のファスナーもミントグリーンと、ディテールまで凝っていて。今は、まだこの素敵なワンピースを着こなす自信がなくて、コレクションのひとつになっているけれど、いつか、デニムと合わせたりして自分なりに着こなしてみたいと思っています。

【BEBIのジップパーカ】クリエイターとの時間が最高のリフレッシュ

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パーカ/本人私物、パンツ¥97,900/アマン(アンスクリア)03-6805-0527

リスペクトしている友人であるアーティストのBEBI。このジップパーカには、インドネシア語で「Tidak apa apa(気にしない)」という言葉が漂白抜染(染料を抜いた状態)で描かれています。文字が反転しているので、パーカを着てから鏡を見ると自分へのメッセージになるんです。そんなストーリーやBEBIだけのオリジナリティ、ものづくりの姿勢には共感するところがたくさんあります。彼女のアトリエに遊びに行って作業を手伝う時間は、私にとって最高のリフレッシュです。

【トリッペンのサンダル】コンテンポラリーなデザインに隠された「福」の文字

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シューズ/本人私物、ワンピース¥59,400/ショールーム ロイト(ビロット)03-6859-8112

2018年に友人とドイツ旅行をした時、現地で購入したトリッペンのブーツがとても履き心地がよくて、日本に帰国してからこのサンダルを手に入れました。下駄のようなプラットフォームのソールは、意外と安定感があって重さもちょうどよく、どんな服にも合わせやすいんです。

俳優・伊藤万理華のエッセンシャルなファッの画像_10
シューズ/本人私物

「福」の文字がカービングされていて、和の要素も面白くて。トリッペンは歩きやすくて、他の人とかぶることも少ない。全部で4足も持っているほど、足もとの定番になりました。

【ジャンポール・ゴルチエのワンピース】眺めるだけで幸せになる、クチュールテイストなドレス

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ワンピース/本人私物

2020年に引退した、ジャン=ポール・ゴルチエは憧れのデザイナー。このドレスは、チュールのふわっとした素材感とピンクパープルの色味が好みで、私の大切なコレクションのひとつです。丈も長くて透け感がきれいだからシンプルにそのまま着たり、パンツとレイヤードしたりしても素敵。おめかしする時にまとう、お気に入りの1枚です。

【アーツ&サイエンスのブラウス】優しいリネンの手触りで“ありのままの自分”になる

シリアル ナンバーのヘアアクセサリー
トップス/本人私物、パンツ¥85,800/クリフ(フミカ_ウチダ)03-5844-6152、ネックレス¥28,600/ショールーム ロイト(ニナ・エ・ジュール)

母のクローゼットにある服の中で、昔からずっと憧れていたアーツ&サイエンスのブラウスです。母のお気に入りだったのですが、お願いして譲ってもらいました。普段はストリートやモードなスタイルが多いけれど、優しい手触りのリネン素材やナチュラルなテイストも好き。この服を見ていると、ありのままの自分になれるような気がするんです。もっと大人になってもおしゃれを楽しめる自分でありたいし、そんな時にご褒美のような気持ちで着る服になるだろうなと思って、大切にしています。

伊藤万理華プロフィール画像
伊藤万理華

1996年生まれ、大阪府出身。2011年から2017年まで乃木坂46のメンバーとして活動。2017年の卒業後は、俳優として映画やドラマなど多くの作品に出演。初主演映画『サマーフィルムにのって』では、第13回TAМA映画賞最優秀新進女優賞、第31回日本映画批評家大賞新人女優賞(小森和子賞)を受賞。2024年10月11日から主演を務める映画『チャチャ』が公開。また、公開待機作は2025年1月公開の『港に灯がともる』。クリエイターとしても『伊藤万理華の脳内展覧会』(2017年)、『HOMESICK』(2020年)、『MARIKA ITO LIKE EXHIBITION LIKEA』(2022年)を開催。書籍『LIKEA』を発表するなど、多方面で活躍している。

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