思い出すのは、幸せのため。必要なものだけを残して
5月後半あたりから、何かと過去を振り返る時間が増えていませんか。もちろん人は誰しも過去を日常的に振り返るもので「一度も気にしたことがない」などという人はいないわけですが、この下半期はとりわけ過去に心が向かうときです。仕事でいえば、周囲に過去の成功をアピールしたくなったり、失敗を理由に腰が引けてしまったりすることがあるかもしれません。恋愛でいえば、傷ついた言葉も傷つけた言葉も、触れた手のぬくもりも向けられた背中の冷たさも、折に触れフラッシュバックしてくるのでしょう。
と言ってしまうと嫌な時期のようですが、もちろんそんなことはありません。思い出すのは傷つき直すためではなく、学びや経験にして成長するため。自分の人生を、生きるためです。喜びも悲しみも、ただ感じるだけでは成長しません。後悔をするだけでは、前に進めません。そうしたことは、あなたもよくわかっておいでですね。自分の血肉にしてこそ経験した価値が生まれますし、「じゃあ、これからどう生きていこうか」の答えが出せるようになるのです。だから、「最近、過去のことばかり考えているな」と思ったら、それを「生産的でも効率的でもない悪いこと」とは思わないでいただきたいのです。今、自分は成長しようとしているんだ。すべてを糧にできる流れにあるんだと、自信を持っていらしてください。
成長は、意識的にするだけではないと思います。たとえば、不意にものを処分したり、中途半端な関係に見切りをつけたりといったことがしたくなるのは、バックグラウンドで過去の整理が行われている証し。双子座の人にとっては、PCやスマホが特によい整理対象となります。PCのフォルダに残している不要書類、スマホであればカメラロールや連絡先。使っていないSNSのアカウントや過去のネガティブな投稿。思いついたときに見ては、さくさくと消していくといいでしょう。いきなり全部、心の整理をつけようとしなくても大丈夫。経験した時期も、消化するまでの時間も、思い出によってさまざまです。この振り返りと成長の時期は2024年5月末頃まで続きますから、〝そのとき〟が来るまでゆっくり待ちましょう。そこに至るまでの間、おそらく今年の10月末頃に、停滞させている大きな過去の経験が見えてくることになっています。大きなテーマはそこで時間を取って向き合うことになりそうです。心の傷の治癒、あるいは救いとも思える経験をする人は多そうです。
派手な動きの少ない時期ではありますが、こうした成長は、5月末から巡ってくる幸運期の準備でもあります。運というものは巡ってきても、それを使いこなす力がなければ活かせません。受け入れる態勢ができていないと、取り逃してしまうこともあります。1年は決して短い時間ではありませんが、大事な時間です。丁寧に自分と向き合って、糧を増やしていきましょう。
時代の変化に合わせて自分の土台を再構築
仕事においては、時間をかけてじっくり努力を積み重ねていく時期です。おそらくですが、テクノロジーの進化により、自分の仕事の土台を再構築する必要が出てくる人は多いでしょう。たとえばAIがカジュアルに活用されるようになり、これまで時間をかけてやっていた作業がほんの数分でできることも増えています。検索すればすぐに情報を調べられるなかで、「知っている」だけでは価値がなくなりました。何をどう活かすのか、アイデアと応用力が問われるようになったとも言えます。仕事で自分の土台となっていることが果たして今も通用するか、新たに身につけるべきマインドセットは何か──この下半期に、検討する必要が生じそうです。ただし、時代の変化と自分の感情はしっかりと分けて考えること。あくまで冷静に判断をし、自らの可能性を伸ばす道を考えましょう。
愛のために変わることを選びたくなるかも
恋は、腐れ縁や過去への未練といったものは整理対象です。今のあなたの心を曇らせるものからは、できる限り距離を置けるといい半年間です。目立った動きがあるのは夏から秋にかけて。この時期はコミュニケーションがとりわけ活発になります。カップルなら明るく盛り上がり、「何時間話しても飽きることがない」「メッセージのラリーが止まらない」といったこともあるでしょう。恋を探している人であれば、好きになれそうな人との出会いが多いはず。友達止まりで終わりがちなときでもありますが、あなたのほうが勇気を出せば進展もあるでしょう。
ただし、人によってはライトすぎる恋愛観が裏目に出ることもあります。さらりとしたつき合いを好む双子座は、束縛や深入りを徹底的に避けたがります。人間的に成熟し、深いかかわりを築いていける人ももちろんいるのですが、友達とのつき合いばかりを優先させたり、結婚について言葉を濁したままでいたりすると、この時期はシビアな展開もありそうです。それでも「この人がいい」と思えるなら自分を変えていきましょう。10月中旬頃、これまでにあなたが恋において培ってきたセオリーが通用しない人と出会う可能性も。