2023年から2026年まで、時代を生みだす3つの星、天王星×海王星×冥王星が動き出す
水晶 昨年は、そろそろ石井さんと対面で対談ができるかなと思っていたけど、今回もリモートに。今年こそお会いして占いの話をしたいですね。
石井 私も玉子先生とどこかでお話しできると思っていたんです。なので、こちらでお目にかかれてとてもうれしいです。といっても、まだリモートですが。星の方は、今年もたくさんトピックがありますね。
水晶 そうそう。2023年は、3月から、土星より外側にある星、「トランスサタニアン」とよばれる天王星、海王星、冥王星が次々と動き始めるのが西洋占星術の大きなポイントですね。これらの星はひとつの星座に何年も留まり、大きく時代を動かしていくと考えられています。
石井 3月23日に、2008年から山羊座に入っていた冥王星が水瓶座へと動き出すのを皮切りに、2025年3月30日には一旦海王星が牡羊座に入り、2026年5月23日に本格移動。そして2026年4月26日には天王星が双子座に移動します。ここまでが今回のトランスサタニアンの移動期といえます。
水晶 2023年は、まず、3月7日、試練の星・土星が、イマジネーションの星・海王星のいる魚座に入って、これまでとは違う形で海王星を刺激しそうですが、実はこの組み合わせはいい暗示があまりないんですよね。
石井 そうですね。たしかに、どちらも悲観や冷たさと関係がある星ではあるので、捉え方によっては、ちょっと疑心暗鬼になりやすいような読み方もできますね。この2つの星(海王星と土星)は、2026年の牡羊座入りまでずっと足並みを揃えるような動きをします。
水晶 西洋占星術の教科書通りに捉えると、土星と海王星の組み合わせは「幻滅、失望、欺瞞」などですし、土星が魚座に移動する3月7日は満月なんです。風船が破裂するみたいに、突然夢破れたり、現実を思い知らされたりするようなことが起こるかもしれません。
石井 なるほど、そうですね。ただ、どんな星もネガティブな側面ばかりというわけではないので、たとえば、魚座は「自己犠牲」や「救済」を象徴する星座で、海王星はその支配星ですから、同じように自分をなげうっての優しさ、人を救う力を示すとも読めます。そこに「責任、社会的義務」を象徴する土星が重なることで、「責任ある救済」「補償」のようなイメージを描くこともできるのではないかと思います。今すでに起こっていること、例えば、ロシアによるウクライナ侵攻など、すでに多くの犠牲を強いられている人は世界中に、たくさんいます。コロナ禍でも、人類全体が多大なる犠牲を払い、救済を必要としている状況はまだ、終わっていません。こうした傷を癒す試みが社会的責任と見なされることは、非常に重要です。また、土星は「時間」を象徴する星です。救済には時間がかかります。これも、ポジティブな見方ができると思います。
水晶 理想とされていたことの“まやかし”が明らかになって、真の救済が始まると信じたいですね。ただ、個人のレベルで、魚座の人にとっては、昨年末に幸運の星・木星が抜けてすぐに3月に試練の星・土星が入ってくるので、より厳しさを感じるかもしれませんね。
石井 そうですね。ただ、海王星はイマジネーションの星で、土星は慎重さ、悲観的観測の星でもあります。これは、先ほどもお話ししたように「疑心暗鬼」なんですね。実態のない不安、悩みなんです。だからもし魚座の人が、2023年3月以降に大きな不安を抱えるようなことがあっても、それはほぼ妄想の可能性が高いと思います(!)。実際、悩みを抱えた時って、現実に起こった出来事と、自分の想像や予想が、ごっちゃになりがちだと思うんです。中身のない悩みってあるんですよね。
水晶 魚座の人は、幻想の中から物事を生み出す資質がありますが、この時期は現実と向き合うことが大切。少し大人になれば、次の自分へと脱皮していけるはずですね。
石井 よく分からないから不安になるのであって、何が不安なのかが分かれば気持ちも落ち着いていきますよね。5月17日には、「口」を扱う牡牛座に木星が入るので、たとえば、考えていることを人に伝えたり、話し合ったりすると、不安が薄れるかもしれません。自分の中だけで不安を膨らませない、ということは、いつでも大事なことだと思います。