CARTIERの"タンク"ウォッチ

ほぼ1世紀にわたって世界中をエレガンスで魅了してきた、"タンク"ウォッチ。この名作時計には、実はもうひとつの顔がある。そのエッジィで革新的な側面に触れて、常識を打破するパワーを手に入れよう。
※この特集中、以下の表記は略号になります。YG(イエローゴールド)、WG(ホワイトゴールド)

"タンク"ウォッチのパワーで、 決まりきったスタイルの殻を破れ!

エターナルな魅力の"ミニ タンク アメリカン"に、"ジュスト アン クル"のクールな刺激をプラスして。

時計"ミニ タンク アメリカン"〈K18PG、ダイヤモンド、クォーツ〉¥3,726,000・リング"ジュスト アン クル" (上)〈K18WG〉¥250,000・(下)〈K18PG、ダイヤモンド〉¥387,500/カルティエ デニムジャケット¥48,000(リーバイス®ビンテージ クロージング)・デニムパンツ¥13,000(リーバイス®)/リーバイ・ストラウス ジャパン Tシャツ¥13,000/Pred PR(ラグ&ボーン ジーン) サスペンダー¥4,200/ジャンティーク

カルティエの"タンク"ウォッチは、数多くのセレブリティやハイソサエティの人々に愛用される、世界で最も有名な時計。フランス的な「よい趣味」の象徴として知られるモデルだが、ファッションとの深い関係も見逃せない。

それを示す2枚の写真がある。1枚は70年代、若き日のイヴ・サンローラン。オートクチュールを象徴するパリの右岸ではなく、左岸にオープンするプレタポルテのブティックのために撮影されたカットは、服を脱ぎ捨て"タンク"ウォッチだけを着けた本人のポートレート。"タンク"ウォッチが新しい時代の到来を告げる、象徴的かつ衝撃的な1枚だ。もう1枚は黒いタートルに"タンク"ウォッチを着けた、ジャクリーン・ケネディ・オナシス。あり余る宝石やドレスを持ちながら、セーターに時計のみという潔さが光る。

この二人は、"タンク"ウォッチの本質であるシンプリシティを知り抜いていた。そのうえで楽しみながら、当時の常識的な服装コードを破っている、このアティチュードを見習いたい。応用範囲の広いこの時計を「確実な一本」に閉じ込めないで、たとえばデニムにも、自然体で合わせてみよう。暗黙のルールにとらわれず挑戦を楽しむ心があれば、新しい世界が見えてくるはずだ。

4本の"タンク"ウォッチは、それぞれに魅力的。こんな名作時計だからこそ、リラックス気分で長くつき合いたい。

時計(すべてスモールモデル)(右から)"タンク アングレーズ"〈K18YG、クォーツ〉¥2,440,000・"タンク ルイ カルティエ"〈K18YG、クォーツ、アリゲーターストラップ〉¥895,000・"タンク フランセーズ "〈YG&SS、クォーツ〉¥570,000・"タンク アメリカン"〈K18PG、クォーツ、アリゲーターストラップ〉¥1,040,000/カルティエ

SOURCE:SPUR 2017年12月号「ジュエリーはファッションだ」
photography:Masanori Akao〈whiteSTOUT〉 styling:Noriko Sugimoto〈WHITNEY〉 hair & make-up:Hiromi Chinone〈cirque〉 model:Martina edit:Hiroko Naruse

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