ひふみんと聖地巡礼旅!教皇の謁見の際にポケットの中には……
「聖ヨハネ・パウロ2世がバチカン広場で多くの信者を前にセレモニーをした時に、『パパ(教皇)さま!』と言いながら写真を40枚くらいとっていたら、私のほうに向かって笑顔で手を振ってくださったこともありました」。
ひとりっP(以下P): ひふみんさんは、なんと教皇様のおっかけをされていたそうですね。
ひふみん(以下H): そうです。主にヨーロッパですが、バチカンやフランスなど各地に行きました。バチカンで水曜日に行われる、ローマ教皇の謁見に参加したこともあります。仕事にかかわるものを持っていくとよいと言われていたので、将棋の駒をポケットに入れていきました。P: 駒!どの駒だったんでしょう? その後、いかがでしたか?
H: 「飛車」です。 僕は、飛車の駒って縦横無尽に動くことができて、その華麗さに魅了されるの。教皇 にお会いした翌年に、名人になることができました。P: 願いがかなったんですね。すごい。今までに何度かヨーロッパの聖地巡礼の旅に出かけられているというお話ですが、具体的にはどのようなコースで旅をされたのでしょうか。
「4、5年前病院で検査したら、健康年齢が46歳。骨年齢が28歳!と言われたんですよ。これも神様のお恵み」というひふみんの検査結果に驚愕!
H: 例えば、スペインのサンティアゴ、ポルトガルのファティマ聖堂、フランスのルルドという流れで訪ねたこともあります。
P: 国をまたいで、長旅ですね。ぜひ、詳しく聞かせてください。
H: まず、スペインでキリスト教の布教活動をしていたヤコブ(スペイン語名:サンティアゴ)の墓が見つかった場所に、アルフォンソ2世が教会を建てていて、ヨーロッパ中の人々がそのサンティアゴ・デ・コンポステーラに向かって巡礼の旅をするルートがあるのですが、延々100キロ歩きました。
P: 100キロ! どのくらいかかるのでしょうか。
H: 最初は40キロの予定だったのですが、妻と相談してせっかくの機会という事で100キロにしました。1週間歩き続け、移動しました。毎日長時間歩くのは、大変でしたね(笑)。その後、ポルトガルのファティマ聖堂へ向かいました。P: 1週間毎日、歩くのはきついですよね。私は、ポルトガルにも行きたいと思っていたところなんですよ。ファティマにはどんなお話があるんですか。
H: ファティマ聖堂は聖母マリアの出現を見たという、ローマ・カトリック教皇庁が公認している16の奇跡のひとつに認定されている場所なんです。そのため世界中から巡礼者が訪れる場所なんです。
ルルドの泉、ひとりっPの長年の夢の場所
「ルルドの泉は、7歳の頃から、ぜひ行ってみたい、見てみたい、飲んでみたい!という場所なんです」と目を輝かせるひとりっP。
H: そして、ルルドの泉というのも、世界中の人が訪れます。聞いたことありますよね。行かれたことはありますか?
P: よくぞ聞いてくださいました!行ったことはありませんが、実はルルドは子供の頃から思い続けている場所なんです。小学2年生の時に親から買ってもらって超愛読していた本『七つの世界の七不思議』というのがありまして、その中に書かれていた不思議のひとつがルルドの泉。7歳の私は衝撃を受けたんですよ。「なんだこの泉!この水を飲むだけで病気が治るとかすごい!」と……。当時は海外って遠い別世界のことだったので、大人になって、あのルルドの奇跡の泉、実在するなら行ってみたいけど、、、と気になっていたんですよ。ひふみんさんはおつかりになって、その結果、奇跡が訪れたんですか?
H: ルルドはフランスとスペインの国境そばの実在する村です。ただ単に泉の水を飲んだり、つかったりするだけで、奇跡が起こるんですよ。1980年に行った時に水槽につからせてもらいました。僕は浴衣を着て入り、その後お恵みをいただきました。どういう事かと言うと、私の体が作り替えられたような経験をしました。当時42歳で自分では元気なつもりでしたが、きっと気づかない病気が隠れていて、それを治してもらったと思っています。
P: えええーー! すごい。そういう実感を得られたんですね!
H: 今でも奇跡は行われてまして、誰でも行ってそこで、ルルドの水を飲んだりつかったりすれば、神様からのお恵みをいただけると私は思っているので、ぜひ旅に出かけて欲しい、おすすめしたい場所です。こんな話があるんですよ。ルルドの水は単なる水で、何も変わった水ではありません。しかし、ルルドの水を持ち帰って、研究機関で科学的に調べた方がいらっしゃるんですが、結果は単なる水だったそうです。そんなの当たり前ですよ。それが宗教っていうものです。
P: なんと! 然るべきところで調べたんですね。調査研究したけれど、単なる水だった……。
H; そうです。奇跡っていうのは理屈抜きですからね。私はどちらかというと素朴に信じるタイプです。
旅は貯金だけでなく、実際にお金も入ってくる⁉
ひとりっPの格言『旅は人生の貯金』について、「旅は実際の貯金ですよ!」とひふみんの言葉にふたりで大笑い!
P: 他にも何か聖地を旅して奇跡を得たエピソードなどはありますか?
H: 1980年の最初の巡礼から戻ってきて、神様のお恵みですぐに十段に なりましたよ。P: 素晴らしい!H: 旅というのは気分転換や楽しみ、見聞を広めるなど、いろんな目的があると思うのですが、僕の場合は聖地巡礼ということもあり、神様のお恵みをいただくことが多いんです。ひとりっPさんの本に「旅は人生の貯金」という言葉がありますが、エルサレム帰国後すぐに十段になった僕は貯金ではなく、稼いだ(笑)。
P: あははは。なるほど、旅のおかげでタイトルとって、稼いだ!そこまで断言されるのはひふみんさんだけだと思います。これからは、旅は貯金だけじゃなく、実際にお金が入ってくることもあると、自信を持って言います!!!!
ぜひとも訪れて欲しい、エルサレムの嘆きの壁
「嘆きの壁は生き残っている、複製じゃない、そこで祈っているんです」。
H: 旅は人生の活力! 旅は稼げる!
P: 私は日めくりカレンダーの『 まいにちひふみん』で23日がくるのが楽しみなんですが、「旅行は行ってよし、帰ってからもよし」って書いてあるの、本当にそうだと思います。H: ははは、そうですね。巡礼旅の話に戻ると、エルサレムに3度行きましたが、その中でも嘆きの壁はみなさんに訪れていただきたいですね。P: ユダヤ教、イスラム教、キリスト教、3大宗教の聖地エルサレムの最も有名な場所ですよね。
H: そうです。紀元前1000年にダビデ王が都を築いたのですが、その子どものソロモンが跡を継ぎます。知恵がものすごく優れていたので、このような祈りを念じます。「私は若くして王様になり、これからいろんな事を裁かなくてはいけない。その裁く能力をお与えください」と。すると神様はこう言いました。「あなたは敵の首を求めるかと思っていたが、求めなかった。あなたの声に応える」。そこで、ソロモンは「神様、ここに神殿を造りますが、どんな宗教であれここに集まるすべての人がここに来て祈った時には必ず引き受けてください」と願いました。ソロモン王はユダヤ教信者ですが、全ての人がここに来ている時は神様に引き受けて欲しい!とお願いをした、とても寛容な方ですよ。P: そういう背景があるんですね。
嘆きの壁 photography:himumi kato
「私は今、エルサレムってそういうところだったの?というのが本当に驚きで、自分の中でぜひ行かないと!と、熱が高まっています」。
H: 人々が嘆きの壁の前で祈っていますが、壁にすきまがあって、そこに願い事を書いた紙を挟むと願いが叶うと言われています。P: ええー!石の壁のすきまに紙を挟むんですか!H: 僕が何を祈ったかといいますと、将棋の名人に1回なっていましたが、再びならせてください……とは言いませんでした。P: あっ、そうなんですね。では、なんと書かれたんですか。
H: 家庭の平和を祈りました。P: 素朴な疑問ですが、大学に受かりますように!とか、そういったものでもいいのですか?
H: 何でもいいんですよ。聞いているのは神様だから。極端に言えば10個書いてもいいと思います。僕はひとつしか頼まなかったけれど。例えば、おばあちゃんの長寿を願ったり、自分の出世の話でもいいんです。80歳になっても仕事をください!でも、何でもいいと思います。神様に託せばいいんです。
嘆きの壁、願いを伝える希望の場所!
ひふみんはこれまでにイタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、ポーランド、イスラエル、トルコ、アメリカ、韓国などを旅してきた。
P: なるほど。嘆きの壁にお願いの紙を挟むという話、初めて聞きました。
H: 面白い習慣ですよね。神様は全知全能ですから、願いは聞いてわかっているはずなのに。人間だから、紙に書いて挟むという方法なんですね。紙に書いて祈ってきたから、何年経っても今でも思い出す気がします。(アナログな)こういった手法がいいんでしょうね。
P: 嘆きの壁が、みんながお願い事を挟む場所とは。イメージが変わります。
H: 嘆きの壁と言いますけれど、実際は裏腹に幸福を求める壁ですよね。「神様に呼ばれてここに来たら幸せになれるよ!」という希望の場所ですよね。
P: お話を聞いていると、どんどんエルサレムに行かなきゃという気持ちになってきますね。これはかなり呼ばれてきましたよ。
席につくとすぐに、対局の時のように時計を真っすぐに置いたひふみん。
聖地中の聖地エルサレムへ、旅の準備を!
ひふみんと4年ぶりの再会。『ひふみの言葉』と『昨日も世界のどこかでひとりっぷ3〜弾丸無茶旅編〜』の表紙のカラー、ピンク×シルバーグレーが同じという偶然も!
H: しかしね、本当にエルサレムは感動しますよ。なんたって、聖地中の聖地だから。エルサレムに行くと、自分の生まれ故郷に帰ったような気持ちになりますよ。3回行きましたけれど、その度に感じます。そして、毎回その後、奇跡がありました。帰国後すぐ6か月後にタイトルとったことも。P: そうなんですね。悩んでいる人は1度エルサレムに行った方がいいですね。たとえキリスト教徒でなくても。H: 嘆きの壁は絶対いらしたらいい。どんな人でもすべての願いを神様が聞いてくださる。そして残っている壁、複製じゃない本物なんですよ。その場所で祈れるんです。
P: 建立時のオリジナルなんですね。感動的な場所。なんだか泣けますね。エルサレムとそこから足をのばして、ルルドの泉。旅のルートはこれで決まりですね! 子どもの頃憧れた七不思議のひとつをすぐにでも確認しに行かなくては。早速、聖地ひとりっぷを計画します~。みなさんも、行ってよし、帰ってからもよしの、Have a nice ひふみん的巡礼旅〜!!
添好運の大人気シグネチャーメニュー、通称チャーシューメロンパン(ベイクド チャーシューバオ)!ひとりっPも大好物。
ひとりっPお気に入りのメニューをオーダー。 海老とニラの蒸し餃子、蓮の葉ちまき、大根餅、キンモクセイとクコの実ゼリー、ココナッツミルクタピオカ入り。
ひふみんとの突ワン対談はひとりっPが「香港より東京の方が美味しい~!」とお気に入りの添好運 日比谷店にて。http://timhowan.jp/
ひふみんの珠玉の金言がつまった『ひふみの言葉』。こちらにも旅の金言が!
ひふみんがサインの際に書き添えてくださった言葉。「70歳、80歳になっても喜んで生きる」「白はつになっても実る」
会社のデスクに置いて日々眺めている『よろこんでいきる まいにちひふみん』。毎月23日が楽しみというひとりっP。
photographer:Yuka Uesawa