能登 イズ ビューティフル!! 〜ひとりっPが能登を推す理由〜

ひとりっP、石川県出身です。
 
能登へのエール、希望、祈りを込めて、この記事を書いています。


※ご紹介している場所の情報は、ひとりっPが実際に旅した時点(2021〜2022年)での情報になります。2024年1月1日の震災発災以降、状況が変わっている場所がほとんどです。

 

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2022.07撮影

パンデミックで世界のドアが閉じていた間、今できる「旅」を全力でやろう、と、日本のあちこちに出かけまくりました。

 

能登へも数回行きました。
 
石川県出身ではありますが、能登ではなく加賀(石川県のエリア区分は北の能登地方&南の加賀地方です)が地元なので、能登へは、小学校(金沢市内)のときのバス遠足で1回、同じく小中学生時代に家族旅行で1〜2回行ったことがあるだけ。能登のリアルはほとんど知りませんでした。
 
が、棚田&段々畑好きを近年自覚したひとりっP。パンデミック中に、「そうだ! 能登って千枚田があるよね!! 見てみたいんだよーー!!」と地元の友人に話したところ、じゃあドライブ行こうよ、と連れて行ってくれることに(←ほんと、その友人には感謝しかありません!)。
 
行ってみてびっくり!
 
能登って、こんなに美しくて豊かなところだったんだ!!!
 
子供のころにはわからなかった、木造の伝統家屋の丁寧に造られたたたずまい。
その背景の田んぼや里山含めた光景の美しさ(何百年もかけて作られたもの!)。
能登ヒバや椿が自生する緑深い里山。
海沿いの道のカーブを曲がるたびに現れる入江という入江には、小さな漁港と村。

「能登、なんかすごい!」と、もう車窓にくぎ付けです。

 
感動して、以来数回能登へ。ひとりバス旅(ひとりっPはバス好き)でも出かけました。時刻表をめちゃくちゃ調べて、1日に2便しかないような路線バスを乗り継いで、奥能登のあちこちへ。通り過ぎるひとつひとつの町をGoogleマップで地名確認しながらのバス旅は、ほんとうに楽しかった!

 

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こちらは、ひとりっPのGoogleマップです。 
 
地震にからんだ報道ではよく、奥能登は高齢化と過疎の進む地域、と言われています。が、ひとりっPは、奥能登を寂れた場所だとはまったく思いません。むしろ逆。
 
こんなに山の奥の農村、こんなに半島の先の小さな漁村なのに、うら寂しい感じがない。すごく豊かで、すごくきちんとしてる。住民のみなさんが、暮らす土地に愛情を持って大事に手を入れているんだなあ、というのが伝わってきて、行くたびに感動しかありません。これは子供のときにはわからなかったことですね。
 

能登への旅は毎回、人の営みって尊いんだなあ、と感じられる、ほんとうに勉強になる旅でした。
 
能登が、そんな里山里海に恵まれた、真に美しい土地だということを、今こそ、みなさんにお伝えしなくてはと思い、以下に、『昨日も世界の果てまで ひとりっぷ5〜行くぜ、ニッポン編〜』に掲載している奥能登記事部分を引用加筆転載させていただきます。

なんまいだ~~せんまいだ~~! 棚田マニアなもので、 リピートアゲイン! 目指せ! 絶景千枚田!

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2022.07撮影

ひとりっP、出身地・石川県になにやら立派らしい千枚田があることは小学校で習い、知っていました。
 
が、なかなか行く機会がなく。しかーし!
 
自分が棚田マニアだと自覚したからには「行かねば!」と、奥能登・輪島市にある「白米(しろよね)千枚田」を目指してGO! してみたらば!
 
「ナニここーーー! 絶景すぎる! 風水も最強すぎる(たぶん)!」と大興奮&大感動! こんな棚田、そうそうありませんから! 「日本の棚田百選」に選ばれているそうですが、いやいやいや、棚田一等賞でしょう! しかも、なんと、冬にはライトアップもされていると! もちろん再訪! いやもー、何回でも行きたくなる「白米千枚田」のすばらしさを語らせていただきます!

棚田×日本海! 唯一無二の感動絶景! 白米千枚田〜夏編〜

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2021.07撮影

【リアル「1000枚」田です!】
「白米千枚田」へは、奥能登・輪島市内から路線バスで約20分。日本海に面した里山の斜面一帯に、小さな田んぼが連なって、海岸までダーッと一面展開されています。公式サイトによると1004枚あるそう。
 
棚田は山間部にあることが多いのですが、ここはシー・ビュー! パノラミック! この開放感たるや! そして、この造形美! 尊い〜〜! いくら見ていても飽きません。棚田マニアのひとりっP、1日中いられます。今までの訪問回数3回。でもって、四季折々の表情が見たいー! 毎月訪問したいぞうー! ピクニックがてら再訪だーーー!

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2021.07撮影

海まで降りられる遊歩道がめぐらされていて、千枚田の真っ只中へ。ザアアアーー一ッと下から吹き上げてくる風に合わせて新緑の稲が揺れていくのが美しい〜!

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2021.07撮影

総合案内板に最小の田んぼ位置が表記されていますが、ひとりっPの見立てでは、そこではなく、最小はこの真ん中の田んぼではと。稲の植え付けは3〜4束!? ほんっと小さくって、こんな小さなスペースを田んぼにしているなんて、「愛」ですよね。リスペクトしかありません!

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2021.11撮影

日本全国に棚田は数あれど、アクセスが悪く、車でしか行けないところが多いなか、こちらは路線バスでサクッと行けるんですよ〜! しかも1時間に1本程度運行! これはかなり貴重です!(※ひとりっPは車の免許を持っていないのです&持っていたとしても、ひとり旅ではレンタカーは割高ですよね)

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2021.11撮影

千枚田見学はもちろん無料です。隣接している道の駅『千枚田ポケットパーク』では、千枚田で収穫されたお米がミニサイズから販売されていますよ〜。

これはもはや立派なアート空間! 白米千枚田〜冬編〜

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2021.11撮影

【アートな千枚田=あぜのきらめき】
「これ考えた人、天才!」とひとりっP、まじで感心感動。稲刈りが終わったあとの千枚田は、正直、見栄えがいまひとつ。が、それを逆手に取って、あぜ道にびっしりと張りめぐらされたLEDライトが日没から4時間点灯する「あぜのきらめき」。冬の白米千枚田の名物になっています。あぜ道の造形美がはっきりくっきりわかって、ほれぼれ〜〜!
 
もちろん、遊歩道も歩けます! いやもー、幻想的! 遊歩道には街灯などはいっさいなし。まっ暗な中にきらめき用のライトのあかりだけが、上に下に手前に奥に、立体的にぼんやり浮かんでいます。夢の中を歩いているような、浮遊しているような、不思議な感覚。ここでしかできない体験です。
 
ひとりっP、日没前から3時間いたのに、時間足りず! 翌日も再訪だ! と思ったんですが、残念ながら、かなりの荒天で断念! 冬の北陸あるあるですね。でもって、雪の千枚田も見てみたいぞう。

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2021.11撮影

こちらが冬場の白米千枚田の日中の光景です。白米千枚田がすごいのは、パノラミックな棚田を体感しまくれるように展望台&遊歩道が立体的に設置されているということ。これで見学無料ですから!

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2021.11撮影

LEDライトは15分ごとにグラデーションでカラーチェンジ。四季を表すグリーン・ピンク・ゴールド・ブルーに切り替わります。この夜は曇りだったんですが、一瞬、月が雲間から。まさに一期一会! 旅ってどの瞬間もほんとうに尊い!

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2021.11撮影

海越しに見えるのは、輪島市中心部。千枚田付近には街の灯りがほぼないので、イルミネーションが映えているんだな、とわかりました。 あぜのきらめき期間は例年10月ごろ〜3月ごろです。

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2021.11撮影

あぜのきらめき期間中の土日祝には、本来の終バス以降に臨時バスが出るんですよ。ひとりっPのために(違う)ありがとう、北鉄奥能登バス! おかげで、夜の千枚田をたっぷり堪能できました! ちなみに、この日、こちらの最終バスに乗ったのは、ひとりっPのほかにあとおふたりでした。※詳細はHPで確認を。

白米千枚田への起点=輪島旅のヒント8 ! 温泉も、ナイスな推しカフェも、絶景も!

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2021.11撮影

【温泉あります】
輪島含む奥能登エリアは温泉の宝庫。輪島市内にも温泉宿がいくつもあります。ひとりっPがステイしたのは、『ホテルルートイン輪島』。千枚田観光ファーストにつき、食事は自由にとりたかったので、温泉旅館ではなくビジネスホテルにしたんですが、掛け流しの天然温泉大浴場(露天風呂付き)があるのがナイスでした! ややにごりのあるお湯で、なめるとしょっぱいんですよ〜〜!

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2021.07撮影

【絶景カフェ①】
千枚田のすぐ脇、全体を見下ろすナイスすぎる場所に、カフェがあるんです。古い民家を改装した『SENMAIDA COFFEE』は、2021年7月にオープン。2階がカフェスペースになっていて、窓からは千枚田が一望という、絶好のロケーション! 千枚田に行くたびに必ず立ち寄っています。コーヒーは、ひとりっP好みの苦味系。千枚田を眺めながらのコーヒータイム、サイコーですー!

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2021.11撮影

【絶景カフェ②】
輪島市内から車で10分ほどの、海に面した古民家を改装したカフェ『HIKARI aiuto!』。内装はナチュラル&シンプル。窓からは海が一望なんですが、この日は天気が悪く、荒れ模様でした←冬の北陸あるある。目の前にバス停がありますが、1日3便のみ。ダイヤの関係で、行きか帰りのどちらかしか乗れず(涙)、片道はタクシーになります。運転免許のないひとりっPは、バス&タクシーで訪問しましたが、そんなお客はほかにはいないと思われます。ほぼ100%車利用かと。

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2021.11撮影

【初めての輪島塗】
輪島の名産品のトップは間違いなく輪島塗ですが、伝統的なものにはあまり惹かれず、ずっとスルーしていたひとりっP。が、カフェ『HIKARI aiuto!』でこちらの器が販売されているのに気づいて、「え!? これも輪島塗ですか!?」。モダンなあしらいは、輪島で漆塗りを学んだ女性の作品で『うるし劇場』という工房のものと聞き、へええ! と即決購入。どう使おうか、うっとり思案中です。

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2021.11撮影

【読書スポット発見〜!】
輪島港一帯は、ここ何年かでベイエリア的に整備され、輪島マリンタウンと名付けられています。桟橋と広い芝生公園、海ビューのベンチも。桟橋には男女問わずの釣り人多数。天気のおだやかな日は、海を眺めつつ、ベンチか芝生でごろごろしながら、のんびり読書したいな〜〜と、次回以降の奥能登旅の野望です。

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2021.11撮影

【のと里山空港がめちゃ便利!】
東京から能登エリアへは、のと里山空港利用でダイレクトにアクセス可能です。基本1日2便ですが、羽田から所要1時間! 近い! 手軽! 空港からは定額制乗合タクシーを利用。目的地で降ろしてくれるので、めちゃ便利です。空港〜輪島市間は約30分。ちなみに空港に立ち寄る路線バスの運行時間はフライトとリンクしているとは限らないので、ご注意。どうしてもバスに乗りたい場合は事前にスケジュールの確認を。

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2021.11撮影

【特急バスでアクセス】
輪島へは、金沢経由でアクセスする方法も。金沢〜輪島間の鉄道路線はないので、北鉄バスの特急バス利用です。所要約2.5時間。ちなみに、北鉄バスではSuicaなどの全国相互利用OK交通ICカードは使用不可です。輪島の始発&終点は、輪島港に隣接した輪島マリンタウン。バスの後ろに見えているのが、ひとりっPが宿泊したホテルルートイン輪島です。

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2021.11撮影

【特急バス利用時のアドバイス】
金沢→輪島の場合は進行方向左席、輪島→金沢の場合は進行方向右席に座ると、途中の車窓から、日本で唯一の車で走れる砂浜道路がある千里浜海岸の眺め(全長約8km)が楽しめますよ〜(特急バスは海岸は走りません)。この日は波がすごかったんですが、めちゃおだやかなことも。ちなみに途中のSAで1回だけ短時間のトイレ休憩が。ただしSAでの買い物などは一切不可です。

未公開編! 能登の里山里海ギャラリー by ひとりっP

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2021.07撮影

本邦初公開! 『明日も世界の果てまで ひとりっぷ5〜行くぜ、ニッポン編〜』には掲載していない写真とエピソードをご紹介します。
 
(※すべて、2021〜2022年に実際にひとりっPが旅した時点での体験談になります。2024年5月現在は、状況がかなり変わっています)
 
こちらは、『別所岳スカイデッキゆめてらす』からの風景。奥に見えているのは、七尾湾と能登島です。樹々がこんもりとした山越しの海と島! 優しい絶景〜〜〜!

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2021.11撮影

能登には伝統的な木造住宅が多くて、それがほんとうに美しいんです。このときは晩秋で、紅葉も美しかったですねえ。

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2022.07撮影

2022年7月に能登・輪島方面へ出かけたとき、Googleマップで見つけて行ってみた「鴨ケ浦塩水プール」。
 
なんと、海に作られたプールでした! 海外ではたまに見かけますが、日本にも、というか、能登にもあったとは! 案内表示によると、「輪島には昭和初期までプールがなく、昭和10年(1935年)ごろから岩場を掘り下げて作られ始め、昭和24年ごろに今のサイズがほぼ完成したと言われている天然の海水利用プール」なんですね。海水は南北に設けられた取排水口から流出入する仕組みだそう! 登録有形文化財に指定されていました。 
 
地元の子供たちがめちゃくちゃ楽しそうに飛び込んだり、泳いだりしていて、ひとりっP、水に入る準備をしてこなかったことを後悔!

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2021.11撮影

輪島の朝市にて。魚だけじゃなく、野菜や花なども売られています。ひとりっPは、写真のかぶ(大&小)を購入。

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2021.11撮影

晩秋の里山@輪島市。う、美しいーー! 見るたびに、絵に描きたくなりますね。

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2022.03撮影

能登・門前町の猿山には雪割草の群生地が。2022年3月に友人に誘われて、その雪割草を見に出かけたときの1枚です。斜面のあちこちに、白、薄ピンク色、薄紫、濃紫などいろいろなバリエーションの雪割草が。
 
ほかにも水仙、椿なども咲いていて、猿山から望む日本海は春めいた蒼。沖合いをフェリーが走ってる!! どこ行き!? こんなところを行くフェリーがあるんだー! と、感動しきり。来てよかったーー! と、誘ってくれた友人に感謝!(※その後調べて、おそらく敦賀〜新潟間のフェリーではと判明。そんな航路があるんだ! 知らんかった! と、また感動) 

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2022.03撮影

雪割草を見た帰り、それまではお天気だったのに、なんだか怪しい雲行きだなあと思い始めて、ふと前方を見ると、「な、なんだあれーーー!??」。
 
雲が、天空から滝のように雪崩落ちてきてる!!? もりもり形を変えながら動いていて、ときどき稲妻! その向こうに夕陽! まるでSF映画!

これって、もしかして線状降水帯ってやつ!??(←確信ナシ。言ってるだけです)と思いながら、しばらくドラマチックな地球シンフォニーに見入ってしまいました 。

(このあとほどなく大粒の雨がボタボタボタッと! あれよあれよと、もんのすごい土砂降りに!)

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2022.05撮影

ひとりっP、帰省で羽田〜小松空港間のフライトには何十回と乗っています。
 
が、このときは、ひとりっP経験史上初めて、小松空港→羽田への飛行コースが、能登半島上空を通過→新潟から本州横断→福島→茨城→羽田へ向かうルートだったんです(通常は、福井県→名古屋→浜松上空から東京湾へ抜けて大島上空→羽田空港へ向かいます)。

 
「こんなルートを飛ぶことあるんだ!!」とびっくり! この日は天気もよかったので、初めて能登半島を上空から堪能! 能登のあちこちへ出かけた経験から、「ふんふん、あそこが珠洲で、あれが見附島ね。あちらは輪島か。シュノーケルが楽しそうな海岸線、結構あるなあ」(※ひとりっPはシュノーケラー)と思いながらの感動フライトでした。

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2021.07撮影

能登で大きな地震が発生したと知ってすぐ、あちこちへ出かけた経験から、全域でとんでもなく大変なことになっているはず、と思ったのですが、震災直後も現在も、テレビや新聞では、能登の小さな町や村の様子がなかなか伝わってこない。ただ、ネットで検索すると、個人で発信されたものがいくつも見つかります。
 
発災から4か月以上経つのに、わたしが何度も旅をした、バスの車窓から見た能登の、まさに津々浦々の美しい町や村が、いまだにがれきがそのまま。震災直後のまんま。その光景に愕然とします。なぜなのか!? 胸が痛いです。
 

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2021.07撮影

ひとりっP、2000年ごろに中米ニカラグアを旅したことがあります。
 
いまでも鮮明に覚えているのは、首都マナグアの街中のところどころに瓦礫状態の廃家があったこと。な、なに?!と思ったら、なんと、1972年にあった大地震で崩れた建物とわかり、愕然。30年近く前の地震で倒壊した建物がそのまま放置されているって、なんで?! 仮にも一国の首都なのに! 意味がわからない! 衝撃でした。 

 

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2022.03撮影

逆に感心したのは、2005年ごろにアイスランドに行ったとき。
 
人口は当時わずか約30万人(2024年現在は約38万人)。首都レイキャビークを離れると人間よりも羊の数のほうが多いと言われていて、たしかに、ほんとうに民家はまばら。人を見かけると思わず手を振ってしまうくらい。壮大すぎる大自然。そこらじゅうでダイナミックな滝が流れ落ちていて、そこらじゅうで温泉が沸いていて、そこらじゅうの地面から蒸気やガスが噴き出している。地球は生きている! を実感して感動しまくり。
 
そんな大自然の中、まわりに家も村もまったくなく、最寄りの村まで車で2時間以上かかる本気で人里離れたエリアを移動中、道路沿いにポツンと建っているドライブインが。「な、なんでこんなところに!?」。

思わず立ち寄ってみたら、「ええーー!」。中がびっくりするくらいちゃんとしているんです。場末感ゼロ! シンプルながらも清潔であたたかくて明るい雰囲気で、トイレもめちゃくちゃきれい。どうやら宿泊もできるようで。って、ここってレイキャビークだっけ?? と一瞬脳がバグりそうになったくらい。ああー、きちんとした国ってこういうことなんだなあ、としみじみ思いました。

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2022.07撮影

能登の復興はまだまだです。発災から5か月近く経つのに、復興の入り口にも立てていない地域がたくさんあります。水道すら未だ全域復旧していません。県と国には、地域と人に寄り添った取り組みを、一刻も早く、きちんと正しくスムースに進めていただきたい。
 

あのすばらしい、里も山も海も人も豊かな能登がもとのようになること、住民のみなさんが笑顔になれることを、こころから願っています。
 
そして、そのときには、この記事を読んだみなさんに、ぜひ、美しくて豊かな能登を津々浦々まで体験していただけたらと思っています。

ひとりっPプロフィール画像
ひとりっP

ひとりっPこと編集Pことフクイユミコ。元SPUR編集長。女性のひとり旅を「ひとりっぷ」と名付けて応援中の編集者。会社員にもかかわらず、海外ひとり旅歴25年以上、回数400回超え(全部自腹)の旅バカ。おもな渡航先は、香港180回、台湾60回、タイ&シンガポール各40回、サンフランシスコ30回、中国30回、ハワイ30回、中南米各国40回、カリブ諸国30回、中近東10回など。現在年間25回ほど(全部プライベート)海外渡航。あまりの頻度に、日本入国時に密輸を疑われたことも。その圧倒的実体験をもとにした女子ひとり旅指南本『今日も世界のどこかでひとりっぷ』『明日も世界のどこかでひとりっぷ2~秘境・絶景編~』『昨日も世界のどこかでひとりっぷ3~“弾丸・無茶旅編”~』『今日も世界の果てまでひとりっぷ4〜爆バイイング編〜』に続き、初の国内編『昨日も世界の果てまでひとりっぷ5〜行くぜ、ニッポン編〜』が好評発売中。5冊とも、文・写真はすべて本人が担当。

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