ChatGPTやGemini、【対話型AI】の私の使い方 vol.195

ChatGPTやPerplexity、Gemini、Claude……これらは最先端の対話型AIたちです。皆さん、活用していますか? 今回は、私も日常的に利用している対話型AIの身近な使い方のヒントをご紹介します。

AIの進化は止まらない

1年ほど前の対話型AIでは「嘘を言う」といった問題もよく耳にしましたし、AIへの指示である「プロンプト」にはさまざまな作法があり、思い通りの振る舞いをさせるのは難しいものでした。しかし、対話型AIは驚くべきスピードで進化しています。この記事の内容もすぐに古くなるかもしれません(笑)。

もちろん、より的確な振る舞いを引き出すためのコツはありますが、最近ではカジュアルな問いかけにもある程度的確な答えを返してくれるようになってきています。

各種GoogleサービスとつながるGemini

GoogleのGemini(ジェミニ/ジェミナイ)は、GmailやGoogleマップやGoogle ドライブといったGoogleの各種サービスとの連携を強化しています。例えば「友達との食事のお店を探したい」といった時、以前のChatGPTなどでは存在しないお店を紹介されることもありましたが、GeminiはGoogle Mapから情報を取得することができるので、より正確で適切な情報を提供してくれます。場所、メンバー、食べたいものを伝えるだけで、マップ付きでお店候補を提案してくれるんです。

Geminiにおすすめのお店を尋ねる使用例
Geminiにオススメのお店を尋ねる

PDFや写真の内容も理解してくれる

また、多くの会話型AIで、外部ファイルを読み込むことができるようになっています。例えば、家電の説明書PDFをアップロードして、「この機能ってどう使うの?」と尋ねれば、必要な部分をササッと見つけて教えてくれたり。

chatGPTに洗濯機の説明書PDFを読み込ませ、排水の詰まり解消法を尋ねる使用例
ChatGPTに洗濯機の取扱説明書PDFを読んでもらって、排水が詰まった時の対処法を教えてもらう

写真を読み込ませれば、それに何が写っているのか、ということまで認識してくれます。例えば「SNSに投稿する文章が思いつかなくて、なかなか更新頻度が上げられない!」なんて時、投稿しようとしている写真と伝えたい内容を伝えれば、キャプションとハッシュタグを生成してもらうこともできます。もっと細かく自分のスタイルや与えたい印象を示した言葉を加えることで、精度を上げられるはず(Instagramから自分のアカウントのデータを読み込めるようになれば、さらに便利になるのになー、と思ったり)。

Geminiにインスタ投稿のキャプションの草案を作ってもらう使用例
Geminiにインスタ投稿のキャプションの草案を作ってもらう

そして、提案された内容をそのまま使うのではなく、必要に応じて修正を加えることで、より質の高いコンテンツを作ることができます。AIを活用することで、ゼロからアイデアを考えるのではなく、ある程度形になったものからスタートできるので、思考の効率化にもつながります。

学びにも役立つ

対話型AIは学びのサポートにも役立ちます。例えば、音声で会話する機能を使って英会話の練習をしたり、長文読解や文法の添削をお願いしたり、ライティング課題の作成を依頼したりすることもできます。もちろん、翻訳ツールとしても優秀なので、海外のニュースや記事を日本語で読みたい時や、英語で書かれた資料を理解したい時にも役立ちます。

ChatGPTにテーマを出してもらって英会話をし、フィードバックをもらう使用例
ChatGPTにテーマを出してもらって英会話をし、フィードバックをもらう

もちろん、語学学習だけでなく、他分野の専門的な学習まで、幅広いシーンで活用できます。私はプログラミングが苦手ですが、ChatGPTに「自分が実現したいこと」をベースにコードの書き方やエラーの解決方法を質問しながら試行錯誤した結果、無事動かすことができて感動しました。どの分野でも、まるで家庭教師のように、学びをパーソナルにサポートしてくれるはず。

なお、学校や職場で利用する際には、まずは組織内の利用ルールの確認を。また、個人利用においても、機密情報や個人情報は入力しないことを基本に、入力したデータがどのように収集、保存、使用されるかを理解した上で利用することが大切です。

不安なこともAIに聞いてみる

AI自体に忌避感があったり、入力したデータがどのように使われるのか不安に思う方は、利用規約やプライバシーポリシーのページをAIに送り、気になる点を質問してみるのも良いでしょう。日本語版が用意されていない場合もありますし、専門用語が多く長文になりがちな規約も、AIの力を借りれば理解しやすくなります。これは他のサービスにサインアップする時にも便利で、私も最近良く使うワザです。

Geminiの利用規約ページにかいてあることをわかりやすく教えてもらう使用例
Geminiの利用規約ページに書いてあることをわかりやすく教えてもらう

「ググる」から「パプる」へ?

「ググる」という言葉が浸透してもう10年くらい経ったでしょうか。でも最近は検索しても怪しいサイトばかりで、欲しい情報になかなか辿り着けないこと、多くないですか。そんなモヤモヤを解決してくれるのが対話型AIを活用した検索エンジン「Perplexity(パープレキシティ、略してパープレ)」です。

perplexity(パープレ)の使用イメージ
パープレはモバイルアプリもあるし、もちろんPCからも使えます

パープレは、質問に対してインターネット上の情報を収集し、根拠に基づいた回答を提示してくれます。検索対象にする情報は学術論文のみに絞ったりすることも可能。知りたいことについて質問するだけで、信頼性の高い情報を得られるため、とても便利。

回答の下には「探索を続ける」という、回答内容をさらに深掘りしていく質問のサジェストが表示されるのですが、知識の泉(というか沼……?)にズブズブと沈んでいける感じがあって、これがまた楽しい。つい最近、ソフトバンクとの提携が発表され、ソフトバンク系列のモバイル回線を契約している人はPerplexityの有料版サービスを1年間無料で使えるようになったので、該当する方はぜひ試してみて。

今回ご紹介した機能はほんの一部です。対話型AIは、話しかけるだけで使える手軽さが魅力です。新しい友だちや同僚ができた感覚で、「これって、やってもらえるのかな?」と思ったことをどんどん気軽に投げかけてみてください。きっと新しい発見があるはずです。

※ちなみに、この原稿はPerplexityで事実関係を確認しながら、私の過去10本の原稿を読み込ませたChatGPTとGeminiに校正してもらいつつ、仕上げました。原稿執筆は孤独な作業ですが、AIが壁打ち相手をしてくれるのはとてもありがたいです。

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