2022.05.17

仕込みの時間:ニョッキ【長尾智子の保存食レシピ 第15回】

作って楽しく、食べておいしい。あると心強くて安心するもの。季節を感じ健やかな自分を持続させる保存食、今月はシンプルな素材で作れるニョッキ。

「じゃがいもに少量の小麦粉を加えてつなぎにしたニョッキは、手作りも難しくないもの。ポイントはじゃがいも選びで、水分の多い男爵より、メークインなど型崩れしにくいものを選ぶだけで作りやすさが違います。べたつく場合は打ち粉で調節しましょう」。

じゃがいものふんわりした風味がおいしく、多めに作って冷凍しておくと使い勝手がいい。

「合わせたソテーは2種の野菜にバジルを加えたシンプルなもの。リコッタチーズをのせると、ほどよくクリーミーになっておいしいです」

ほかにもトマトソースやジェノベーゼなど、いろいろなソースと合わせて楽しめるニョッキ。具だくさんのスープの具材として加えるのもおすすめだそう。

材料(作りやすい分量)

じゃがいも(メークイン)
600g(約4個)
強力粉
 150g
ひとつまみ
打ち粉(強力粉) 
適量

【そら豆とアスパラガスのソテー】

そら豆
約300g
アスパラガス
 3本
バジリコの葉
約2本分
にんにく
½片
塩・こしょう
各少々
リコッタチーズ
約60g
オリーブオイル
約大さじ2

作り方

❶じゃがいもは洗って皮のまま柔らかくなるまでゆでる。冷めないうちに皮をむき、塩を加えてフォークで粗くつぶす。まな板に移し、粒が小さくなるようつぶしてボウルに入れる。

❷①に強力粉を振りながら加え、ゴムべらで手早く混ぜてまとめる。まな板かキッチンの天板に広めに打ち粉をして移し、手で生地を平たくしては2等分して重ねる作業を繰り返す。
べたつく場合は、適宜打ち粉を振ってひとまとめにする。

❸②の生地を6等分にして、半量は転がしながら太さ1㎝程度の紐状にする。端から1㎝の長さに切り分け、打ち粉の上に移す。生地の半量は、ごく軽く丸めて真ん中にくぼみをつける。そのまま30分以上置いて表面を乾かす。生地が扱いやすくなったら、使う分だけ残して保存袋に平らに並べて入れ、冷凍保存する(1カ月以内に食べきること)。

 

【そら豆とアスパラガスのニョッキの作り方】

❶そら豆はさやから出し、アスパラガスは1.5㎝に切り分ける。鍋に湯を沸かし、まずそら豆を1分ゆでて皮をむく。次にアスパラガスを鍋に入れ、1分たったら皮をむいたそら豆を加えて20秒ほどで引き上げる。

❷フライパンにオリーブオイルとにんにくをそのまま入れて温め、①を入れ、塩を振って軽く炒め合わせて火を止める。

❸別の鍋に湯を沸かし、2人分(1人分約120g)のニョッキをゆでる。浮いてきたら湯を軽くきり②のフライパンに加え、ちぎったバジリコの葉も入れて中火で軽く温めて和える。器に盛ってリコッタチーズをのせ、こしょうを挽きかける。

PROFILE

ながお ともこ●フードコーディネーター。雑誌等で活躍する一方、オリジ ナルの器を扱うオンラインストアSOUPsを展開。「"食べ方の断捨離"がテーマになりつつあるこの頃。準備中の新刊にも書くつもり」

SOURCE: SPUR 2022年6月号「長尾智子の保存食レシピ」
photography: Masahiro Sambe text: Kaori Okuda

FEATURE
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