長尾智子さんに教わるのは、友人を訪ねたり、みんなで集まるときの"誰かのための料理"。「持ち寄りの楽しみは工夫すること。コンパクトにまとめて、行き先で盛りつけて食べて、始末よく終わるのが理想」。おいしい時間を共有するためのレシピをご紹介。
長尾智子さんに教わるのは、友人を訪ねたり、みんなで集まるときの"誰かのための料理"。「持ち寄りの楽しみは工夫すること。コンパクトにまとめて、行き先で盛りつけて食べて、始末よく終わるのが理想」。おいしい時間を共有するためのレシピをご紹介。
![春野菜の温サラダ 【長尾智子の持ち寄りレシピ】](https://img-spur.hpplus.jp/article/parts/image/1c/1c95132f-4c9c-4fd3-ab4e-bad58fe3bde0-1200x1200.jpg)
寒さの中に春の兆しが見え隠れするこの時季は、季節の野菜をふんだんに使った軽やかなサラダがうれしい。
「春野菜をゆでて持っていき、低めの温度のオーブンで"焼く"と"温める"の中間くらいに仕上げるメニュー。温度調節ができるオーブントースターで気楽に作れます」。オーブンが小さければ、2回に分けて焼いても。冷めてもおいしいので、材料は多めに準備するのがおすすめ。
「春野菜はふわっと緩んだような柔らかさが持ち味。ゆですぎると頼りない食感になるので、少し歯ごたえを残すくらいにとどめておくのがコツ」。たっぷりの野菜をメインに、ハモンセラーノや塩気のあるアンチョビ、さっぱりしたリコッタチーズなどアクセントとなる食材を添えて。
「サラミやツナ、スモークサーモンなど、お好きな素材を合わせて」。山ほど食べても、重たくない食べごたえ。負担のない軽さが魅力の一皿を囲み、新しい季節の訪れを感じてみては。
![春野菜の温サラダ【長尾智子の持ち寄りレシピ】](https://img-spur.hpplus.jp/article/parts/image/69/69cfdb52-549c-4ebf-8f62-b745db0794c7-1200x1200.jpg)
材料
![春野菜の温サラダ【長尾智子の持ち寄りレシピ】](https://img-spur.hpplus.jp/article/parts/image/ed/ed69760f-91f3-4f4d-9704-63bba5d66e8e-1200x1200.jpg)
春野菜の温サラダ
春キャベツ
約1/2株
ロマネスコ
約1/2株
新じゃが
3個
新玉ねぎ
1個
菜の花
1束
グリーンピース
約50g
レモン汁
小さじ2
タイム
2〜3本
グリーンオリーブ
約12個
リコッタチーズ
1パック
アンチョビ
5〜6枚
ハモンセラーノ
4〜5枚
にんにく
約1株
オリーブオイル
80〜100㎖
塩
適宜
バゲットなど好みのパン
適宜
〈下準備〉野菜を切り分ける。春キャベツは芯を切り離さないようにして放射状に4等分。ロマネスコは小房に分ける(小さくしすぎないように注意)。新じゃがは皮をむき、4等分に。新玉ねぎは皮をむき、放射状に8等分に切り分ける。菜の花は5〜6分ほど冷水に浸けてから水気を切る。グリーンピースは実を取り出す。
大きめの鍋に湯を沸かし、①の野菜を順にゆでる。春キャベツは2分、ロマネスコは6〜7分、新玉ねぎは3分、菜の花は2分程度が目安。それぞれゆでたら水気を切っておく。鍋の水を入れ替え、①の新じゃがを入れて少し硬めにゆで、水気を切る。グリーンピースは別の小鍋に湯を沸かして柔らかくなるまでゆで、ゆで上がったらそのままにして粗熱を取る。
グリーンオリーブはレモン汁の半量をふって和え、アンチョビは油を切って残りのレモン汁をかける。ハモンセラーノは長さを半分に切っておく。材料をそれぞれ容器に詰める。
〈仕上げ〉グリーンピースは水気を切り、菜の花は2等分する。天板にオーブンシートを敷き、準備した野菜をバランスよく並べ入れる。タイムの小さい枝を摘み、グリーンオリーブとともに散らし、全体に塩をふってオリーブオイルを回しかける。160℃に温めたオーブンで20~25分温めて、天板のまま食卓へ。野菜を器に取り分け、アンチョビ、ハモンセラーノ、リコッタチーズを添える。オリーブオイル、塩を適宜足しながらいただく。パンは縦2等分に切って軽くトーストする。1片を2等分したにんにくの切り口をパンにこすりつけて野菜に添える。
今月のお気に入り
![カッティングボード](https://img-spur.hpplus.jp/article/parts/image/a8/a8452a5c-23c7-48c7-b155-056745ac9267-750x511.jpg)
パンやオードブルを盛る器や、熱いオーブン皿の鍋敷きとしても使える木製のカッティングボード。「愛用しているのは、イタリアやチュニジアのオリーブ材のもの。使い始めに植物油を薄く塗ると、油分の多い食材をのせても気になりません。使い込むほどに木目もなじんでいい存在感に。大小いくつか持っていると便利です」
![長尾智子プロフィール画像](https://img-spur.hpplus.jp/article/parts/image/99/99437fac-8a68-4d55-8132-b6e54c05a3d7-600x600.jpg)
ながお ともこ●フードコーディネーター。持ち寄りレシピは今回で最終回。次号からの新連載は、"旅"がキーワードに。「実際に出かけた土地や出合った本、人などにインスピレーションを得て生まれたレシピ。毎月、気楽で印象的なひと皿を紹介します」