春野菜の温サラダ【長尾智子の持ち寄りレシピ 最終回】

長尾智子さんに教わるのは、友人を訪ねたり、みんなで集まるときの"誰かのための料理"。「持ち寄りの楽しみは工夫すること。コンパクトにまとめて、行き先で盛りつけて食べて、始末よく終わるのが理想」。おいしい時間を共有するためのレシピをご紹介。

長尾智子さんに教わるのは、友人を訪ねたり、みんなで集まるときの"誰かのための料理"。「持ち寄りの楽しみは工夫すること。コンパクトにまとめて、行き先で盛りつけて食べて、始末よく終わるのが理想」。おいしい時間を共有するためのレシピをご紹介。

春野菜の温サラダ 【長尾智子の持ち寄りレシピ】

寒さの中に春の兆しが見え隠れするこの時季は、季節の野菜をふんだんに使った軽やかなサラダがうれしい。

「春野菜をゆでて持っていき、低めの温度のオーブンで"焼く"と"温める"の中間くらいに仕上げるメニュー。温度調節ができるオーブントースターで気楽に作れます」。オーブンが小さければ、2回に分けて焼いても。冷めてもおいしいので、材料は多めに準備するのがおすすめ。

「春野菜はふわっと緩んだような柔らかさが持ち味。ゆですぎると頼りない食感になるので、少し歯ごたえを残すくらいにとどめておくのがコツ」。たっぷりの野菜をメインに、ハモンセラーノや塩気のあるアンチョビ、さっぱりしたリコッタチーズなどアクセントとなる食材を添えて。

「サラミやツナ、スモークサーモンなど、お好きな素材を合わせて」。山ほど食べても、重たくない食べごたえ。負担のない軽さが魅力の一皿を囲み、新しい季節の訪れを感じてみては。

春野菜の温サラダ【長尾智子の持ち寄りレシピ】

材料

春野菜の温サラダ【長尾智子の持ち寄りレシピ】

春野菜の温サラダ

メイン
WHAT TO USE
4人前
  • 春キャベツ

    約1/2株

  • ロマネスコ

    約1/2株

  • 新じゃが

    3個

  • 新玉ねぎ 

    1個

  • 菜の花

    1束

  • グリーンピース

    約50g

  • レモン汁

    小さじ2

  • タイム

    2〜3本

  • グリーンオリーブ

    約12個

  • リコッタチーズ

    1パック

  • アンチョビ

    5〜6枚

  • ハモンセラーノ

    4〜5枚

  • にんにく

    約1株

  • オリーブオイル

    80〜100㎖

  • 適宜

  • バゲットなど好みのパン

    適宜

RECIPE
1

〈下準備〉野菜を切り分ける。春キャベツは芯を切り離さないようにして放射状に4等分。ロマネスコは小房に分ける(小さくしすぎないように注意)。新じゃがは皮をむき、4等分に。新玉ねぎは皮をむき、放射状に8等分に切り分ける。菜の花は5〜6分ほど冷水に浸けてから水気を切る。グリーンピースは実を取り出す。

2

大きめの鍋に湯を沸かし、①の野菜を順にゆでる。春キャベツは2分、ロマネスコは6〜7分、新玉ねぎは3分、菜の花は2分程度が目安。それぞれゆでたら水気を切っておく。鍋の水を入れ替え、①の新じゃがを入れて少し硬めにゆで、水気を切る。グリーンピースは別の小鍋に湯を沸かして柔らかくなるまでゆで、ゆで上がったらそのままにして粗熱を取る。

3

グリーンオリーブはレモン汁の半量をふって和え、アンチョビは油を切って残りのレモン汁をかける。ハモンセラーノは長さを半分に切っておく。材料をそれぞれ容器に詰める。

4

〈仕上げ〉グリーンピースは水気を切り、菜の花は2等分する。天板にオーブンシートを敷き、準備した野菜をバランスよく並べ入れる。タイムの小さい枝を摘み、グリーンオリーブとともに散らし、全体に塩をふってオリーブオイルを回しかける。160℃に温めたオーブンで20~25分温めて、天板のまま食卓へ。野菜を器に取り分け、アンチョビ、ハモンセラーノ、リコッタチーズを添える。オリーブオイル、塩を適宜足しながらいただく。パンは縦2等分に切って軽くトーストする。1片を2等分したにんにくの切り口をパンにこすりつけて野菜に添える。

今月のお気に入り

カッティングボード

パンやオードブルを盛る器や、熱いオーブン皿の鍋敷きとしても使える木製のカッティングボード。「愛用しているのは、イタリアやチュニジアのオリーブ材のもの。使い始めに植物油を薄く塗ると、油分の多い食材をのせても気になりません。使い込むほどに木目もなじんでいい存在感に。大小いくつか持っていると便利です」

長尾智子プロフィール画像
フードコーディネーター長尾智子

ながお ともこ●フードコーディネーター。持ち寄りレシピは今回で最終回。次号からの新連載は、"旅"がキーワードに。「実際に出かけた土地や出合った本、人などにインスピレーションを得て生まれたレシピ。毎月、気楽で印象的なひと皿を紹介します」

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