K まず缶ハイボールと、バーで作るハイボールの違いをお話しさせてください。アルコール度数でいうと缶ハイボールは5%〜10%以内、バーのハイボールは大体11〜12%。また容量を比べると、缶ハイボールは350ml前後、バーのハイボールは大体200ml未満。もしバーで飲むアルコール度数で350mlもあったら、結構飲み終わるのにしんどい。缶ハイボールはプルトップを開けて、そのままゴクゴクっとおいしく飲むことを前提に製造されているのではないかと思っています!
A 確かに前回バーで飲ませていただいたものは、ガツンとウイスキーを感じることができるハイボールでした。おいしいけれど、缶ハイボールのように飲んだら大変なことに(笑)。
K あともう一つ、これは大きな利点! バーで作るハイボールの場合、ウイスキーの原酒と炭酸をその場で混ぜます。本来そこまで相性の良くない二つなのですが、バーテンダーのテクニックによりおいしくなる。その点、缶ハイボールの場合は原液と炭酸が事前に完全に混ざった状態で売られているので、ちゃんと味わいとして融合しているんです!
Z 缶ハイボールの味はブレることがないし、各社が研究して自信を持って売り出している配合なので、ベストであることは間違いないってことですね!
K 角 ハイボール 缶は、最もスタンダードな缶ハイボールということでチョイスしました。自分の好みを知るための指針にしてもらえれば! 原材料にレモンスピリッツが入っているので、元々レモンのフレーバーがあるんです。
A なんと! どうりでスッキリ飲みやすいわけだ。もし居酒屋のハイボールでレモン無しだったら、必ず追加注文しますもん。レモンと合うんですよね〜。
K その筆頭株が、このカバラン。台湾でウイスキーを製造している会社は3社あるのですが、その中で最初に日本に入ってきたのが、カバランなんです。世界中のウイスキーの品評会で賞を獲りまくっているんですよ。昨年の東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2022の洋酒部門では、カバラン ソリスト モスカテルシェリー カスクストレングスが最高金賞を受賞しました。
Z 歴史ある醸造所が多い中、2006年創業での快挙。ウイスキー界の藤井聡太さんだ!
A 短期間で、勝ちまくっているということね(笑)。では、カバランで作った缶ハイボールをいただきます! おいし〜! トロピカルな甘いニュアンスがあって、ちょっとカクテルのような味。
K 若鶴酒造が富山の三郎丸というところに三郎丸蒸留所を建てて、ウイスキーを造っています。昔から造っていたそうですが、最近大々的に設備投資をして、ウイスキー事業に本格参入したんです。ウイスキーの蒸留器は必ず銅を使うのですが、ここは蒸留器にかなりこだわっています! 大仏を造立する時の鋳造の方法を採用し、銅を溶かしてから型に入れるという特殊な作り方なんだとか。一般的な蒸留器よりもたくさん銅を使用するので、お値段もかなり高くなるらしいです。
Z こだわりを詰め込んだ、新しい蒸留所に生まれ変わったんですね。缶ハイボールも期待が高まる〜!
A 商品名の通り、口の中に入った途端にスモーキーなニュアンスがあります。これまでにない味わい、クセになる!
A 缶ハイボールを飲み比べしたのは初めてで、こんなにも味わいが違うのかと驚きの体験でした! 今回は小林さん目線で選ぶ「ベストうち飲み賞」が気になるところ、教えていただけますでしょうか?
K 私はスタンダードな味が好きなので、まず「スコッチウイスキーハイボール レジェンダリースコット」 あとは、「三郎丸蒸留所」のような味を缶ハイボールで飲めるのはありがたい。今ジャパニーズウイスキーがとても流行っていますが、これからのジャパニーズウイスキーを応援するきっかけになってもらえたらと思います。
Z 気になったら、すぐトライできるのが缶ハイボールの良さ! 1本と言わずぜひ飲み比べてみてください♪