SPUR8月号にて「ゆるモード言語学」をお届けします

ゆる言語学ラジオ」というYouTubeとPodcastにて配信中のプログラムをご存知でしょうか。「ゆるく楽しく言語の話をするラジオ」として堀元見さん、水野太貴さんにより2021年よりスタート。チャンネル登録者数も今なお増加し続けるほど、人気コンテンツなんです。誰しもが日常的に扱っている“言葉”を軸にしながら、その奥深さに「知らなかった!!そうなんだ!」という感動の連続。時折(一応母語話者なのに)こんなに日本語のことも知らなかったのか……と愕然としたりもしつつ、多方面に博識な二人が繰り広げるウィットに富んだトークが面白く、再生する手が止まりません。

おすすめ回は数多ありますが、こちらは大ヒットした「象は鼻が長い」の謎-日本語学者が100年戦う一大ミステリー」。

そんな「ゆる言語学ラジオ」と、今回SPUR8月号にて異例のコラボレーションが実現しました! 題して、「ゆるモード言語学」。担当編集も昨年6月頃にこのチャンネルに出合って以来、以来更新を楽しみに待つ一リスナーでした。コツコツと聴くうちにファッションも言語学的なアプローチで考えてみたらどうだろうか……と好奇心と妄想が膨らみ、おふたりに企画を打診。なんとご快諾いただき、貴重な機会がかないました。

本誌では5つの切り口から言語×ファッションにまつわるトピックを監修いただき、その背景や変遷を汲みながら、ビジュアルに落とし込んでいます。フォトグラファー、スタイリストの方とも、言語的な要素をどう撮影で表現する?と打ち合わせをたびたび重ね、現場でも楽しみながら試行錯誤。

切り口のひとつは、たとえば接続助詞「て」(「自由奔放に羽ばたいて」など)で終わる、SPURやファッション雑誌でよく見られる文章表現について。こちらを説明する説として浮上するのが、“あえて言い切らないことで想像の余白を残す”、「言いさし」表現。ビジュアルでは言い切らない=覆う、隠す、遮る、鮮明に見えない、などのキーワードで解釈し、こんな撮影手法に。

どんなカットに仕上がっているか、ぜひ誌面をご覧ください!
ジル サンダーのダブルフェイスニットに包まれ「て」。どんなカットに仕上がっているか、ぜひ誌面をご覧ください!

カメラ前に透けるオーガンジーの布を垂らし、モデルに重なる部分を人の形に切り抜くことで、奥行きがあるファンタジックなカットに仕上がりました。他にも色彩語の発展法則、発音のフシギ、実は同じ語源だった……などのトピックに対して、それぞれ撮影方法を変えながら取り組んでいます。ぜひ解説とともに本誌をチェックしてみてください!

そして同企画内では「ゆる言語学ラジオ」の堀元さん、水野さんのおふたりのインタビューも掲載。聞き手・執筆を担ってくださったのは、本誌連載も手がけるライターの武田砂鉄さん。二人の学びや創作と対峙するブレない姿勢に、これだけ支持を集めるひとつの理由があるように感じました。

さらに、今回はなんとお二人にご出演いただいたシュプールTVでの動画コンテンツも予定しています! こちらも近日公開予定ですので、ぜひお楽しみに。

※一部ネット書店で在庫切れとなっておりますが、再開を予定しておりますので、その際にはお早めにご予約ください。

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エディターSAKURABA

好きな服は、タートルネックのニットと極太パンツ。いつも厚底靴で身長をごまかしています。

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