お気に入りの曲にノっているかのように、テンポよくメイクアップできる。そんな気分をアゲるコスメティックの組み合わせとは？
私を解放してくれる、オレンジ〜イエロー系のハッピー・グルーヴ
――森山和子さん（ビューティエディター＆ライター）
並々ならぬコスメ愛と飽くなき美への探求心は、同業のエディター陣にも一目置かれるほど。気になる色はすべて自らの肌で試し、常にビューティトレンドの最前線をキャッチ。
KATE パーソナルリップクリーム 06
「こんなキャラメル色のリップバームを待ってました。見たままに発色するのに重くならず、ほのかな艶があって唇も荒れない。色も質感も値段も神！」。
Celvoke カムフィー ブラッシュ 07
「シミやソバカスさえもよい味わいに変えてくれる、洒落感＆抜け感製造チーク。それでいて透明感も出るのが素晴らしすぎる！ ワンストロークで顔がただただこなれて見えます」。
B IDOL THE アイパレ 05
「大人の目もとにもよくなじむシックなオレンジに締め色のブラウン、トッピングのグリッターにクリーム状のハイライトまで、今欲しいすべての色がこの中に。毎日でも使いたい！」。
CHANEL レ ベージュ タン ベル ミン イドゥラタン
「これさえあれば、どんなに肌の調子が悪くても大丈夫！ 少量で驚くほどのびて毛穴落ちせず、シミもくすみもさっと払拭。夢の疑似素肌がかないます」。
「両親の音楽の趣味の影響もあり、子どもの頃から’60～’70sの音楽やファッションが大好きです。私の中にあるその当時の色のイメージは、写真のトーンやテキスタイルで見るようなオレンジやイエロー、ブラウンなんですよね。だからそんな色彩がビューティシーンにあふれていたこの下半期はもう本当に幸せで！ 上の4つのプロダクトでメイクアップをすると、パティ・ボイドやアニタ・パレンバーグ、マリアンヌ・フェイスフル……まるで自分があの時代の憧れの人になれた気がするんです。というわけでアメリカやUKの当時の音楽を聴くことが多いのですが、このセットリストを曲にたとえるならThe Lovin’ Spoonfulの『Do You Believe in Magic』。"音楽は君を解放してくれる魔法なんだよ"という歌詞は、私のメイクアップへの想いとリンクする。いつでも心ときめく色と輝きを片手に、なりたい自分に変身したいですね」
派手じゃないけど凛と存在感のある、美声ボーカルのように心を捉えて
――松田未来さん（メイクアップアーティスト）
2020年に立ち上げた自身のブランド「rihka」のネイルは即完売。"自分が納得できるきれいを目指す"。そんなクリエーションが注目を集める、ビューティ界の新トレンドセッター。
hince ムードインハンサー マットアドレス
「ブラウンとベージュ、レッドが溶け合ったようなマチュアでセンシュアルなカラー。マットな質感はトレンドのファッションとも相性がよく、唇に惹きつける存在感をもたらして」。
Amplitude コンスピキュアス モノチークス 01
「パウダーでもクリームでもない、しっとりさらさらの特別なテクスチャー。控えめなライトベージュは色と色の"つなぎ"としても優秀で、もはや上質な肌づくりに欠かせません」。
ADDICTION ザ カラー リキッド アイライナー 006
「品よくまなざしのフックになる、繊細なニュアンスのシナモンブラウン。ラインのカーブまで緻密に調整できる、フェルトペンの描きやすさも見逃せません。全10色のバリエーションはどれもキャッチーで全部欲しい！」。
Amplitude コンプリートフィット パウダースティック ファンデーション
「まさにパウダーがスティックになった形状に目からウロコ。カバー力があってくずれにくく、しっとりしていてナチュラル。そのすべてをスピーディかつ軽やかにかなえてくれます」。
「堅実でしゃんとした佇まいのプロダクトばかり、無意識に選んでいたなと。大好きな映画『（500）日のサマー』で流れていそうな曲をイメージしたセットリスト。ひっそりと美しく、誰かをひたむきに想う心があふれ出すようで。この４品でメイクアップをしたら、周りの男性は夢中になって振り回されてしまうのでは？ （笑）。あまりに画期的なアンプリチュードのスティックファンデーションは、思わず母にもすすめてしまったほど。もれなく大感動していて、年代を問わず美肌に導くその懐の深さに改めて惚れ直しました。hinceは韓国コスメの域を超えて、もはやインターナショナルなブランドに。トレンドの移り変わりを敏感にキャッチしてギュッと凝縮したプロダクトの数々は、必ずチェックしたいですね。耳になじんで静かに流れゆく音楽のような、同じ温度感の彩りを集めて。この冬のマインドに肌も心も委ねてみたいです」
色で澄みきった透明感を奏でる、コロナ禍ならではの新発想
――椎名美月さん（モデル）
誰もが息をのむほど美しい、透明感に満ちた素肌の持ち主。自身もビューティラバーとして知られ、SNSでの美容についての発信が注目を集める。Instagram：@mitsuki__shiina
to/one ペタル エッセンス カラー バター 06
「保湿力が長時間持続して乾燥した唇もぷっくり潤う。でもつけ心地は軽やかでベタつかないバランスのよさにグッときました。焦がしバターみたいなダスティオレンジにもときめきます」。
to/one フラワーダスト アイシャドウ 04
「顔全体の透明感すら際立つ、パール感の美しいラベンダー。薄いほうの色をアイホールと下まぶたの目頭側、濃いほうの色を上の目尻側に。ポイントできかせれば浮いて見える心配もなし」。
LAURA MERCIER トランスルーセント ルースセッティング パウダー ハニー
「ピーチピグメント入りでやわらかな血色ニュアンスが出るので、くすみがちな部分にピンポイントでオン。想像以上にすんなりなじんでヘルシーリッチな肌印象がすぐ」。
「日頃からメイクアップで一番意識しているのが透明感を出すこと。でもマスクをしていると肌の大部分が隠れてしまうので、澄んだ印象をかなえてくれるラベンダー系のアイシャドウを使うように。まなざしのほどよいアクセントになってくれ、マスクでも表情にメリハリがつくのも気に入っています。ローラ メルシエのパウダーは『私の肌には濃い⁉』と思いきや、部分使いでくすみを払うのにぴったり。目の下や小鼻にブラシでサッとのせると、ピーチピグメントの効果でスキントーンが生き生き明るく見えるんです。唇にはリキッドなのに驚くほど軽やかでベタつかない、to/oneのルージュを。塗った後ティッシュオフしておけばマスクにつきにくく、でも潤いは続いて乾かないので手放せません。このセットリストは透明感にあふれながらも多彩なスピッツの『楓』のよう。さまざまな色と質感のハーモニーで、顔も心もフレッシュに」
まるで個性豊かなアイドルグループ⁉ 笑顔と勇気を連れてくる最強メンバー
――Tommyさん（美容家男子）
学生時代に「SHINee」のファンになったのが、メイクアップに興味を持つきっかけに。ジェンダーレスな視点でコスメティックの魅力を多角的に追求する。Instagram：@tommy_minho
GIORGIO ARMANI ミネラルスティックチーク 01
「艶っぽいテクスチャーでリアルな血色感を再現でき、男性の僕でも使いやすい、自分の魅力を高めてくれる貴重な差し色です。手が汚れないスティック形状もスマートでお気に入り」。
GMiMC ミネラルスティックチーク 01
「艶っぽいテクスチャーでリアルな血色感を再現でき、男性の僕でも使いやすい、自分の魅力を高めてくれる貴重な差し色です。手が汚れないスティック形状もスマートでお気に入り」。
ettusais アイエディション（カラーパレット）02
「濃淡２色のくすみピンクで、まぶたはシンプルなグラデーションに。ほかの色と重ねても美しく調和するので、違う色番と組み合わせることもしばしば。どれをとっても今季らしいアイパレットです」。
COFFRET D’OR モイスチャーロゼ ファンデーションUV 02
「素肌をうっすらと透かして生まれながらの美肌に見えるナチュラルな仕上がり。下半期の中でも一番、友人におすすめしたファンデーションです」。
「ハイブランドもコンサバもプチプラも。よいと思ったプロダクトは自由に組み合わせるのが僕のセットリストのこだわり。ひとりひとりの個性はバラバラ。でも全員集まるとハッと目を引くような華やぎが生まれる、アイドルグループのようなケミストリーを目指しています。ベースメイク担当のコフレドールは、02のピンク系のカラーを選んだのがポイント。明るいトーンでも首から浮いたりせず、自然な血色感のある肌がつくれます。アイメイク担当はエテュセの2色シャドウ。プチプラなのに完璧な肌なじみのグラデーションがつくれる、全体のまとめ役です。チーク担当のMiMCはいわば可愛い系（笑）。寒い時季に頰や鼻が赤くなるのってとってもキュートじゃないですか？ リップ担当のアルマーニはピンクメイクのハズシになるモードなエース。アイドルの歌うPOPソングのように元気をくれる、多彩なラインナップです」
