#56 力士の夫はいないけれど

高橋名人ばり(脳内イメージ)の指さばきでLINEを打ち返し、SNSを投稿し、メールを返信する毎日を過ごしていたら腱鞘炎になりました。中指と人差し指がしびれています。首から肩甲骨、肘、そして指先にまでビリビリした針金が1本通っている感じ。眠ることもできず痛い痛いとメソメソしているときに思い出しました。琴奨菊関の美しい奥さまのことです。なにかの記事で読んだんです、毎晩、大関をマッサージしてあげているといった健気な夫婦愛のエピソードを。

「植物と薬箱」ともよばれるハーブファーマシー。作り手のポール・リチャーズという人物はハーブ研究の第一人者として知られるゴッドハンドです。あそこのバームだったなと調べたところ、アスリート バームだと判明しました。一介の中年サラリーマンがアスリートなんて名前の製品を使うことに恐縮しつつ患部にすり込むこと1週間、不思議と凝りが和らいできたんですね。生姜の効能でじんじん温まって、ユーカリ、シモツケ、オトギリソウなどのハーブの力が筋肉の緊張をじわじわとほぐす。このブランドのバームはハーブエキスを溶け込ませた浸出油をほんの少しのミツロウやシアバターで固形化しているため、びっくりするくらいハーブの力が濃い口。草のお薬みたいな香りも雰囲気たっぷりで、今ではお風呂上りに欠かすことのできないレスキューアイテムとなっています。

琴奨菊関は特性のジャンボサイズを愛用しているとの噂。美しい新妻とバームの渾身のサポートがあっての10年ぶりの日本出身力士の優勝だったわけですね。その快挙の味をちょっぴり体感できるバームです。

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エディターIGARASHI

おしゃれスナップ、モデル連載コラム、美容専門誌などを経て現職。
趣味は相撲観戦、SPURおやつ部員。

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