こんな大人になれたなら。メリル・ストリープのスピーチ力 #深夜のこっそり話 #549

アメリカ現地18日(日)にゴールデングローブ賞が発表になりました。ライアン・ゴズリングの白タキシードのハンサム力に圧倒され、その姿を幾度となく見ました。サラのウエディングドレスはヴェラ・ウォン!、などと無駄肉のない美しい背中を眺め、ルイ・ヴィトンの細身シルエットがよく似合うミシェル・ウィリアムズやグッチを着たフェリシティ・ジョーンズなど、動画や写真でチェックしながら楽しみました。結果は前評判の高かった、『ラ・ラ・ランド』がノミネートされた全7部門制するという偉業を残す事に

その式典の中で俳優たちから圧倒的な支持を得た、メリル・ストリープの受賞スピーチをチェックしましたか。彼女が受賞したのはエンターテイメント業界に長年功績を果たした人に贈られる「セシル・B・デミル賞」。仮に英語が得意でない人でも、この生の迫力、周囲の反応を見たら、語らずも伝わるパワー。

 一部意訳ですが、「私を驚かせた演技がありました。素晴らしいからではありません。それは聴衆を笑わせようとしたもので、効果はありました。しかし、私たちの国の尊敬される地位に就くべき人が、体に不自由がある記者のモノマネをした時の事です。傷つきました。私の頭の中からこのシーンは消えません。映画ではなく、現実だからです。無礼は無礼を招く。暴力は暴力を呼び起こす…」と、ドナルド・トランプの名前を出さずに、トランプへの悲しみを語ったのです。そして、「砕けた心をアートに昇華して」とキャリー・フィッシャー(スター・ウォーズのレイア姫役)の言葉を引用して終えた彼女。おしつけがましくなく、キャリアに重ね合わせ、絶望だけで終わらない名スピーチ。十分大人なのですが、こんな大人になれたなら…と何度も演説を見てしまいます。自分の言葉を持っているって、すばらしい。声がかすれても、仮にゴージャスなドレスを着ることもなく、スピーチする機会がなかったとしても、思いをのせた言葉が愛に溢れ、周囲を光輝かせられる人。今夜はそんな大きな憧れを抱えて眠りにつきます。(エディターT)

現地パーティ潜入中の石川三千花 さん、
『ラ・ラ・ランド』の会場で、ライアン・ゴズリングを激写!>

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