【秋の香水7選】甘め、スモーキー、スパイシー…余韻を残す、秋らしい香りをチェック!

秋の澄んだ冷たい空気に似合うフレグランスを厳選紹介

長かった夏に終わりを告げ、いよいよ秋が到来! 洋服を衣替えしたら、香りも一緒にアップデート。そこでSPUR.JPで紹介した記事の中から、秋におすすめの香水を厳選紹介。秋の澄んだ空気に温もりの余韻を残す、注目の香りをピックアップ。

【エルメス】最高級のレザーを香りで表現した新作

エルメス オードパルファム バレニア
「オードパルファム バレニア」 60ml ¥18,370、100ml ¥24,860

ファッション・ジャーナリスト、乗松美奈子さんの人気連載では、9月に発売されたばかりのエルメスの新しいフレグランスを紹介。

エルメスから、レディスの新しいフレグランスが発表されました。エルメス香水部門のクリエイティブディレクターであるクリスティーヌ・ナジェルが提案する香りは、名づけてバレニア。メゾンのレザー製品に使われる、とろけるように柔らかいカーフ(仔牛革)の名称です。クリスティーヌがその触り心地から香りに置き換えたのは、肌に密着し、センシュアルで心地よい、と言う点。10年間に渡る思いとリサーチの末に完成した香りはデリケートで軽やか、それでいて力強い香り。とてもオープンで魅力的で、つかみどころがないけれど主張が強い女性の肌に触れると自己表現を促す、そんな香りなのです。(乗松美奈子さん/ファッション・ジャーナリスト)

【ディオール】かっこよくて贅沢なシプレフローラル

【秋の香水7選】甘め、スモーキー、スパイの画像_2
ディオール グリ ディオール エスプリ ドゥ パルファン

9月に入り30℃を切ってから、フレグランスの秋準備をはじめたというエディターIGARASHI。早速取り入れたひとつが、ディオールの「グリ ディオール エスプリ ドゥ パルファン」。

インハウスの調香師の役割には、時代の試練に負けないように既存の香りを刷新させる、という大仕事も含まれます。「メゾン クリスチャン ディオール エスプリ ドゥ パルファン」という新シリーズで、パフューム クリエイション ディレクターのフランシス・クルジャンは、すでに完成している5つのディオールの香りに、現代的なミニマリズムの哲学を軸に再解釈を加えました。

オークモス+シスタスラブラタム+ベルガモット。シプレを成すのはこれらだけれど、シプレアコードにあって、甘み際立つ、パワフルなシプレフローラルとして進化しています。バラの輪郭をくっきり際立たせた印象。甘みがあるけれど、より骨太なんですよ。オリジナルのキラキラとした軽やかさを、モダンで色っぽい重厚感に置き換えた、そんなイメージです。

チャウヌさんが白のラベルの既存の「グリ ディオール」を愛用しているけれど、こちらの黒のラベルのバージョンも、もちろん男性が付けても素敵。エレガントなブルガリアンローズがきりっと語り掛ける一方で、インドネシア産パチョリ×アトラス産シダーのブレンドにより、まろやかなウッディの香り立ちが身体を包み込む――初秋の澄んだ空気に似合いそうな、かっこよくて贅沢なシプレフローラルが完成しました。(エディターIGARASHI)

【ディプティック】ほろ苦さと甘さが絶妙に調和

ディプティック BOIS CORSÉ(ボワコルセ)
「BOIS CORSÉ(ボワコルセ)」100ml ¥47,410 ※MICHISHITAが購入したのは10mlが5種類セットになった「ディスカバリーセット」¥30,400

フレグランス好きのエディターMICHISHITAが最近新たに手に入れたのが、ディプティックの新フレグランスコレクション「レ ゼサンス ドゥ ディプティック」。全5種のラインナップの中でもMICHISHITAが特にお気に入りと話すのが、「BOIS CORSÉ(ボワコルセ)」だ。

どれも本当に素晴らしくて選べないのですが、個人的に1番お気に入りは、「BOIS CORSÉ (ボワコルセ)」。ウッディ×コーヒーという他にない斬新さと、ほろ苦さと甘さがまろやかに調和したグルマンノートが唯一無二! 個性がありながらも、落ち着きと洗練を醸し出します。

そして、この香調で樹皮を表現しているというのも驚きです。まるでaikoさんの「カブトムシ」の歌詞「甘い匂いに誘われたあたしはカブトムシ」に、香りをつけたみたい。ミステリアスな男性の横顔や、忘れられないひと夏の恋のように、一度かぐと心を掴んで離さない蠱惑的なフレグランス。これから秋が深まる季節にもぴったりだと思うので、ぜひお試ししてみてください。(エディターMICHISHITA)

【アールボウ】東洋的なムードを醸し出す、スパイシーなチャイ

アールボウ アトリエ チャイ
アールボウ アトリエ チャイ(30㎖)¥8,910/インテルコスメシ・ジャパン

すっきりとして心地よく、スタイルを選ばずまとえ、誰からも愛されているお茶の香水。それを、お茶そのもののようにお菓子とともに味わってみたら?

甘くちょっぴり刺激的なチャイのアコードには、重みのあるスイーツがふさわしい。たっぷりの生クリームを添えた、スパイス香るサバランなら相性抜群。ベルガモットが生命力をもたらす、スパイスを加えたチャイそのものの香りは、クローブとどっしりとしたパチュリ、甘いバニラが東洋的なムードを醸し出す。

【トム フォード】重厚感ある香りでセンシュアリティを引き出して

トム フォード ウード・ウッド オード パルファム スプレィ
ウード・ウッド オード パルファム スプレィ 50㎖ ¥38,500/トム フォード ビューティ

甘いバラのような香りのするローズウッドとスーッと清涼感あるカルダモンのトップノートから、中核にウード、サンダルウッド、ベチバーをブレンドしたスモーキーなウッディノート。ラストはトンカ ビーンと甘く温もりあるアンバーの余韻。重厚感ある香りが奥深くに眠るセンシュアリティを引き出して。

【メゾン マルジェラ フレグランス】秋の森の風情を閉じ込めたフレグランス

メゾン マルジェラ フレグランス レプリカ オードトワレ オータム バイブス
メゾン マルジェラ フレグランス レプリカ オードトワレ オータム バイブス 10ml ¥3,850、30ml ¥8,800、100ml ¥17,600

メゾン マルジェラ フレグランスの「レプリカ オードトワレ オータム バイブス」がイメージするのは、緋色や黄金色に色づく錦秋の森。苔が生えた古い大木がそびえ、落ち葉を踏みしめるたびにカサッという乾いた音や、小枝がパキッと割れる音が響く――そんな秋の森に足を踏み入れたときのような穏やかなムードを表現している。トップノートには、ピンクペッパーやコリアンダー、カルダモンでスパイシーな彩りを。ミドルにはオリバナムやキャロットシードが大地のぬくもりを感じさせ、ラストのシダーウッドやモスのウッディな香りが、より深い森の中へと誘う。

清々しい新緑の森とは違う、落ち着いた秋の森の風情を閉じ込めたフレグランスは、暑かった夏が終わりを迎えようとするこの時期にぴったり。

【ミュシャ】温もりとノスタルジーを運ぶ金木犀の香り

ミュシャ オードトワレ ロド 1896
オードトワレ ロド 1896 35mL ¥9,790/ミュシャ(ミュシャ ルミネ有楽町店)

アール・ヌヴォーを代表する画家・ミュシャが香水を描いた絵画「ロド」をイメージしたフレグランス。空気が冷たくなり秋の気配を感じた頃にときめきとノスタルジーを運ぶ金木犀を中心に、成熟したオレンジやペアー、大人を大人たらしめるローズとフリージアの芳香が奥行きを持たせる。この季節の出会いには「ロド」をまとい、甘く切ない秋の情景と共に、忘れられない印象を脳裏に残して。