【黄金の87年生まれ韓国俳優】チ・チャンウクやイ・スンギなど、“神世代”スター俳優の最新韓ドラが見逃せない!

韓国俳優のなかでも「伝説」といわれている黄金の世代が1987年、1988年生まれの俳優たち。87年生まれというと、『太陽を抱く月』の陽明君役で一躍アジアスターへと駆け上がったチョン・イルや、圧倒的な美貌とミュージカル出身の実力を携えた主演俳優チ・チャンウクなど、演技派がゴロゴロ。そこで今回は今チェックしておきたい、“87line”スター俳優の最新4作品をピックアップ!

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『グッジョブ(原題)』CSチャンネルKNTVで毎週(土)20:00~22:30 ※2話連続で日本初放送中! ©2022 KT StudioGenie Co.,Ltd All rights reserved

【韓国ドラマ ナビゲーター】
さすらいのライター 山崎敦子
『最高の愛 〜恋はドゥグンドゥグン〜』より韓国ドラマに魅せられ、日々最新ドラマをリサーチするさすらいのライター。さまざまなジャンルを渡り歩き、今では美容記事に携わること多し。サバイバルオーディションも大好物で、今の推しはENHYPEN。推しの俳優は絞りきれないほど多数。エクラwebでも韓流連載執筆中。

韓ドラ追っかけ班/エディターK
母の影響により、第1次韓流ブームの火付け役となった『冬のソナタ』から韓国ドラマの世界へ足を踏み入れる。「寝不足だけど幸せ」を合言葉に、約19年間あらゆるジャンルの韓流ドラマを観続けている。ドラマに加え、アイドル、コスメ、ファッションなど、日々韓国まわりの情報をキャッチアップ。永遠の推しは俳優ソン・ジュンギ。若手俳優の発掘が趣味の領域に。

イ・スンギ『法に則って愛せ』/元祖・国民の弟スンギのお待ちかねロマンス

その“人たらし”ぶりは多分韓国俳優中トップ。そう、87年生まれのこの方、イ・スンギです。2007年のバラエティ番組『1泊2日』の天然ぶりでブレイク、“国民の弟”と呼ばれるほど人気を博したのは周知の通り。バラエティはもちろん、歌手、俳優、MCなど、なんでも器用にこなす多才ぶりも素晴らしく、なのに、まったくもって嫌味がなく、常に自然体で、かつ気遣いまでナチュラルという、愛されキャラとはまさしく彼のこと?なんて思ってしまうほどの愛嬌男子。2009年の『華麗なる遺産』で初主演を務めて以来、主演街道まっしぐらという、つまりは不動のスターとでも言いましょうか。概して、ロマンスものが多い彼ですが、前作『マウス』では、優しい警察官という表の顔を演じながら、実はサイコな殺人鬼という難役に挑戦。数々の演技賞を獲得するなど、その高い実力も見せつけてくれたのでありますが、やっぱりペンとしては真骨頂のラブコメそろそろ!と思っていた矢先の本作です。

彼が演じるのは、天才的頭脳を持つ検事でありながら、ある事件を機に退職、ビルのオーナーとして暮らすジョンホ。で、ロマンスの相手は、ジョンホのビルの1階にコーヒー1杯の代金で法律相談できるカフェをオープンした弁護士ユリ(イ・セヨン)。正義感あふれる猪突猛進キャラのこのユリ、実はジョンホとは高校時代からの付き合いで、ジョンホはずっと彼女に片想い。でも、彼が検事を辞めたその“事件”のせいで告白できない事情があり、ユリに対してはつい“ツンデレ”態度。そうとは知らず、苦境に立たされると助けれくれるジョンホに次第に惹かれていくユリ……。という、かなりな王道ロマコメです。

児童虐待、イジメ、セクハラ、投資詐欺など、ユリのカフェを訪れる相談者たちのトラブル解決に奔走するユリとジョンホを横軸に、ふたりのラブの障害となる“事件”の核心に少しずつ近づきつつ、たっぷりとロマンスが紡がれていくという具合。実は、イ・スンギとイ・セヨンは西遊記モチーフの『花遊記』以来、4年ぶりの共演。イ・セヨンが演じたのはどんどん腐っていくゾンビ少女という脇キャラで、孫悟空イ・スンギとのラブラインはなかったけれど、私的にはいちばん好きだったキャラクター。今回、晴れてラブラインで繋がるというだけでも感慨が。そんなふたりのケミに注目です。(さすらいのライター山崎)

チ・チャンウク『あなたの願いを言えば』/人生最後の願いとは?

伝説の87年生まれ俳優のなかでも圧倒的な美しさを誇り、ミュージカル出身でミュドク(ミュージカルオタクの略)のチ・チャンウクと、韓ドラ界のアッパ(父)ことソン・ドンイルがタッグを組んで面白くならないわけがないと思うのですよ……で、観始めて確信に変わるという。韓ドラヒューマン大好物な自分としては設定からツボで、舞台は終のすみかとなるホスピス。そのホスピスに存在するのは、人生のエンディングと向き合う人々の“最後の”願いを叶えるために奮闘する「チーム・ジニー」。主人公ユン・ギョレ(チャンウク)とともに彼らに突き動かされ、黒く歪んだ心が少しずつ溶け出す感覚を覚えます。

両親がいないことで様々な重圧と差別を受けながら苦労続きの日々を過ごしてきたギョレですが、これまた冤罪で刑務所入りに。やっとの思いで出所したと思ったら、友人に預けていた大切な愛犬アドゥル(息子の意味)が余命宣告を受けてしまう。アドゥルとともに海を訪れたのがきっかけでホスピスの人たちと出会い、チーム・ジニーのカン班長(ドンイル)に手のひらで転がされながら、ボランティアをすることになるんですね。最初こそ尖りまくった野良犬態度を見せるものの、チーム・ジニーの一員で看護師のソ・ヨンジュ(少女時代 スヨンが演じていることに制作陣の遊び心が感じられる!)をはじめ、自分と真っ直ぐに向き合ってくれる人々の存在で岩のように硬い心が解けていくんですよ。この過程だけでも目頭が熱くなるのに、それぞれの「最後の願い」のエピソードにも、ヨンジュが筋トレマニアな理由にも、カン班長の知られざる過去にも、各キャラクターを知れば知るほど泣けるに決まってるがな!!状態に。「最後」という言葉も、深く、深く、熟考させられます。

個人的大優勝は「舞台に立ちたい」と懇願するミュージカル俳優志望だったイム・セヒ(パク・ジンジュ)がメインとなる回。これまでどれだけ多くのことを諦めなくてはならなかったか、そして願いに込められた本当の思いとは。ジンジュの素晴らしい演技の相乗効果もあり、その最後は清い涙が頬を一粒。
中盤のギョレの過去編あたりが若干中だるみしてしまった感も否めないけれど、ラストはもう!! 「ゴッドエンディング」と韓国のSNSで話題になっていた通り、溢れ出る涙を拭いきれない。思わず「デジャヴ!」と吹き出した最終話のイ・ユミ登場もナイスな配役!(エディターK)


チェ・シウォン『恋愛なんていらない』/得意のギャグセンス×恋愛のバランスが絶妙!

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「お笑い芸人か?」と思うような飛び抜けたギャグセンス(演技です)。やはり右に出る者はおりません。通称“スジュ”のチェ・シウォンです。『彼女はキレイだった』『ピョン・ヒョクの恋』など近年コメディ要員のような役柄が多いですが、本作もまたこれがめちゃくちゃハマってる!! 随所で映し出されるお笑い番組感に、近年話題の恋愛バラエティショーの実態、そして20年来の親友ク・ヨルム(イ・ダヒ)とパク・ジェフン(シウォン)のロマンスと、定番×斬新なネタを組み合わせており、脚本のテンポが秀逸! まあこの幼馴染設定に「またか〜」と思いますよね。しかしながら「友達」「恋人」の曖昧な境界線がめちゃくちゃリアルに描かれているので、互いの感情の変化がとても自然。大人が純粋に恋愛メインで楽しめる作品に仕上がっています。

低視聴率続きのTV番組プロデューサーのヨルムと、仕事にも恋愛にも意欲がない整形外科勤務医のジェフンは、同じアパートに住む親友(最初は「いやいや隣人て」とツッコミたくなったのですが、のちに経緯が明らかになるため納得!)。互いの生活も恋愛スタイルも熟知している間柄でどう恋愛に発展するのか?が本作の鍵となりますが、ヨルムの過去の恋愛も絡んでくるものの、きっかけは恋愛バラエティショー「愛の王国」。ヨルムの担当番組が打ち切りとなり、「視聴率命」の悪魔的編集が世間を騒がせるプロデューサーで同期のカン・チェリ(チョ・スヒャン)とともに「愛の王国」を担当することで状況が大きく変わっていくんですね。絶対にそんなことをしないジェフンが、なんとヨルムのために「愛の王国」に出演することを選ぶんですよ! そこからラブラインが急激に加速。主演ふたりのケミもとても良く、枯れた心にときめきという名の潤いがズブズブと注入されていきます。早く続きが観たい!

ちなみにシウォンは関係ないですが、ここ最近演技ドルとして邁進中のAB6IX デフィもいい味を出しまくっておりまして、ネタバレ防止で深く言及できないのがつらいですが、神回は3話です。ヨルムを守るために新米プロデューサーのサンウ(デフィ)が発動した「トウループからのアンブレラマン」!! ひっさびさに韓ドラの傘ネタで思わず吹き出しました。くだらないのだけれど確実に現代風にアップデートされているのが絶妙に愉快……! 騙されたと思って観てほしい恋愛新作ドラマです。(エディターK)

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チョン・イル『グッジョブ』/多くの人を虜にした韓流スターの最新作

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失礼ながら、87年生まれより年上なのかと思っておりました。もちろん老け見えというのではなく、ベテラン感ある品格高きオーラとでもいうのでしょうか。ドラマデビューは2006年の『思いっきりハイキック!』。2009年には『美賊イルジメ伝』で時代劇初挑戦。以来、現代劇に時代劇に幅広いジャンルをこなしているわけですが、やっぱり印象的なのは、あの名作時代劇『太陽を抱く月』での陽明君役。キム・スヒョン演じる弟のイ・フォン王と同じ女性を愛し、かつ、権力を握らんとする政敵と弟の板挟みになって苦悩するチョン・イルに二番手萌えしたのは、きっと私だけではないはずと。184cmの鍛え上げられた肉体に、上品すぎるほどのお公家顔。その真骨頂は時代劇と思っておりましたが、本作で現代劇チョン・イルの魅力を今さらながら再認識したという次第です。

ドラマはロマコメベースのサスペンス捜査劇なのですが、チョン・イルが演じるのは財閥ウンガングループの会長ウン・ソヌで、頭脳明晰、腕っぷし強く、イケメンという全てを兼ね備えた男。かつ、その裏では20年前に殺された母の事件を追う探偵として密かに活動しているという設定。なので、その登場シーンは老人姿だし、ある時はチンピラ、ある時は高校生、ある時は清掃員、ある時は……というさまざまな変装姿で事件の核心に迫っていくという。で、ロマンスのお相手は、前作の時代劇『ポッサム〜愛と運命を盗んだ男〜』での共演が好評だった少女時代のユリ。演じるのは児童養護施設で育ちながらもたくましく生きるトン・セラ。1キロ先まで見える特殊能力があり、その秘密を知ったソヌが探偵助手として雇い、ふたりが事件解決へと協力し合っていくという流れ。

相手への共感能力ゼロのソヌと、何事にも物おじしないセラと、最初は反発し合いながらも次第に惹かれあっていくという、まあまあベタな流れ。さらに、ソヌが怪我した傷をセラがフーフーしたり、車に轢かれそうなセラをソヌが倒れ込みながら助けたりなどなど、“あるある”シーン目白押しではありますが、なぜか爽快に最後まで見入ってしまえるのですね、これが。スピーディなドラマ展開はもとより、やっぱりふたりの絶妙なケミ感。ベタのり展開でもベタベタにならないどこか初々しささえも感じられる爽やかかつ品格ある大人のラブライン。微笑ましく楽しめます。(さすらいのライター山崎)

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