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ジャーナリスト佐藤友紀presents 2016年はシネマで“奇妙な冒険”を!

彼らが時代をリードする

役の番付はディカプリオやブラッド・ピットの次。だからといって彼らの実力も常に「二番手」だなんて思っていると驚くことになる。ハレーションを起こしそうな出会いが必ず来るのだ。

Joseph Gordon-Levitt/ジョゼフ・ゴードン=レヴィット
1981年生まれ。『リバー・ランズ・スルー・イット』(’92)、『陪審員』(’96)などで子役として活躍。『(500)日のサマー』(’09)で人気スターに。ほか『インセプション』(’10)など。『ドン・ジョン』(’13)では監督業にも進出。

タートルネックにジーンズ姿といえば、下で紹介しているスティーブ・ジョブズのトレードマークだが、『ザ・ウォーク』のジョセフ・ゴードン=レヴィットは、この格好にまるで戦後のパリにつどった若き詩人や哲学者のようなニュアンスも醸し出している。

「僕が演じた役のモデルになったフィリップ・プティにとって、ワイヤー・ウォークはただのスタントではなく、まるでバレエのようなものだったんだ。つまり〝人生そのものが美しい〟と。実は僕自身、ダンスやパントマイム・サーカスのクラウンのようなものに興味があって、スラヴァ・ポルーニンという友人もいるほどだよ。チャップリンやフェリーニの映画に出てくるようなクラウン。そうそう『インセプション』の撮影で日本に行ったときも、ディカプリオと歌舞伎座に行ったんだけど、衣装も動きも素晴らしくて。今の典型的なハリウッド映画以外にも、さまざまな形での演技があるのを再確認したよ」

「ジーン・ケリーのミュージカル映画も好きだ」と言う彼に、渡辺謙さんが『王様と私』のブロードウェイ舞台に挑戦した、と告げたら
「本当⁉ 知らなかったな。でも、僕もそうだけどチャレンジというのは本当にやりがいがあるからね。わかるよ。僕ももしフィリップのようなワイヤー・ウォークの能力をもっていたら、子どもの頃近所にあったユーカリの木を渡ってみたいと思うもの。もっとも、ワイヤー・ウォークは自分ひとりでやるのではなく、仲間の協力が絶対に必要だ。この映画のいいところは、そうしたバックグラウンドもちゃんと描いていることだよね」

ジョセフと同じ〝ディカプリオの次〟の位置から、新作『レヴェナント:蘇えりし者』ではライバル役になったのがトム・ハーディ。彼の待機作として忘れてならないのは『LONDON ROAD(原題)』。これ、ロンドンのナショナル・シアターで上演されたときはチケットが売り切れだったミュージカル大作で、「いい役者はミュージカルにも才能を発揮する」という新しいキーワードに、トム・ハーディもどうやらあてはまりそうだ。

一方、(今度のジョニーは男祭りだ!)のマティアスの先輩的存在マイケル・ファスベンダーも、順調にそのキャリアを伸ばしている。

「顔だちはアシュトン・カッチャーより似ていないかも」と言われたスティーブ・ジョブズ役を、確かな演技力でスクリーンに再現したかと思ったら、『マクベス』では、マリオン・コティヤール扮する妃にそそのかされて王殺しに手を染めてしまうスコットランド王役を。こうなると、彼の名を一躍世に知らしめた『ハンガー』(’08)を、何がなんでも観てほしい。ハンガーストライキで自殺していく姿が壮絶なのだ。

「『クリード チャンプを継ぐ男』のライアン・クーグラーやアルフォンソ・ゴメス=レホン監督と仕事をしてみたいな」とジョセフが言うように、彼ら、次の才能に目星をつけるのもすごい。

SPUR2016年3月号掲載
>>電子書籍でもご覧いただけます

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