CULTURE&LIFESTYLE FEATURE

2020.09.12

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普段何げなく食べている料理の向こうには、想像を超えた世界の歴史やカルチャーが広がっている。これからは、その料理の背景まで思いを馳せながら作り、食べるのが“ニューノーマル”。テーブルの上から未知への扉を開く5つのレシピを、フードディレクターのKAORUが提案する

料理をしながら、社会のことを考える

6月上旬、Instagramに黒一色の投稿が並んだ。黒人差別への抗議運動“Black Lives Matter”の一環だったが、どんな背景でムーブメントが起きているのか、自分は何をすべきなのか、日本にいながら考えた人も少なくないだろう。フードディレクターのKAORUさんもそのひとりだった。

「現地の友人のリアルな情報をSNSを通して拡散させつつ自分に何ができるか悩んだとき、料理という切り口からその歴史や文化を改めて深掘りして発信したら、この問題に関心を持つ人が増えるんじゃないかと思ったんです」

そうしてKAORUさんは、アフリカ系アメリカ人の人々にとって“ソウルフード”としてなじみ深いフライドチキンの歴史を調べ、ストーリーズにポスト。投稿には期待以上のリアクションがあった。

「レシピを通して今起きている問題を考える試みに興味を持ってくれたので、やってよかった。フライドチキンがアフリカ系アメリカ人の人々にとって、ただおなかを満たすためだけでなく精神的支柱とも言える存在になっているのには、彼らが強いられた不当な状況などありとあらゆる事柄が深く関わっていました。誰もが日々行なっている“料理”や“食事”という行為を通して問題を見つめると、より他者について想像しやすくなる気がしたんです」

料理が物語ることは多い。普段何げなく食べているメニューだって、必ず社会とつながっている。KAORUさんのレシピを実際に作り、味わってみることで、食卓から世界を見つめたい。

PROFILE

かおる●1985年、東京都生まれ。「Dress the Food」主宰。広告や雑誌、CMなどで活躍し、NYや東京でフードフォトの個展を開催するなど、作品作りも精力的に行う。
Instagram: @dressthefoodkaoru

SOURCE:SPUR 2020年10月号「KAORUのニューノーマル・レシピ」
recipe & styling: KAORU 〈Dress the Food〉 photography: toki, Getty Images(chicken, pie) interview & text: Rio Hirai cooperation: UTUWA

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