担当編集が教える、海外文学レーベルの個性|No.2 集英社文庫ヘリテージシリーズ ポケットマスターピース

有名作家のエッセンスを凝縮。精選した傑作を一冊に
担当:佐藤香さん(集英社)

「『カフカ』の巻では、多和田さんによる斬新な新訳『変身』をはじめとし、“動物”が裏テーマとなる短編を多く集めました。保険局員時代、ヘルメットの重要性を綴った『公文書選』からも、彼のひねくれたようで真面目な性格がうかがえて、おすすめです。」

『カフカ』
多和田葉子編 川島隆編集協力 (集英社文庫/1,300円)

作家・多和田葉子が、カフカの魅力を伝える一冊。代表作「変身(かわりみ)」「訴訟」のほか、「火夫」など全12編に、公文書選・書簡選も収録。

SPUR2016年1月号掲載

「『ゲーテ』の巻の『若きヴェルターの悩み』は、ストーカーとも見まがう青年の思い込みの激しい感情が、今なお新鮮です」

『ゲーテ』
大宮勘一郎編(集英社文庫/1,300円)

18世紀を代表する作家ゲーテ。代表作「若きヴェルターの悩み」の斬新な新訳をはじめ、「ファウスト」の抄訳も。多才さと格調高さが味わえる。

SPUR2016年1月号掲載

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