PROFILE
アンナ・オーリン●スウェーデン出身。1993年に来日し、 2020年より現職。イケアとして今後注力したいことは、サステイナビリティと都市型店舗の拡大。6月8日には「イケア・ ジャパン」初の都心型店舗、IKEA原宿がオープン。都市での暮らしに特化した商品とソリューションをそろえており、 新しいお客さまに会えることを楽しみにしている。
楽しみながら働くと効率がアップ。
毎日一度は大笑いしないとね
密なコミュニケーションこそ快適にテレワークをこなすカギ
家で過ごす時間が長くなったことで、その価値が見直されている今、「イケア・ジャパン」は従業員が出演するムービー「私たちがいまできること」を公開した。それぞれが自分の“おうち時間”を撮影したもので、豊かな日々を送るヒントにあふれている。なぜこのタイミングでムービーを制作したのか、マーケティングマネジャーのアンナ・オーリンさんに話を聞いた。
「より多くの方々に、より快適な毎日を送ってほしいというのがイケアの願いです。外出自粛が叫ばれるなか、改めて自宅にいながら笑顔でいること、自分らしくいることの重要性を表現したかった。動画の最後でも伝えているように、“家は今、これまで以上に大切な場所”なので」
緊急事態宣言を受け、イケアでもメインオフィスのスタッフはテレワークに移行した。だが当初はみんな困惑し、正直うまくやっていけるとは思わなかったそう。
「遠隔になったことで、電話は鳴るしメールもチャットもくるしで、コミュニケーションが煩雑になったんです。でも方法を模索した結果、今はすごく快適に働けています。たとえば、週2回のキャッチアップミーティングでは、みんな事前準備が念入りになりました。簡単に会えない分、時間を大切に使うようになったんです」
以前から本社や世界各地にある支社とテレフォンカンファレンスを行なってきたオーリンさん。その経験からテレワークをうまくこなす上で重要なのは相手との意思疎通だと話す。
「顔を直接合わせないと、相手の微妙なニュアンスやジェスチャーまでわからないことがありますよね。そうするとみんなが本当に理解したか曖昧なまま、なんとなく会議が進んでしまうことがあるんです。だから対話を繰り返すことが重要。私はオープンなコミュニケーションが理想で、明確なフィードバックを心がけています。たとえそれがよいことでも悪いことでも。こういった状況下では、それがカギになると思います。事前にアジェンダを作成し、最後にサマリーと次のステップを確認することも大切です」
オールリモートで作ったマニフェストムービーの一場面。全国のイケアストアとオフィスから性別、年齢、国籍、役職、部署が偏ることのないように参加者を募り、ムービー「私たちがいまできること」が作られた。
イケアが毎年参加している「東京レインボープライド」。今年はオンラインでの開催になったため、ルームセットを虹色にしたバーチャル背景を静止画と動画で制作。ソーシャルメディアを通して提供している。
いい仕事をするためにも“自分を楽しませること”を怠らないで
オーリンさんが自宅で快適に働くためにしていることは、整理整頓。散らかっている部屋では絶対に集中できないと言う。
「無駄なエネルギーを使わないように、必要なものは決まった場所に置いています。また、仕事が終わったらきれいに片づけるのも必須。次の日、気持ちよく仕事をスタートできます」
さらにイケアの公式HPでは、テレビ会議で使えるバーチャル背景を多数配布している。これもテレワークに欠かせないアイテムだ。
「たとえばテラスの背景にすると、アウトドア気分を味わえるんです。『レインボープライド』の取り組みの一環で作ったものもお気に入り。小さいことだけど、自分を楽しませるってすごく大切ですよね。やっぱり笑いながら働くと、いい仕事ができると思います。効率と楽しさはベストフレンド! 冗談を言ったりしながら涙が出るほど大笑いするのが日課です」
楽しみながら自宅で仕事をこなすオーリンさん。今後はどんな働き方をしたいのだろうか。
「テレワークとオフィスワークのバランスをうまく取れたらいいと思います。今回テレワークでも問題ないことがわかりました。ただ、クリエイティブに関する会議などでは、みんなが自由に話せる対面式のほうが温度感もわかって効果的。柔軟性のある働き方が大切ですね」
(左)家で快適にタブレットを使える竹製のスタンド。レールにかければレシピ動画を見ながら料理できる。¥1,363
(右)チャージャー機能つきのミニマルなランプ。¥7,272
ニュータイプな生き方の3カ条
❶ よいことも悪いこともはっきりと相手に伝える
❷ 常に整理整頓をし、好きなものに囲まれて仕事をする
❸ 笑いながら楽しく働いて仕事の効率をアップさせる