没頭できるマスクホルダー製作 By 生野優子(会社員)

しょうの ゆうこ●モデルとして活動後、ECサイトのスタイリストへと転身。イラストや編み物などクリエーションの趣味を多数持つ。今後はオーブン粘土にもチャレンジ予定。Instagram: @yukoshono

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1 ラウンドテーブルが製作の定位置

 

自分も、誰かも、そして動物も幸せに

生野優子さんがマスクホルダー製作を始めたのは2020年の夏。つけている人を街で見かけたのがきっかけだ。「便利そうだから私も欲しくなり、探したんですが気に入るものがなくて。それなら自分で、と作り始めたらすごく楽しくて、一時期は仕事終わりや土日にずっと没頭していました」

それだけ時間を費やすのは、製作中に自分と向き合えるから、という理由もある。「趣味ってある意味『一番小さな世界』じゃないですか。主観を最優先できますよね。自分がやりたいか、自分が可愛いと思うかだけ。他人の意見はいっさい関係ありません。そういう思考だと、1時間が5分とか10分に感じるくらい没入できる。情報があふれる世界で、自分の軸を再確認できる大切な時間なんです」

自作のマスクホルダーは周囲でもすぐに評判を呼び、販売をすることに。その利益は動物愛護団体へ寄付すると最初から決めていた。「実家で一緒に暮らしていた犬が亡くなったのが、人生で本当にショックな出来事だったんです。そこからすべての動物へ愛が向くようになり、殺処分ゼロを目指したいと思うようになりました。全部をなくすのは難しくても、ちょっとずつ変えていくしかない。だから、その『ちょっと』でありたいんです。マスクホルダーを可愛いと思って買ってくれる人がいて、そのお金が動物たちのためになるなんて素敵ですよね。それは私にとってもすごくうれしいことで、マスクホルダー製作によって愛が循環するんです」

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2 「マスクホルダーは毎日気分でつけ替えます」。この日は、自作のショート丈カーディガンの色に合わせた

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3 大量のビーズやパーツはシューズボックスの中に収納
4 パラパラと並べて、可愛い色のバランスを探る。「可愛いと思っても、テグスに通した瞬間何かが違うと感じることも。日々トライアンドエラーを繰り返しています」
5 主に天然石とフラワーモチーフの2種類を製作。「ストーンを使ったシリーズは、出雲やホーチミンなどこれまでに行った土地が着想源になっているんです。その街のムードを私なりの感性で反映しています。花モチーフはもっと直感的に、好きだと思う色合いで構成しています」

photography: Cosmo Yamaguchi text: Mai Ueno

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