極北の⼤地アラスカに⽣きた星野道夫の軌跡を振り返る。「悠久の時を旅する」、東京都写真美術館で開催中

東京都写真美術館では、写真家・星野道夫のアラスカとの出合いから急逝までの24年間の軌跡を辿る展覧会「悠久の時を旅する」を開催中。2022年5月にアラスカの自宅から新たに発見されたパノラマカメラと、中に残されていたフィルムを現像しパネル化した作品なども展示。星野の世界をより深く掘り下げた展示となっている。

東京都写真美術館では、少年のころから北の自然に憧れ、極北の大地アラスカに生きた写真家・星野道夫の24年間の軌跡を辿る展覧会「悠久の時を旅する」を開催中。1996年の急逝から四半世紀が経った今もなお多くのファンを魅了してやまない星野の世界を深く掘り下げた展覧会だ。

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「春のアラスカ北極圏、群れにはぐれてさまようカリブー」撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino

星野は1952年千葉県生まれ。19歳のときに目にしたエスキモーの村の空撮写真に惹かれ、写真家の道を目指すこととなった彼は、慶應義塾大学卒業後、動物写真家・田中光常の助手を経て、1978年にアラスカ大学野生動物管理学部に入学。それ以降はアラスカの自然と人々をテーマに写真と文章で記録し発表し続けた。

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撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino

1990年には『週刊朝日』に連載していた「Alaska 風のような物語」で第15回木村伊兵衛写真賞を受賞している。1996年8月にカムチャツカ半島で取材中にヒグマに襲われて亡くなった。43歳の早すぎる死だった。

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撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino

本展は2012年にフジフイルム スクエアで開催された同名写真展を再構築したもので、20歳のときに初めて足を踏み入れたアラスカの村の記録から、亡くなる直前まで撮影していたロシアのカムチャツカ半島での写真までを一望。また、2022年5月にアラスカの自宅から新たに発見されたパノラマカメラと、中に残されていたフィルムを現像しパネル化した貴重な資料も初展示される。

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「ロシア、チュコト半島にて 1996年」撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino

心洗われる北極圏の大自然と、そこに息づく野生動物や人々の姿を収めた写真、そして美しい文章。この機会に是非、「自然と人の関わり」を追い続けた星野の旅に思いを馳せてみてほしい。


星野道夫「悠久の時を旅する」
会期:〜2023年1月22日(日)
会場:東京都写真美術館 地下1階展⽰室(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)
開館時間:10:00〜18:00(⽊・⾦曜⽇は〜20:00)※⼊館は閉館の30分前まで
休館⽇:毎週⽉曜(⽉曜が祝休⽇の場合は開館、翌平⽇休館)、年末年始(12月29日〜1月1日、1月4日)
観覧料:⼀般 ¥1,000、学⽣ ¥800、中⾼⽣・65歳以上 ¥600
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4311.html

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