「 #MAMAMOO は続くからなーッ!」3年3か月と13日ぶりの日本公演で見せた、4人とMOOMOOの強い絆と熱い歓喜

圧倒的な歌唱力の高さと派手なパフォーマンスで世界中の音楽ファンを魅了している4人組MAMAMOOが、グループ初となるワールド・ツアー「MY CON」の日本公演「MAMAMOO WORLD TOUR<MY CON> - JAPAN」を、11月26日(土)、27日(日)に、千葉・幕張メッセ展示ホールで開催した。最新ミニアルバム『MIC ON』を引っさげての本公演では、長い間会えなかった日本の“MOOMOO(ムム/ファンの呼称)”との再会を心から喜ぶかのように熱い歌声とパフォーマンスを披露した。ここでは11月26日の公演をレポートする。

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Solar 、Moon Byul 、Whee In、Hwa Sa Photo:RBW JAPAN

メインステージ奥の大型ビジョンに写る、4本のスタンドマイク。それぞれに、青(Solar/ソラ)、赤(Moon Byul/ムンビョル)、白(Whee In/フィイン)、黄(Hwa Sa/ファサ)色というメンバーカラーを示すスポットライトで照らされている。

そして、場内の証明が落ちると、一斉に大きな拍手が! 映像とともに“始まり”を予感させるマーチングバンドの音楽が鳴り響くとMAMAMOOが登場、会場のボルテージは一気に加速し、1曲目の『1,2,3 Eoi!』(『MIC ON』収録)へ。踊り出したくなるようなサウンドに合わせながら、4人は「ハナ、トゥル、セッ、オイ!」と手を順に重ねていく。2曲目は『Mr. Ambiguous』。ファンクなビートに乗せ、「私に興味ある?」(Moon Byul)や「みなさ~ん、お待たせしました!」(Whee In)と日本語で客席に語りかける。最後には、Solarが圧倒的なソウルフルボイスで締めると、割れんばかりの拍手が送られた。

「こんにちは! 私たちは、“I say~ MAMA~ MAMA~MOO~♪”MAMAMOOで~す!」と、おなじみの麗しいハーモニーで最初の挨拶。「MAMAMOOのコンサートとしては3年3か月と13日ぶりに日本に来ました」(Moon Byul)、「会えない時間があまりにも長かったので、みなさんがMAMAMOOを忘れてしまったらどうしよう……と心配していましたが、こんなにもたくさんの方々が会場を埋めてくださるなんて」(Hwa Sa)と感慨深げに微笑む。そして、今回のワールドツアーのタイトル「MY CON」の話題へ。「マイクのスイッチを入れてマイクをオン……マイクオン……マイコン……「MY CON」というタイトルに自然となりました(笑)」(Moon Byul)と、アルバム名の由来を説明する。4人の軽快なMCに、自然とMOOMOO棒(大根型の応援ペンライト)が揺れる。「準備はできましたか? 次のステージに参りましょう!」(Solar)の声でメドレーパートへ。

 

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Solar Photo:RBW JAPAN

『Um Oh Ah Yeh + Freakin Shoes + NEW YORK + Dingga』、『Emotion + Funky Boy + You’re the best』というMOOMOO垂涎の名曲が絶え間なく流れるこのパート。デビューから8年の間に生まれ、愛されてきた新旧の名曲たちを、時にパワフルに、時に切なく歌い上げる4人。その姿に呼応するように、会場中のMOOMOO棒も揺らめいていた。今回はなるべく多くの曲をファンに披露したかったという4人の想いからメドレー形式になったのだ、とキリッと語るMoon Byul。その手前では、扇風機の涼風を受けて「扇風機スゴイー」と、お風呂上りのような一言を呟くSolar。それにつられるように他のメンバーも「せんぷうき」と連呼するなど、日本語学習への熱い意欲(?)を見せていた。その後、Whee Inの希望で“ペンライトウェイブ”タイム! 客席を埋めつくすペンライトの光の波が、上手から下手へと移動。「日本のウェイブすごい! 楽しかった♡」(Solar)と嬉しそうに語ると、Moon Byulの掛け声で、次のステージへ。

 


アラビアンなイントロが流れると、ダンサーに囲まれたメンバーが、ひとりひとりスポットライトに照らされていく。『AYA』だ。異国情緒溢れるフルートの音色とレゲエのリズムに合わせて歌い踊る4人。その歌声は後半からテンポアップし、客席を巻き込んでゆく。続いては『ILLELLA』のステージへ。腰に直に訴えかけてくるビートと細やかなリズム、そして彼女たちの艶やかなボーカルに酔ってしまいそうだ。

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Moon Byul Photo:RBW JAPAN

ここで映像タイム。アニメ「ちびっ子妖精」(脚本&台本制作はSolarが担当)のホラー(?)映像が流れると、再び歌パートへ。ここでは、互いの背の高さを競う(笑)内容の『Taller than You』、ファンへの愛を叫ぶ『mumumumuch』を披露。そして、ソロステージへと進む。Whee Inの楽曲『Water Color』を青の衣装を纏ったSolarが、Moon Byulの楽曲『Eclipse』を漆黒の衣装でキメたHwa Saが、Solarの曲『HONEY』を黄色の衣装でおめかししたWhee Inが、Hwa Saの曲『TWIT』をピンクのトップス&デニムパンツに身を包んだMoon Byulが順に登場。メンバーの楽曲を、他でもないMAMAMOOのメンバーがカバー。そして再び集まった4人は、『Spit it out』(Solarソロ曲)、『Make me happy』(Whee Inソロ曲)、『LUNATIC』(Moon Byulソロ曲)、『Maria』(Hwa Saソロ曲)という、それぞれのソロ曲を今度は4人で歌い上げ、客席のボルテージは最高潮に! まさに「どこでも見たことのないステージ」を披露して見せたのだった。

ライブの後半戦は『Paint Me』から。『I Love Too』、『Star Wind Flower Sun』と、MAMAMOOの歌唱力の高さを実感する曲が続く。そして『Star Wind Flower Sun』では、ファンからのサプライズも。「歓声より大きい熱気で歌うよ MAMAMOOだけのための気持ちだよ」と書かれたスローガンを掲げるサプライズイベントに感動するメンバーたち。「歓声が出せるようになったら、またすぐに駆けつけますので、その時もまた一緒に楽しんでくれますよね?」(Moon Byul)と伝えると、ファンは大きな拍手で返事をしたのだった。ここで、突然の“拍手の音対決”タイム。この対決は、客席を右と左に分けて拍手の音を比べるというもの。甲乙がつけられないほどの大きな拍手となり、ご満悦の表情を見せる4人なのだった。

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Whee In Photo:RBW JAPAN

そして、『Decalcomanie』へ。唸るドラムビート、鳴り響くファンの手拍子! そこに4人の圧倒的な熱量を持ったボーカルが突き抜けていく。客席の手拍子はますます存在感を増してゆく。『HIP』に移っても手拍子は止まらない。ラテンミュージックで会場を熱くする『Egotistic』、『Gogobebe』を披露し、メンバーと客席は、さらに熱を帯びてゆく。

終盤を迎え、今日の感想を述べる4人。「今日来てくださったみなさん、本当にありがとうございます。これからもたくさんの関心を寄せて頂ければと思います」(Solar)。「本当に久しぶりに、日本のMOOMOOの皆さんと一緒に時間を過ごすことができて、気持ちがしっとりするような、満足できる時間になりました。これからもたくさん日本に来たいと思っているので、どうぞ、この時間を思いっきり楽しんで、幸せな気分になって満喫してほしいと思います」(Whee In)。「日本でこんなにたくさんのファンの皆さんが私たちのことを待っていてくださるとは思っていませんでした。なので、今まで空白の期間が長かったこと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。これから先もたくさん会いに来て、みなさんに私たちから良い気運、エネルギー、音楽、ステージを送りたいと思います」(Hwa Sa)。「日本のMOOMOOの皆さん、私たちのことを忘れずに会いに来てくださってありがとうございます。いつも日本のMOOMOOの皆さんの気持ちは感じています。その気持ちに応えるためにも、良い音楽をもって皆様のところを訪れたいと思います。健康で長生きしましょう!」(Moon Byul)。そして、『Starry Night』と『Wind flower』で力強く歌い上げ、本編を終えた。

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Hwa Sa Photo:RBW JAPAN

アンコールの拍手に応える形で、MAMAMOOが再登場! 『Travel』、『You Don’t know me』(日本語曲)、『Yes I am』と、ポップで爽やかでエネルギッシュな楽曲で、会場を熱気で包み込む。「一日が終わろうとしていますが、今日の公演は私たちにとっても長い間ずっと忘れられない公演になると思います」(Solar)と今の心境を述べると、応援ソング『L.I.E.C』を披露。曲に合わせて「do!」「ride!」など、ペンライトを挙げたり下げたり回したりと、ファンも大忙しの振付で、メンバーと同じように汗だくになる観客も(笑)。そしてアンコール最終曲『Um Oh Ah Yeh』へ。途中、メンバーが客席へ「楽しかった?」「拍手ー!」と投げかけ、コール&レスポンスが続く。会場のボルテージが最高潮の時、日本語で力強く叫ぶ。「MAMAMOOは続くからなーッ!」(Solar)。この言葉に、この日一番の拍手と心の歓声が会場を埋め尽くす。客席には、拍手をしながら涙ぐむ者、号泣する者、涙をこぼしながら最高の笑顔を見せる者。4人のMAMAMOOを心から愛して止まないMOOMOOを安心させるかのように、そして3年3か月と13日ぶりの逢瀬の終わりを惜しむかのように、メンバーは客席の隅々まで、ファンとの交流を楽しんでいた。MAMAMOOとMOOMOOの、MAMAMOOとMOOMOOによる、MAMAMOOとMOOMOOための公演「MY CON」。日本公演も間違いなく、幸せで満たされた3時間だった。

ライブ終了後、胸に沸き上がったのは「とてもいいものを観させてもらった」という充足感だ。あらゆる曲を、変幻自在な歌声のトーンと重厚で豊かなハーモニーで観客の心へダイレクトに伝える4人の夢舞台。そんなハイクオリティーな舞台に彩りを加えるのは、ファンが掲げる大根型の応援ペンライトだ。中には本物の大根を持って応援する猛者もおり、4人とMOOMOOの距離の近さに驚かされた。MAMAMOOという名前には、“世界中の人々に馴染む音楽を響かせる”という意味が込められている。生大根での応援が笑顔で迎えられている理由は、まさに彼女たちの歌が大衆の心に馴染んでいるからこそだろう。

ワールド・ツアー中のMAMAMOOの旅は、まだまだ続く。だが、寂しく思う必要はない。なぜなら、メンバーとファンは共に「MY CON」で繋がっているのだから。

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