現実に依存しないバーチャルウェア

TRIBUTE BRAND

バーチャルなコートを着たデザイナー本人。アナウンスやPRなしで、すぐにInstagram上で認識されるように

コラ・フォルミケッティやロッタ・ヴォルコヴァ、ファッションをリードするスタイリストがこぞってInstagramに登場。話題のTRIBUTE BRANDは、デジタルで現実を超える可能性を提案する。「ほかのオンラインストアのように、カスタマーはウェブサイトからアイテムを選び、着せたい画像をアップロード。3Dソフトウェアを使ってCGIイメージを作成し、アイテムを着た画像を届ける仕組みです」。服作りのプロセスは従来と同じで、本物のパターンを取り込んで制作。しかし布を使った生産過程は生じない。「新型コロナウイルスがコンタクトレス・ファッションを具体化する後押しになりました。マーケットがバーチャルウェアを受け入れる準備ができているか試すことにしたんです」

 バーチャルだからこそ、No GenderでありNo Size。そしてゴミも出さず、輸送からも解放された完全サステイナブルを実現。予想以上のフィードバックがあり、実際の衣料品の生産がなくなる新しい世界に対して、人々がオープンであることを証明できたと語る。「今は新しく感じられますが、テクノロジーが進むにつれてバーチャルウェアはメインストリームになっていくはず。ポジティブな変化をもたらしていきたいですね」

(右)ルビー、“ゴールドフィッシュ”、レッドの3色で展開するパンツ“PEPA”($29)
(左)90年代のサイバーウェアを彷彿とさせる、ブランドロゴの入ったトップス“BIBI”($29)

profile
2020年4月に発表されたバーチャルファッションブランド。ファッション、CGI 3Dモデリング、UXデザインの背景を持つグループが運営。前身のブランドでは’17年からすでにゴミ0 、ジェンダーレス、サイズフリーのコンセプトを打ち出す。カスタマイズサービスも。Instagram: @tribute_brand

edit: Yu Masui

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