ザ・ロウのジップドブーツ・コスのタートルネックトップス・メゾン マルジェラのデニムパンツ【2023年SPUR.JPエディターAKIYAMAのベストバイ】

2023年は、家を購入したり、待望の保護犬を迎えたりなど、私生活に変化の多い1年でした。金銭的な支出が多かったので、以前のように服を衝動買いすることが減って、じっくり吟味をする時間がより増えた気がしています。そんな私のベストバイは、買ってからほぼ365日使い倒したブーツ、トップス、デニムの3点!

【ザ・ロウのジップドブーツ】歩きやすさ、デザイン、履き心地、三拍子揃った最強ブーツ

ザ・ロウのジップドブーツ1
ジップドブーツ¥247,500/ザ・ロウ

THE ROW(ザ・ロウ)は、イギリスのロンドンにあるサヴィル・ロウ(オーダーメイドの紳士服店が並ぶ通り)に由来するネーミングの通り、上質な素材と高いテーラリング技術が光るプロダクトが特徴的なブランド。今年の初めに清水買いしたジップドブーツは、購入してからというもの、ほぼ毎日愛用中。このブーツのいいところは、なんと言っても削ぎ落とされたシェイプの美しさ。ミニマムで普遍的なデザインでありながらも、フロントに配されたジップがいい塩梅にきいているんですよね。アッパーは上質なスムースカーフスキン。購入した時は少しかたかったのですが、今では「自分の足の形にくり抜いたのでは?」というほどしっくり馴染んで、どこまでも歩いて行けるほど履きやすい! 正直ちょっと暑かったけど、あまりの歩きやすさに真夏でも履いていた程、お気に入りの1足です。

ザ・ロウのジップドブーツ2
ぽってりしたクレープソールは柔らかい履き心地で、とっても歩きやすい!

身長を底上げすると共に、自然とモードなバランスに仕上げてくれる、チャンキーなクレープソールもポイント。あと、足首の部分がかなり“キュッ”と締まっているところも秀逸だなと思っていて、この“キュッ”があることで、足首のラインが本当にきれいに見えるんですよね。10年後もずっと一緒に歩いて行けるよう、きちんと手入れをしながら大切に育てていきたいと思っています。

春秋冬、3シーズンヘビロテできる【コスのタートルネックトップス】

コスのタートルネックトップス1
タートルネックトップス各¥7,500/コス

吸湿性と保温性に優れ、快適な温度調節機能を持つメリノウール素材に、絶大な信頼を置いています。というのも、趣味の登山でメリノウールのトップスを普段から愛用しており、その底力を何度も肌で実感しているから。このコスのタートルネックトップスは、「ファッションプロの“オールタイムベスト服”」という企画で、スタイリストの小川夢乃さんがおすすめしてくれた1枚。これは絶対に使えるに違いないと思い、購入したのがきっかけ。それ以来、めちゃくちゃヘビロテしています。

程よい透け感の薄手のシアートップスが、体にピタッと美しくフィット。首元がもたつかないタイトめのハイネック仕様なのも気に入っています(ハイネックが好きなのですが、もたつくハイネックは苦手)。前述した通り、メリノウール素材なので、春秋は1枚でも暖かく、冬はニットの下にレイヤードするのもおすすめ! 汗をかいても速乾性があって、ニオイがつきにくい素材なので、インナーとしても本当に便利に使えるんですよね。

コスのタートルネックトップス2
テルマで購入したフロッキープリントのキャミドレスの下に重ねて。メリノウール100%で、素肌にまとってもチクチクしません!

キャミドレスのインナーに合わせたり、クルーネックニットのインナーにして首元からチラリと覗かせたり。どんなアイテムも受け止めてくれる万能選手っぷり! こんなに使えてお値段も¥7,500とコスパ抜群なのもうれしいところ。あまりの使いやすさに、タートルネックは白黒2枚ずつ、同型のクルーネックも白黒で買い足しました。色柄違いで全12色とカラーバリエーションも豊富なので、ネイビーとグレーもさらに買い足したいと狙い中。MY定番トップスとして、2024年も引き続きヘビロテしていく所存です。

【メゾン マルジェラのデニムパンツ】デザイン性が高い上に穿きやすさも抜群!

メゾン マルジェラのデニムパンツ1
デニムパンツ¥106,700/マルジェラ ジャパン クライアントサービス(メゾン マルジェラ)

デザイン性の高いデニムパンツが大好きなので、メゾン マルジェラのデニムはいつか欲しいと前から思っていました。一昨年くらいからローライズのボトムスがトレンドに返り咲いたこともあり、買うなら今しかない!と背中を強く押されて購入したのがこちらの5ポケットデニムパンツ。

全体にウォッシュ加工を施したブルーデニムは、生地の擦れや裾のアタリなど、本当に何年も穿き古したようなリアルなヴィンテージ感がお見事。まるで、裏地が見えてしまったかのような白い生地が一際目を引く大きなフロントポケットや、ベルトループ&ポケット部分のブラウンのステッチなど、細部にわたってマルジェラならではのこだわりが発揮されています。

メゾン マルジェラのデニムパンツ2
既存のルールにとらわれないメゾン マルジェラらしさ溢れるポケットのデザイン。

実際に穿いてみると、太めのストレートシルエットが美しく、ストンと腰まで落として穿くローライズ仕様になっており、デザインの奇抜さからは考えられないほど穿きやすいんです。シンプルなトップスをタックアウトして着ても、フロントポケットの視覚効果のおかげで、いい感じのツイスト具合に。ゆるっとしたサイズ感なので、トップスをタックインしたり、クロップド丈のトップスをチョイスしたりしてメリハリを楽しむのもよし。たとえローライズのトレンドが終わろうとも、このデニムパンツは永遠に推せる!そんな確信を抱いています。

ベーシックな色味ばかりだし、一見地味かもしれませんが、ワードローブを底支えしてくれる、本当に頼れるアイテムに出合えた2023年。タンスの肥やしにならないようにじっくり吟味して買った逸品たちは、そのどれもが愛おしい相棒になってくれて大満足。忙しない師走にこの原稿を書いていますが、頭の片隅には新年の初買いを何にしようか考えている自分が……(笑)。やはり、ファッションって自分をチアアップしてくれて、心が躍るものだなと改めて思います。

エディターAKIYAMAプロフィール画像
エディターAKIYAMA

ファッションとカルチャー担当。ボーイッシュな服がワードローブの大半を占めています。ラジオとハイボールがあれば、とりあえず幸せです。

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