海鮮・台湾スタイル

これを書いている今、ちょうどお昼どきなのですが、もうこの写真を見るだけで拷問です。

さて、GWに台湾へ行ってまいりました。高雄在住の友人が合流するというので、最南端の墾丁という街を訪れました。ここは台湾でも有数のリゾート地、とはいえ魂を癒す落ち着き系リゾート、というよりはギンギラギラギラ、ワイワイガヤガヤ系と言ったらいいのでしょうか? 夜になれば、爆音でボブ・マーリーをかける野外バーや、ドーム型の石釜を搭載したピザ屋など個性豊かな屋台が並びます。夜が更けても爆音は鳴り止まず、大人も子供もさんざん夜更かししたあげく次の日も朝っぱらからプールで泳いでいる、という脅威の人生エンジョイ力を見せつけられ、こちらは圧倒されっぱなしです。

そんな墾丁、海の街というだけあって、新鮮な海鮮が目玉です。ローカルな友人がどうしても行きたい、というシーフードレストランを訪れました。

その名もAli seafood、阿利海産。

店内へ入ると、大きなクーラーボックスにぶち込まれた魚たちがお出迎え。見入ってると、となりのボックスに今度はフグがどっかーん!

現物やショーケースの中に切り分けられたものをああだこうだ指差しながら、調理法や量(大、中、小)を店員の方と相談して決めていきます。英語はあまり通じないので、ローカルの方が一緒じゃないと厳しいかもしれません。

ちなみに店内は倉庫のような、飾り気ないだだっ広い空間に、これまた飾り気ない机と椅子が並んでいます。自分で紙皿やはしなどを所定の場所から持ってきて、ご飯も炊飯器から自分で盛り付けます。机の上にはテーブルクロスもなく、ビニールで二重に覆われているのみ(冒頭の海老のお皿の下は、そんなわけでビニールです)。このそっけなさが、かえって期待感をあおります。

冒頭のゆで海老+チリソースに加え、イカとセロリの炒め合わせ、サメの皮とねぎの豆板醤炒め、赤い魚の揚げ焼き、海苔とシラスのスープをいただきました。「墾丁の中でもここは新鮮度がピカイチ」と友人が鼻息荒く主張するだけあって、イカもエビもぷりっぷり、そして味付けは驚くほどシンプル。誤解を恐れずに言えば、ミニマムです。つまり余計なことをせず素材を生かしています。友人いわく、「塩に醤油に砂糖、たまに豆板醤。そんな感じだと思う」。ご飯もビールも進みます。ああ、こんな食堂がわがオフィスの近くにあったら、毎日通っちゃうな。

食べ終わるとスタッフの方が机のビニールで紙皿などを包み込み、あっという間にすべてを撤収。これでビニールの謎が解けました。かなり合理的です。関係ないですが、台湾では高級なレストランからフードコートに至るまで、食べ終えたお皿をマメに片付けてくれる気がします。虫がわきやすい暑い土地柄だからでしょうか。ですから、庶民的な食堂でもサッパリときれいなところが多いんです。

阿利海産、墾丁をお訪ねの際は、ぜひ。

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エディターNAMIKI

ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。

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