“味変ベスト”をクローゼットにプラス!

「無くても良いものに価値がある。無用の長物こそに価値を見出すところが本当のお洒落」。

フォトグラファー兼ジャーナリストのシトウレイさんがご自身のYouTubeチャンネルで、このような主旨のことをおっしゃっていました。先日、その意味を噛み締めるようなお買い物をしました。購入したのは、こちらの3.1 Phillip Limのベストです。

見頃の袖口が深くカッティングされたデザインは、一枚で着るには勇気が必要な一品(大胆にほとんどこれ一着で着こなせたら、どんなにかっこいいだろうかと思いますが)。しかしこのベスト、想像以上にモードな働きものなのです。例えば、数年前に着用して以来クローゼットの中で眠っていたワンピースを引っ張り出し、その上にこちらをロックオン。すると、一気に新しいアイテムを身にまとったような新鮮な気持ちに。

腰回りにあしらわれたシルバーの金具が、スタイルをグッとモダンにグレードアップしてくれました。

コロナ禍以前に比べ、「長く着用できるものを購入したい」という思いが強くなった私。しかし、日々の生活とともに、どうしても自分の趣味嗜好は変化していくもの。昨年「長く愛せそう」と気に入って購入したお洋服に今年もときめくかと聞かれれば、必ずしもそうではないのが現実です。そんな悲しい矛盾に対抗する力をくれたのが、このベストだったのです。正直、これひとつでは着こなせませんし、レイヤードすることで暖が取れるわけでもない。衣服本来の機能的な意味合いからすると、あっても無くても変化はありません。でも、マンネリ化したスタイリングにプラスアルファするだけで新しい私に進化させてくれる魅力に、「いい仕事するー!」と叫びたくなりました。まさに、自分の中でくすんでいたアイテムに再び生命を吹き込んでくれたようなイメージです。一見「それって必要なの?」と思ってしまうようなプロダクトこそ、手持ちのアイテムを活かす救世主なのかもしれません。これから毎年、こんな風に少しずつコーディネートをアップデートしていけたらな、と思った大満足の購入品でした。

ちなみに、最新のSPUR11月号でも、「秋を呼ぶ、“味変”小物」という素敵な企画が。ぜひチェックしてみてください!

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エディターSASAYAMA

周囲の人の着こなしが気になって仕方ない私服ウォッチャー。
街でも目を光らせています。ミニマルで、少しひねりのある服が好きです。

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