8月15日、【長田弘の詩集】を読む

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長田弘さんの詩集に初めて触れた日のこと。それがいつだったかは定かではないですが、初めて出合った詩は「最後の質問」だったことは覚えています。短い質問が連なる詩。決して難しい質問ではないのに、答えを逡巡してしまう。でもその時間が不思議と心地よく、大切だと感じる。そんな不思議な力を持った詩に魅せられて。以来、長田弘さんの詩集を手に取るようになりました。

やわらかな言葉で、世界の美しさを伝えた詩人

長田弘さんは日本の現代詩界を代表する詩人のひとり。大学在学中から詩作をはじめ、2015年に亡くなるまで多くの詩を発表されました。、「当たり前のものごと、平凡なものごとが如何に奇跡か」と語り、何気ない日常を慈しむまなざしに満ちた詩を多く綴った方です。やわらかな言葉選びにもこだわりがあったのとのことで教科書などにも多く採用されているので、幼い頃から親しんだ方も多いのではないでしょうか。

「深呼吸の必要」、「一日の終わりの詩集」など数えきれない代表作の中でも、特に何度も読み返しているのは「世界はうつくしいと」。袋小路に迷い込んだような気持ちの日に救われる「窓のある物語」、忙しない毎日の中でほっと一息つくことを思い起こす「人生の午後のある日」。日々を過ごす中で心の頼りになる詩が、この1冊の中にたくさんあるからです。

長田弘 詩集装丁

長田弘さんの詩集は主にみすず書房から発売されています。美しい装丁も素敵です。

最期のときまで日常の尊さを訴えた

そんな長田弘さんが自ら編んだのが「最後の詩集」。 晩年に綴った15篇の詩といくつかのエッセイが収録されています。亡くなる年に地元福島の新聞に寄稿した、「詩のカノン」もこの1冊の中に。彼はこの詩で国語学者の大槻文彦さんが作った『言海』という辞書の平和の定義を引用しています。声高に叫ぶこと、壮大な言葉を避けてきた詩人が最後にまっすぐに“平和”という言葉と向き合った、その思いに静かに胸が震える一篇です。

長田弘 最後の詩集を画像

「最後の詩集」は定価1,800円(みすず書房)。長田さんの詩はもちろん、大橋歩さんの愛らしいイラストも魅力的です。

何気ない日常が続きますように

今日は朝から愛犬と散歩に出かけて、いつものコーヒーショップでご近所の皆さんと会話を交わし、花屋で珍しい色のひまわりを買って帰宅。散らかった部屋の掃除して、ひまわりを飾り、今はソファに座って詩集を開いています。とても平凡で、とても愛おしい日々。こんな日常が続くことを祈りながら、長田弘さんが遺した言葉に思いを馳せています。

ひまわりの写真

今日購入したひまわり。紅茶色をした珍しい品種で名前は「ダージリン」というそう。

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長田弘「最後の詩集」

商品名

長田弘「最後の詩集」

価格

¥1,800

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エディターHA

ワードローブの中心はデニムとメンズのシャツ。『スターウォーズ』シリーズに出てくるイウォークに似た犬と暮らしています。